フランス留学(短期留学・長期留学)の注意点

留学を検討されている方は、どのくらいの期間を、どういった方法で留学するか決めることになります。この記事ではメリット・デメリットを挙げていますので、それらもふまえてご自身の目的に合わせて検討しましょう。

■もくじ(ページ内リンク)

学期間を決める

短期留学(滞在3ヶ月未満)

長期留学(滞在3ヶ月以上)

所属大学協定校との交換留学

私費留学

留学期間を決める

留学をする場合、まずは滞在期間に応じた以下の2つの形態が考えられます。短期留学か長期留学かによって、申請方法が異なってきます。

短期留学(滞在3ヶ月未満)

長期留学(滞在3ヶ月以上)

短期留学(滞在3ヶ月未満)

フランスへの短期留学はフランス語や英語を、直に学べることができるほか、ご自身の興味ある専門分野の集中講義を受けることもでき、実際にフランスの文化や生活にも触れることができます。

メリット

■夏季休暇などを利用して留学できる

短期留学は夏休みなどの休暇を利用される方も多く、長期留学に比べて費用が安いことも魅力的です。長期間の留学は難しいという方にも比較的チャレンジしやすい留学方法と言えますね。

■学生ビザ不要

3ヶ月未満のフランス滞在は、観光ビザでの滞在になるため、ビザを申請する必要はありません。滞在許可証の手続きなど、フランス現地での行政手続きも行わなくて済みますので、初めて留学される方にとっては安心ですね。

しかし、ビザなしで渡航されている方が現地での滞在期間を延長したり、学生ビザの申請などをしたりすることはできませんのでご注意ください。

デメリット

■外国語を習得しにくい

短期間の留学では、外国の方と話す抵抗がなくなることやリスニング力は上がると思われます。しかし、不自由なく外国語を話せるようになるには、やはりある程度の時間が必要です。

特に、大学の夏季休暇などを利用して留学をする場合、同じような境遇の方が多いため、日本人同士で固まってしまうことが多い傾向にあります。積極的にネイティブの方と話して、言語に慣れるよう努力する必要がありますね。

また、短期留学では大学の学位やディプロム(資格)を受領することは難しいです(履修コースの修了証は受領できる場合が多い)。

メリット・デメリットを上げていきましたが、留学をしなければ異文化に触れることも、現地の空気を感じることもできません。留学で得られる体験はとても貴重なものです。

留学には興味があるけれど、いきなり長期間海外で過ごすのは抵抗がある、という方でも短期留学であれば、日本での生活に影響は少ないです。

Campus Franceを始めとする前章で挙げた留学情報サイトから、短期留学の情報を検索できますので、ご興味をお持ちの方はぜひご検討ください。

長期留学(滞在3ヶ月以上)

留学を目的として、3ヶ月以上海外に滞在する場合が長期留学にあたります。こちらの留学形態は、さらに2種類に分類できます。

a.所属大学協定校との交換留学

b.私費留学

交換留学も私費留学も、どちらも3ヶ月(90日)以上の長期留学は、必ず 学生ビザが必要となります。しかし、留学生の立場や留学目的によって、後々の手続きに違いが出てきます。詳しくは後述いたしますので、こちらでは各留学形態の違いについて解説していきます。

所属大学協定校との交換留学

留学を志望されている方が、日本の高等教育機関(大学や専門学校)へ在籍している学生の場合に考えられる留学形態です。交換留学は、学生交換協定を結んでいる協定校へ学生を派遣する方法です。

「交換」留学というだけあって、お互いの国の学生を派遣し合うことになり、一般的に1年間の留学となることが多いです。留学期間は限られますが、日本の高等教育機関に所属しながら海外で学べる、というメリットは大きいですね。

■海外での留学期間を在学年数に含めることができる

■海外での取得単位を日本の在籍大学の単位に互換できる

■留学先の学費免除(入学料などがかかる場合も)

■留学先や大使館への手続きの際、日本の高等教育機関スタッフのサポートを受けられる

など

上記のような特徴があり、メリットがたくさんあるように感じられると思います。しかし、一方で、交換留学を実現するためには、いくつか条件があります。

■所属している日本の高等教育機関に、交換留学協定を結んでいるフランスの大学や高等専門学校及びグラン・ゼコールがある

■日本の各大学で定められた選考基準を満たして、交換留学生に選ばれること

派遣期間が決められており、現地の授業を現地の学生と一緒に受けることになる交換留学。一定の語学力がないと授業についていけないので、交換留学生に選抜されるのは限られた学生になるでしょう。交換留学は現地の学生と同じように授業を受け、レポートを提出することになりますので、飛躍的に外国語が上達します。

協定校や選考方法、留学内容などは日本の各高等教育機関によって異なります。興味のある方は、ご自身の通っている学校のホームページで確認、または学校の留学関係を扱う部署にお問い合わせください。

私費留学

私費留学は、ご自身で希望する地域や留学先を決めることができる留学形態です。以下のような特徴が挙げられます。

■留学期間を柔軟に計画できる

■高等教育機関や学習内容を幅広く選択できる

■日本の高等教育機関在学中・卒業後問わず、個人の目的に応じた計画が可能である

など

交換留学と比較すると、自由度が高いところが特徴的ですね。私費留学でも、いくつか条件が考えられます。

■学校への登録などの手続きを留学生自身で進めなければならない(もしくは、留学斡旋業者や所属の語学学校に依頼)

■学費は自費

■フランスの高等教育機関への入学許可は、受け入れ先の基準による

■日本の高等教育機関に所属している場合でも、在学年数に含まれない可能性がある(卒業が同級生よりも遅くなってしまう可能性もある。)

■日本の学校との単位交換が認められない可能性がある

所属する日本の学校によって多少異なりますが、上記に記載されているようなことが考えられます。

また、所属する日本の高等教育機関と協定を結んでいるが、交換留学ではなく、一定条件を満たした場合に希望者を派遣する、という形を設けている大学などもあります。こういった場合は私費留学となるケースが多いですが、所蔵する日本の学校によって内容が異なります。フランスの高等教育機関に留学を希望する場合は、ご自身の所属する学校の留学関係の部署に相談し、確認を取りましょう。

私費留学は交換留学と比べて、要求される語学力もそれほど高くありません。また、留学審査も緩やかですので、比較的チャレンジしやすいのではないでしょうか。