フランスの治安について【フランス留学の基礎知識】

日本は、世界的に見ても治安の良い国だと言われていますよね。落し物しても戻ってきたり、カフェなどに持ち物を置いて席を離れても、すぐに盗まれてしまうようなことは、ほとんどありません。海外諸国では、テロはもちろん、失業率の高さからくる貧困層や、若者による犯罪が多く見受けられます。もちろんフランスも例外ではありません。治安の悪い場所や注意点について、観光客や留学生の目線でまとめていきます。

■もくじ(ページ内リンク)

治安の悪い街はどこか

留学生にとって注意すべき場所と起こりうる問題点

<駅(地下鉄等を含む)周辺>

<公共交通機関の中>

<カフェ・バー・レストランなどの飲食店>

<銀行とその周辺>

<街中の通り>

<有名な観光地>

<治安の悪い地域や団地>

<学生寮とその周辺>

治安の悪い街はどこか

日本と比べると、海外の犯罪発生率は高く、フランスも例外ではありません。そのため、どこの地域にいても常に注意しておく必要があります。

フランス全土で治安の悪い地域や街を挙げるのは難しいですが、警戒が必要と言われている地域を下記の通りご紹介します。

一般的に治安の不安が大きいとされている地域は、マルセイユを中心とした南の地域が多く挙げられます。実際に移民が多く、失業などによる貧困層が多いため、治安が悪くなる傾向にあります。マルセイユ郊外にはスラムのような地区もあり、凶悪犯罪も多数発生しています。

また、18区、19区、20区などのフランス北東部は特に治安が悪いとされています。この地域の全てが危険というわけではありませんが、不用意に近づかない方がいいでしょう。

また、パリやその他の観光地では、観光客を狙った集団のスリなども発生しています。荷物や貴重品は肌身離さず持ち歩くことや、常に周囲を警戒しておく必要があります。

一方、比較的治安が良いと言われる都市は、ナント、ブザンソンなどです。しかし、比較的安全と言われる都市でも、注意や警戒は必要です。それと同じように、危険と言われている都市でも、場所によっては穏やかで素敵な場所はたくさんあります。一つの目安として、こういった危険性があることを念頭に置いておきましょう。その上で、次の項目で挙げる留学生が注意したい場所を参考にしてみてください。

留学生が注意すべき場所と起こりうる問題点

フランスの街中で、留学生が気をつけるべき場所はどこなのか。一つの目安として、治安の面から地域や都市を挙げました。もちろん、こういった治安の良し悪しで留学先の学校や宿泊施設を決めることも大切ですが、一番重要なのは、留学を決めた地域で気をつける場所を知っておくことです。もちろん留学中に旅行へ出かける場合も同様です。こちらの項目で一部をご紹介いたします。

<駅(地下鉄等を含む)周辺>

観光客を含めた、外国人が多く集まる場所の一つが駅周辺です。駅の規模が大きくなればなるほど、集まる人も多いため、外国人に対する犯罪を狙う人も増えます。特に、人ごみに紛れて行いやすい、スリや置き引きの被害が多いと言えます。この他にも、バッグや貴重品を強奪されるといった事件も耳にします。特にスマートフォンやパソコンを手に持って歩き、使用するのは危険です。油断していることが分かると、標的にされやすくなってしまいますので、場所を考えて使うようにしましょう。

また、日本では荷物を置いて席から離れる方を多く見受けられますが、先述した通り、フランスでは置き引きの被害も多発しています。ご自身の荷物から安易に離れることは、フランスに限らず危険な行為ですので、必ずご自身で管理しましょう。また、ひったくりに遭わないよう、荷物はご自身の前に持ち、十分注意してください。

<公共交通機関の中>

留学中は、フランス国内の移動に公共交通機関を使用することが多くなると考えられます。そして、日本と同様に車内が混雑して、乗客が密集することも多々あります。

こうした電車内で、スリ被害に遭ってしまうケースもあります。特にドア付近は降りるタイミングでスリを行われることが多いため、なるべく立たないようにしましょう。また、マナー面からも言えることですが、所持品は体の前に抱え、十分注意しましょう。

<カフェ・バー・レストランなどの飲食店>

飲食店では置き引きをされてしまう可能性があります。先述した通り、荷物を置いて席を立つ方もいらっしゃいますが、安易に離れるようなことをしてはいけません。

友人たちと訪れている時でも、なるべくご自身で管理し、一人でいるときにはより一層注意を払いましょう。

<銀行とその周辺>

フランスでは、銀行の中だけではなく、外でも駅構内や通りに面したATMを目にします。留学中にお金を下ろすことも、あるかと思いますが、外のATMでお金の引き出しをする場合には、現金やカードのスリなどに特に注意が必要です。必ず周りを確認してから手続きを行いましょう。ただし、あまりに周りを眺めすぎるとかえって目立つ可能性もありますので、あくまで自然に行ってください。また、銀行構内で手続きする場合も、店舗から出る際には注意を払いましょう。

<街中の通り>

人気が少ない道を通る時や、夜間に外出する際には、周りに不審な人がいないか注意しましょう。不審な人がいた場合には、なるべく避けて歩いてください。

特に、女性がトラブルに巻き込まれるという話を現地では時折耳にします。トラブルに巻き込まれないためにも、なるべく一人で夜道を歩かないことや、危険な地域を避けて行動するようにしましょう。

他には、携帯電話やパソコンを屋外で使う場合にも注意が必要です。以前、外出中にWi-fiを使うため、パソコンを取り出していたところを、ひったくりに遭ってしまった女性がいました(街中の図書館前で)。街中でも、貴重品を取りだす時は慎重に行いましょう。

<有名な観光地>

やはりこちらも多くの外国人が集まる場所です。それゆえ、観光客を狙ったスリなどの標的になりやすくなってしまいます。

余計な荷物を持ち歩かないことや、貴重品はしっかりと身につけておくなどの対処を行いましょう。また、観光客を装って近づいてくるスリ集団もいますので、複数で近づいてくる人がいたら警戒しましょう。

<治安の悪い地域や団地>

こういった場所は、郊外に多い傾向があります。ご自身が居住する街にはどういった地区があり、治安はどうなのかを頭に入れてから渡航するのが良いでしょう。

例えば、マルセイユ北部には、低所得者層の住居が並ぶような地域があり、治安が悪いことで有名です。基本的には、留学生が頻繁に足を踏み入れることのない地区がほとんどかと思いますが、渡航前に少し情報を得ておくことをおすすめします。

<学生寮とその周辺>

学生寮と聞くと、安心できそうなイメージがありますよね。しかし、実はこちらでも、部屋への窃盗や共同トイレ・シャワールームでの暴行などの被害を耳にします。フランスの学生寮では、出入りが厳重に管理されていないところも見受けられます。部屋にはきちんと鍵をかける、普段姿を見かけない人が侵入していたら管理人に報告するなど、事前に対処するよう心がけましょう。