フランスで日本語が通じる病院や入院時の注意点について

海外の医療機関を受診する際、何を持っていけば良いのか、言葉は通じるのかなど不安に感じることが多いですよね。

今回は、フランスの医療機関受診の際に必要なものや、入院時の注意点、日本語対応ができる医療機関についてご紹介いたします。

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医療機関受診の際に必要なもの

フランスでの入院について

日本語の通じる医師・医療機関

医療機関受診の際に必要なもの

まずは、フランスの医療機関を受診する際に必要なものをご紹介していきます。必要なものは、下記の2点が考えられます。

・Carte vitale(Sécurité socialeの保険証)

・任意保険の証券(海外旅行保険の加入証明書)

前者は、Sécurité sociale(フランスの公的医療保険)に加入した方へ発行されます。日本でいうところの健康保険証にあたるものです。カードには個人データが入っており、診察はもちろん保険の還付を受けるためにも必要な大切なものです。フランスで医療保険に加入している留学生は、忘れずに持参しましょう。

後者は、海外旅行保険などの任意保険に加入している場合に必要となります。海外旅行保険に加入している方は、保険証券などの証明書を持参すると、支払い能力の証明にもなりますし、保険会社の提携医療機関であれば、患者の支払いが免除(キャッシュレスサービス)になります。ただし、キャッシュレスサービスを受けるためには、医療機関受診前に保険会社のサポートデスクへ連絡が必要となりますので、医療機関受診前に必ず連絡をしましょう。

フランスでの入院について

フランスで入院することになってしまったときの注意点をご紹介いたします。

基本的に病院の設備などは日本と同じですので、入院環境はあまり変わりません。病室は一般病棟や個室、ICUなどに分かれ、部屋の種類によっては日本の室料差額にあたる追加料金が設けられています。また、備品(テレビなど)も基本的には有料となっています。ただし、入院費用や処置費用は公立病院と私立病院では大きな差があり、私立病院が高額となる場合が一般的です。

Sécurité socialeの償還率などについては、フランスの医療保険制度についてでもご紹介していますが、入院時の償還率は80%です。実際に負担する医療費は、総医療費の2割で済みますが、入院期間が長くなるとやはり医療費は高額になってしまいます。

また、総医療費を一旦ご自身で立て替え、後からお金が戻ってくるという流れが多いため、金銭的な負担が一時的に大きくなってしまうのもネックな点ですよね。

その他にも、入院中の貴重品などの管理については注意が必要です。

フランスは病院内での盗難被害が多数報告されています。もちろん、日本も持ち物の管理は自己責任ですが、フランスでは入院の際に、入院中の盗難被害の責任は病院が負わない旨の契約書にサインを求められます。

病院は安全なイメージがありますが、ご自身が被害に遭わないためにも、必要以上の貴重品は持ち込まないように気を付けましょう。

日本語の通じる医師・医療機関

海外の医療機関へ受診する際、コミュニケーションが円滑に取れるか気になりますよね。

留学生によって語学のレベルは様々ですので、ご自身のフランス語に不安を抱えることは多いのではないでしょうか。フランスへ渡航されたばかりの頃は、特にご不安に感じられるかと思います。

しかし、ケガや病気などのアクシデントはいつ起こるか分かりません。そのような時に、日本語対応が可能な医療機関や医師を知っておくと安心ですね。

下記に日本語の通じる病院・医師などについて記載いたしますので、ご参考までにご覧ください。

日本語の通じる医師・医療機関

・日本語の通じる病院

HOPITAL AMERICAIN 63, bd Victor Hugo
92200 Neuilly-Sur-Seine
Tel: 01.46.41.25.25 (代表)
Tel: 01.46.41.25.15 (日本人セクション、9時~18時)Tel: 01.46.41.26.16 (三村 佳弘医師:内科、皮膚科)

 

・日本語の通じる医師・歯科医師

太田博昭医師(大使館顧問医) 精神科・精神療法、心の健康相談 59, bd Victor 75015 Paris
Tel: 01.45.33.27.83
イナズマ医師

Dr. Brigitte BRAHAMSHA-INAZUMA

針灸治療医 47, rue Bonaparte 75016 Paris
Tel: 01.46.34.69.97
近藤 毅 医師

Dr. Takeshi KONDO

循環器内科 55,av du Maine 75014 Paris
Tel: 01.42.79.03.81
ドウィエブ医師

Dr. Patrick DOUIEB

内小児科・産婦人科 65 bis, av Victor Hugo 92100 Boulogne-Billancourt
Tel: 01.46.03.37.24
谷村レミー医師

Dr. Remy TANIMURA
※予約受付の秘書は仏英語。電話番号を伝えれば医師が折り返し連絡

歯科

※インプラントの症例数多数

8, pl du Général Catroux 75017 Paris
TEL: 01 56 33 39 00月~金9:00~13:00、14:00~19:00
ジャン=ポール・ミュラー医師

Dr. Jean-Paul MULLER
※医師の妻(日本人)が通訳(無料)をしてくれる。

一般歯科・小児歯科 78, rue Henri Martin 75116 Paris
TEL: 01 42 67 75 15(日本語応対)
月~金9:00~19:30※日本語診察:毎日、通訳料等なし
急患、遠方の方は随時ご相談ください
シャルロット・バゼネリー医師
Dr. Charlotte BAZENNERYE
オレリー・マルセル医師
Dr. Aurélie MARCELアメリー・ドゥメゾン医師Dr. Amélie DEMAISON
小児歯科 100 rue de Sèvres 92100 Boulogne-Billancourt

7階

TEL: 01 46 03 25 53

TEL: 06 42 52 87 24 (日本人通訳専用電話)

※小児歯科は診察料に通訳料込み。

 

ピエール・ボダン医師
Dr. Pierre BODIN
バーバラ・ルルー医師
Dr. Barbara LEROUX
パトリス・ララール医師
Dr. Patrice LARRAR
モニカ・ミラドゥロ・ロペス医師
Dr.Monica MIRADOURO LOPES
一般歯科

インプラント

100 rue de Sèvres 92100 Boulogne-Billancourt

3階

TEL: 01 41 31 65 80

TEL: 06 70 08 12 54 (日本語専用)

 

※同じ建物内で複数の歯科医がおり、専属の日本人通訳(有料)が診療立会い、治療説明、予約、各種保険書類作成を行う。

 

・日本語の通じるその他医療機関

那須療法士

Mme Eriko NASU

心理療法士・精神分析 11, Square Albin-Cachot 75013 Paris
Tel: 06.16.60.98.51
立花祥太朗療法士

M. Shotaro TACHIBANA

理学療法士・リハビリテーション IFMK-IFPP ECOLE D’ASSAS
56, rue de l’Eglise 75015 Paris
Tel: 01.80.96.39.24
高須かすみ療法士

Mme Kasumi TAKASU

臨床心理士・心理療法士 38, Boulevard des Invalides

Collectif 7ème 75007 Paris
Tel: 01.45.66.64.97

出典:外務省ホームページ(http://www.fr.emb-japan.go.jp/jp/iryo/nihongoishi.html)

海外で日本語対応のできる医師や病院は多くありません。特に、渡航されたばかりでフランス語に慣れていない方は、こういった情報を事前に確認しておくようにすると、万一の時は安心ですね。