フランス留学の際のトラブルと対処例

フランスで生活していく上で知っておきたいことを、さまざまな面から触れてきました。ここで、改めていくつか考えられる生活上のトラブルをまとめてみることにします。

海外へ留学生として渡ることは、慣れない環境で学業に専念することになります。個人差はありますが、環境の変化はストレスがかかるものです。さらに、万一何らかのトラブルが起きてしまった際も、海外ではスムーズに対応してもらえるとは限りません。ここで挙げるいくつかの事例を頭の片隅に置いて、トラブルが起きてしまった時にも、冷静に対処できるよう準備しておきましょう。

■もくじ(ページ内リンク)

渡航に関するトラブルと対処例

<委託手荷物の紛失>

<航空機の遅延による到着の遅れ>

学校生活に関するトラブルと対処例

<語学学校でクラスのレベルが合わない>

<高等教育機関での授業や課題、試験に対する不安>

渡航に関するトラブルと対処例

航空機の遅延や手荷物の遅延、紛失は、今後の生活にも影響が出てしまいますよね。

事前に対処法などを確認しておき、焦らずに対応しましょう。

<委託手荷物の紛失>

海外へ渡航される方の多くは、航空機へ搭乗する際にスーツケースなどを、航空会社のチェックインカウンターへ預け、目的地の空港の手荷物受取所で受け取るかと思います。

ほとんどは問題なく受け取ることができますが、時折、手荷物を受け取ることができなかったということもあります。これを「ディレイドバゲージ(荷物遅延)」「ロストバゲージ(荷物紛失)」といい、多くは荷物の仕分けミスや、乗り継ぎ地で誤って荷物を積み替えられてしまうことで起こります。また、誤って他の旅行客が持っていってしまうケースもあります。

対処法

このような事態が発生してしまった場合は、まず現地空港にあるご自身が搭乗した飛行機の航空会社カウンターへ行き、荷物が届かないことを伝えましょう。係員が所定の手続きを進めてくれます。その際には、担当者の氏名と捜査状況を問い合わせるための連絡先を控えておきましょう。

手荷物のトラブルを避ける方法として、ご自身の荷物に何か目立つ目印をつけておくと、他の旅行客に手荷物を間違えられる可能性を減らすことができます。

また、ある程度の生活用品を、機内に持ち込む手荷物に少し入れておきましょう。紛失した荷物が見つかるには時間がかかることが多いため、多少の日用品があるだけでも安心です。

海外旅行保険の航空機委託手荷物遅延費用特約をセットしておくと、6時間以上経っても荷物が届かない場合、目的地に到着してから96時間以内に購入した身の回り品に対して補償を受けることができます。完全に荷物を紛失されてしまった場合は、航空会社からの補償も受けることができます。

<航空機の遅延による到着の遅れ>

悪天候や航空機の機体トラブルなど、様々な理由で航空機の遅延は起こります。到着が遅れてしまった結果として、教育機関への本登録の遅れや教育機関に申し込んだ送迎サービスに間に合わない、といった事象が考えられます。

送迎サービスは、特に交換留学の場合によく行われ、現地の学生が空港や最寄り駅などで留学生を迎え、街中や寮まで案内してくれるというものです。ホームステイの場合も、ホストファミリーが迎えに来てくれることがあるようです。

対処法

航空機の遅延が判明した時点で、速やかに教育機関やホストファミリーに連絡するようにしましょう。早めに連絡することで、先方も対処してくれます。

海外旅行保険の航空機遅延費用特約をセットしておくと、6時間以内に代替機を利用できない場合に負担した、宿泊費や食事代、国際電話などの通信費を補償してもらえます。

海外旅行保険をご検討の方は海外旅行保険比較サイト「i保険」をご覧ください。

学校生活に関するトラブルと対処例

留学中の学校生活は、できる限り楽しく有意義に過ごしたいものですね。

<語学学校でクラスのレベルが合わない>

語学学校などのフランス語を学ぶ場合に起こる問題と考えられますね。

語学学校では、学生の語学力に応じて複数のクラスが設けられています。登録時の事前テストでクラス分けが行われていたりしますが、実際に授業へ参加してみると内容についていけない、または簡単すぎると感じるケースがあります。

対処法

授業とご自身のレベルが合わないと感じたら、早めに担当の教師、または語学学校のスタッフに相談しましょう。クラスの定員など、状況によっても変わってきますが、変更を含めて対処してくれます。

難しい授業に付いていこうとすることは大切ですが、ご自身の語学力と授業レベルのギャップが大きい場合など、あまりにストレスを感じるようなら、クラス変更も有効と思われます。貴重な留学経験を有意義に過ごすためにも、ご自身の目的やレベルにあったクラスで学びたいですね。

<高等教育機関での授業や課題、試験に対する不安>

高等教育機関では基本的に、留学生向けのフランス語の授業を除いて、現地の学生と同様の授業を履修することとなります。

つまり、現地の学生と同様の課題や試験が留学生にも課されます。しかし、留学生の語学レベルによっては、対応が難しいことも考えられます。

特に、フランスではプレゼンテーションやレポートが多く、期末の試験でも論述が多く見られます。また、授業でも現地の学生は、教授の話した内容を聴きながらノートに書き留めます。これを「ディクテーション(ディクテ)」といい、これは板書をほとんどしないフランスの学生にとっては重要な能力です。しかし、留学生にとってはフランス語の理解力や表現力が求められるので、慣れるまで時間がかかることも予想されます。

対処法

授業で理解の難しい部分があれば、担当の教授とコミュニケーションを取って、質問をするように心がけましょう。また、ディクテが難しいようであれば、同じ授業の仲間を早く作り、授業内容を教えてもらうように頼むことも有効です。

課題に関しても問題があれば、恥ずかしがらずに担当教授に相談しましょう。教授の裁量にもよりますが、1人で行うプレゼンテーションを他の学生と共同にしてもらえたり、プレゼンテーションをレポートに代えてもらえたり、配慮を受けられる可能性があります。

1人で全て行うことになっても、教授や学生とコミュニケーションを取っていれば、様々なアドバイスをもらえると思います。語学力の上達にも繋がりますので、積極的にコミュニケーションを取るようにしましょう。