アメリカの生活情報や医療事情

アメリカの基礎知識

名称 アメリカ合衆国 日本国(ご参考)
面積 962万8,000㎢(日本の約25倍) 37万8,000㎢
人口 3億2,775万人 1億2,659万人
首都 ワシントンDC 東京(人口1,383.2万人)
通貨
(2018年9月)
ドル
(1米ドル=113.51円)

(1米ドル=113.51円)
時差 ハワイとアラスカを含めると、6つの時間帯があり、米国本土内でも、4つの標準時がある。
言語 主として英語(法律上の定めはない) アルタイ語系の日本語
民族 白人・黒人・アジア系・太平洋系など アジア人種の日本民族・朝鮮人・中国人・北海道に少数のアイヌ人
宗教 信教の自由を憲法で保障、主にキリスト教 仏教・神道・キリスト教
気候 米国は日本の25倍の国土を持ち、季節と場所によって気候も異なる。特に北と南の気温差は激しく、マイアミは1~2月でも海水浴が可能だが、五大湖周辺は-10℃を下回る日も珍しくない。太平洋岸は日本と比べれば1年を通じての気温差が少なく、フロリダを除く南部は日本の気候に近い。大陸部は冬は厳寒、夏は意外に暑く、気温差も激しい。日本に比べ厳しい気候といえる。 南部は温帯気候、北部は冷帯気候。モンスーンの影響が強く、6~8月は南東モンスーンにより多量の雨がもたらされる。11~3月は大陸からの北西モンスーンにより、北部は厳しい寒さとなり、日本海に面した地域には多量の雪が降る。
代表的な
都市の気温
ワシントン:
-2℃/7℃(1月)
20℃/31℃(7月)
ロサンゼルス:
8℃/18℃(1月)
17℃/28℃(7月)
(最低気温/最高気温)
東京:
0℃/9℃(1月)
22℃/29℃(7月)
(最低気温/最高気温)
電化製品
電圧:
120V
プラグタイプ:
A
電圧:
100V
プラグタイプ:
A
在留邦人数 426,206人(2017年10月)

出国・入国するときの注意事項

下記は2018年9月現在の情報です。最新情報については、外務省・駐日米国大使館等ウェブサイトを参照してください。

査証(ビザ)

手続きや規則に関する最新情報については、駐日米国大使館や大阪・神戸、那覇、福岡、札幌、および名古屋にある各総領事館または領事館にお問い合わせください。

査証免除プログラム

日本と米国の間には査証免除取決めが結ばれており、一定の条件の下、米国は日本のパスポートを所持する者に対して、査証なしで入国審査を受けることができる査証免除プログラム(Visa Waiver P rogram=VWP、以下「査証免除プログラム」)を実施していますが、2015年11月に発生したパリにおける連続テロ事件や同年12月にカリフォルニア州サンバーナディノ市で発生した銃撃テロ事件を受け、米国議会において、「2015年査証免除プログラム改定およびテロリスト渡航防止法」が成立し、2016年1月21日以降、査証免除プログラムの利用条件が変更されており、今後も変更が予想されます。このため、査証免除プログラムを利用し、査証なしで米国への渡航を計画されている方は、駐日米国大使館のウェブサイトなどで最新情報を入手されるよう十分ご注意ください。

なお、査証免除プログラムの規定については、9.11同時多発テロ事件以降、より厳格に取り扱われるようになっています。例えば、同プログラムによる滞在期間(90日)を1日でも超過した場合、以後の米国渡航にあたっては同プログラムが適用されず、査証の取得が義務づけられます。このため同プログラムによる渡航を行う場合には、査証免除期間内に必ず出国できるよう余裕を持った渡航計画を立てることが大切です。かつて同プログラムにより渡航し、その際にプログラム違反の可能性があったと思われる場合には、次回の入国時におけるトラブルを避けるためにも、あらかじめ査証を取得した上で渡米することを強く推奨します。

また、日本人で頻繁に訪米を繰り返していた人が米国の空港で入国を拒否されるケースがまれに報告されています。1回当たりの訪問が90日以内であっても、頻繁に訪米するような場合には、米国訪問終了後に戻る住居が海外にあることの証明に加えて、米国滞在中、自分の生活を支えるに十分な資金のあることの証明書類等を米移民局に提示できるように携帯することを忘れないでください。いったん入国を拒否されると、以後、査証免除プログラムでの渡航はできなくなりますので、短期の商用・観光であっても、事前に駐日米国大使館で短期滞在ビザ(B1/B2ビザ)を取得する必要があります。

米国の電子渡航認証システム(ESTA)の導入

上記のとおり、査証免除プログラムを利用する場合、米国の査証(ビザ)を取得する必要はありませんが、事前に電子渡航認証システム(Electronic System for Travel Authorization:ESTA)に従って申請を行い、認証を受けている必要があります。認証を受けていないと、米国行きの航空機等への搭乗や米国入国を拒否されます。

米国で乗り継ぎするケース等もESTA取得が必要となります。ESTAは査証免除者を対象としていますから、既に留学や就労の米国査証をお持ちの方は、ESTAへの申請は必要ありません。
ESTAは、専用のウェブサイトから申請可能です。日本語表記のサイトもありますが、入力自体は英語で行います。入力する内容は、名前、生年月日、性別などの申請者情報、パスポート情報、渡航情報のほか、いくつかの質問に対し、「はい」「いいえ」で答える形式となっています。インターネット環境がなかったり英語が分からなかったりする場合は、申請者本人以外が代行することも可能です。旅行会社で旅行を申し込むと、別途の契約として申請を代行してくれることもあります(この場合、旅行会社によっては有料の場合があります)。

申請に対してはおおむね即座に回答がなされますが、仮に回答が保留された場合は、72時間以内に回答がなされますので、数時間後に再度ウェブサイトで確認してください。また、認証が拒否された場合は、最寄りの駐日米国大使館、総領事館で査証申請を行う必要があります。
一度認証を受けると2年間(ただし、2年以内にパスポートの期限が切れる場合は、パスポートの有効期限日まで)有効となります。ESTAへの申請は2010年9月8日から有料となり、手数料等14ドルが徴収されます。なお、米国政府は、最近無許可の第三者が模倣ウェブサイトを立ち上げて情報提供料や申請手数料をとっていることに対し、注意喚起していますので、十分注意してください。

米国政府は、渡航の72時間前までの申請を勧めていますが、申請自体は、具体的渡航日程が決まっていなくともできますので、米国への渡航予定がある方は余裕をもって申請することをお勧めします。

「機械読み取り式でないパスポート」の所持者に対する取扱い

「機械読み取り式でないパスポート」とは、顔写真、旅券番号、氏名、生年月日等が掲載されているページ下部に「THIS JAPANESE PASSPORT IS NOT MACHINE READABLE」と記載されているもの(旅券面に「所持人自署」を直筆したもの)を指します。

査証免除プログラムを利用するためには、「VWPパスポート条件」に準じた旅券を所持している必要があります。該当する旅券を所持していない場合は、米国入国前に査証を取得する必要があります(ただし、グアムおよび北マリアナ諸島(含むサイパン)には例外があります)。この場合、中南米地域やカナダを訪問するために米国で航空機の乗り換え・乗り継ぎを行う場合であっても、事前に査証を取得する必要があります。

日本は2006年2月20日の申請分から、国内はもとより原則全在外公館でIC旅券を発給しています。一部の在外公館において2006年2月19日までに発給申請された旅券には「機械読み取り式旅券」でないものがあります。外務省では、上記米国政府方針に対応して、「機械読み取り式でないパスポート」をお持ちの方々が「機械読み取り式パスポート」への切替えを希望される場合には、残存有効期間の長さにかかわらず、パスポートの切替えの申請を受け付けています。

査証の取得

査証免除プログラムの対象者以外は、入国前に、各国にある米国の大使館、総領事館または領事館(日本国内では、東京、大阪・神戸、那覇、福岡、札幌、名古屋)で滞在目的・期間に合った査証を取得することが必要です。米国政府は、査証申請に伴う面接対象者を「公用(A)査証または国際機関(G)査証の申請者」および「80歳以上または13歳以下の申請者」を除くすべての申請者としています。また、申請者は両手の人差し指の指紋をスキャナーで電子的に読み取られることとなっています。
詳しくは、外務省ホームページおよび最寄りの駐日米国大使館、総領事館または領事館にご照会ください。

出入国審査

提出書類

空港等での入国審査では、有効な旅券、航空券とともに所要事項を記入した関税申告書を提示してください(関税申告書は、米国入国に際し利用する航空機・船舶の機内・船内で入手できます)。

入国審査官は、旅券に入国印を押印し、滞在資格および滞在期間を記載します。有効期限を越えて滞在する必要がある場合は、管轄の市民権・移民局(USCIS)で所定の手続きを行う必要があり、手続きを行わず滞在し続けた場合は不法滞在となりますので、滞在期間は必ず確認するようにしてください。査証の有効期限が残っていても、旅券に記載された有効期限が切れていると不法滞在となります。なお、査証免除プログラムで入国した方については、旅券に記載された滞在期限を越えて滞在する事は原則許可されません。

出入国記録カードの電子化

米国非移民査証(ビザ)を取得している外国人は、これまで米国に入国する際に入国審査官にI-94フォーム(出入国記録カード)を提出していましたが、2013年4月末以降出入国記録の自動化が行われたため、空路または海路で米国に入国する場合には、I-94フォームの提出が必要なくなりました(陸路での入国および特定の入国目的(難民や亡命等)の場合は必要)。

また、これまで非移民査証(ビザ)入国者の出入国記録情報は、I-94フォームで立証されていましたが、電子化後は出入国記録情報CBPのウェブサイトより本人が直接入手することとなります。米国内での運転免許証やソーシャル・セキュリティー番号申請のため出入国記録情報が必要な場合には、上記ウェブサイトを利用してください。現在I-94フォームを所持して滞在している場合は、次回の出国時に空港等で同フォームを提出する必要があります。

US-VISITプログラム

米国入国の際は、原則としてすべての外国人渡航者が、空港・海港における入国審査の際に両手の人差し指の指紋をスキャナーで電子的に読み取られ、顔写真を撮影されることになっています。この措置は、2004年から導入されたUS-VISITプログラムの適用対象を査証免除プログラムの対象者にまで拡大したものです。また、すべての陸路国境における入国審査でも、同じ措置がとられています。さらに、出国の際も同様の措置が一部の空港・海港で試験的に実施されています。

  • 対象にならないのは、14歳未満の方、80歳以上の方、米国永住権をお持ちの方、公用・国際機関査証所持者です。

隣接国に一時出国後、再入国する場合

米国に滞在していて、出国から再入国までがほんの数時間であっても、米国入国時には旅券の提示が求められ、入国審査が行われます。また、メキシコとの国境付近では、既に米国に入国している外国人に対しても随時税関国境警備局(CBP)が米国滞在資格を示す文書(グリーンカードやI-94など)の提示を求めています。

過去に、テキサス州エルパソ(メキシコとの国境の町)において、夕食を食べるためにメキシコに渡った日本人が、夕食後米国に再入国しようとして、旅券不所持および米国市民権に関する虚偽申告(同人は入国審査で米国市民と答えた由)の罪で移民局に勾留されるという事例が発生しています。また、ニューメキシコ州のホワイトサンズ公園を訪れていた日本人が米国滞在の合法性を提示できなかったため勾留されています。米国から陸路メキシコに渡る場合には、旅券を所持せずに出国してしまうと、再入国できなくなるので、出国にあたっては必ず旅券を所持する必要があることはもちろん、国境(特にメキシコ)付近を往訪する際も旅券および米国滞在資格を示す文書を携行することが大切です。
なお、米国移民・帰化法の下では、移民局で、米国市民権を有している等口頭にて偽りの主張をした外国人は、迅速な強制退去処分の対象となります。

外貨申告

通貨を米国へ持ち込むまたは持ち出す場合、金額に制限はなく、関税も徴収されません。ただし、合計1万ドル以上の現金や有価証券(トラベラーズ・チェックを含む)の場合、出入国時に米国税関当局へ「通貨または有価証券等の国際輸送に関する報告書」を届け出る義務が生じます。報告を怠った場合、没収を含む民事および刑事上の罰則が科せられる可能性がありますので、ご注意ください。

通関

米国への入国者は、航空機内等で事前配布される税関申告書に必要事項を記載し、国際空港等の入国審査ブースで当該税関申告書を米国税関国境保護局(CBP)職員へ提示して口頭審査を受けることとなります。また、入国審査ブースで一次チェックされた税関申告書を預け荷物受取り後の税関審査ブースで再度提出し、税関職員が必要であると認めた場合には、荷物検査を求められることがあります。税関申告書は、特に申告するものがなくても記載・提出する必要があります。申告せずに持込みを行った場合や虚偽の申告が発覚した場合、没収や罰金の対象となりますのでご注意ください。

米国を一時訪問する旅行者(非居住者)の場合、税関申告書には、米国内に残すこととなる全ての品物(贈答品および商品サンプルを含む)の金額と品名を列記することが求められます。関税額は税関職員により決定されますが、旅行者(非居住者)は通常、100ドルの免税枠(紙巻タバコ最大200本/葉巻タバコ最大100本(成人に限る)を含む)および、アルコール飲料1リットルまで(21歳以上のみ)が免税範囲となります。関税率は、免税額100ドルを超えた最初の1,000ドルに対し、簡易な均一税率(3%、一部品目を除く)が適用され、1,000ドルを超えるものについては、正規の税率(品目毎に税率は様々)が適用されることとなります。規制薬物、猥褻物、毒物に加え、果物、野菜、植物、植物製品、土壌、精肉、肉製品、鳥、カタツムリ、その他動物や動物製品等は、持ち込みが禁止または制限されていますので、十分ご注意ください。

旅行者(非居住者)が米国へ一時的に持込む商品サンプルや職業用器具は、入国時に他の旅客携行品と同様の税関申告手続きを行うこととなり、税関職員の審査により税関職員に評価された担保金の提出が求められ、場合によっては、正規輸入申告手続を求められることもあります。500ドル以上の価値がある商品サンプルの場合、インボイスや説明付商品リスト等の証明書類の提示が求められます。
また、非常に高価な職業用器具(楽器等)や貴重な美術展示品等特別な物品を一時的に持ち込む場合には、事前にATAカルネを取得し、入国時に対象器具とカルネを税関職員へ提示することが求められています。

航空機利用時の注意事項

9.11同時多発テロ事件以降、空港において非常に厳しいセキュリティー・チェックが行われてきましたが、現在、米国内の空港において国際線・国内線を問わず、さらに強化されたセキュリティー対策が実施されています。そのため、各空港では混雑が生じ、かなりの時間を要することもあるため、できる限り早く空港へ到着するよう心掛けてください。

特に預入荷物に関しては、これまで以上に厳格な検査が行われています。乗客が立ち会いできない場所で荷物の開披検査が行われることもあり、その際、預入荷物が施錠されていれば、鍵を壊して開披されることもありますので、貴重品を預入荷物に入れないようにするなど、注意してください。

また、2006年以降、液体物やゼリー状の物品の機内持込みが制限されています。2011年4月現在、乳幼児が搭乗する場合のベビーフード、処方薬、必要不可欠な非処方薬、1クォートサイズ(約19cm×約20cm)の透明な密閉式ビニール袋1枚(約0.95リットル)に入った3.4オンス(100ml)以下の化粧品・衛生用品、および空港の保安検査場を過ぎた後で購入した飲料などは、液体、ゼリー状およびエアゾール類であっても機内持込みが認められています。
機内持込禁止・制限物品については、随時追加・変更されることが予想されますので、最新情報の取得を心掛けてください。

滞在期間の延長

入国時に与えられる滞在期間を越えて滞在したい場合は、滞在地を管轄する市民権・移民局(USCIS)地方事務所または地区サービスセンターで滞在期限が切れる前に申請書(I-539)に必要書類を添えて手数料とともに期間延長の申請をすることが必要です。ただし、査証免除プログラムで入国した場合は、滞在期間の延長は認められません。
留学および交換研究者資格の滞在者は、所属先の学校、研究所等の移民法担当者を通じた手続きとなります。就労を伴う資格の滞在者の場合には、雇用者が、申請書(I-129)に必要書類を添え、手数料とともに期間延長を申請します。
なお、USCISによれば、半年から1年の期間不法滞在した者は米国出国後3年間、1年以上不法滞在した者は米国出国後10年間、米国に再入国することが許可されません。当局に摘発され、国外強制退去にされる場合もありますが、この場合はその後20年間米国に入国できません。

転居報告義務

米国に30日以上滞在する外国人(グリーンカード保有者を含む)が転居した場合、市民権・移民局(USCIS)に対し転居から10日以内に新住所を報告(様式AR-11)することが移民・国籍法第265条により義務づけられています。転居報告義務を怠ると200ドル以下の罰金刑、または(および)30日以下の禁固刑に処するとされており、作為的に報告を怠った場合は強制退去となる可能性もあります。

現地に到着したら

在留届

旅券法第16条により、外国に住所または居所を定めて3か月以上滞在する日本人は、住所または居所を管轄する日本の大使館または総領事館(在外公館)に「在留届」を提出するよう義務付けられています。住所等が決まりましたら、必要事項を記入の上、速やかに最寄りの在外公館へ提出してください(世帯ごとに届出をすることもできます)。
提出はFAXまたは郵送、インターネットで可能です。提出にあたっては、「在留届」用紙の注意事項をよく読んで提出してください。

  • 住所その他届出事項の変更および米国を去る(一時的な旅行を除く)ときはその旨の届出(変更および帰国届)を行ってください。

在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者(海外旅行者・出張者など)についても、現地での滞在予定を登録できるシステムとして、2014年7月より外務省海外旅行登録「たびレジ」の運用を開始しています。登録者は、滞在先の最新の海外安全情報や緊急事態発生時の連絡メール、また、いざというときの緊急連絡などの受け取りが可能です。

外国人登録

米国の移民・国籍法上、米国に30日以上滞在する外国人は外国人登録することが義務付けられていますが、非移民(永住権を持たない滞在者)の場合は、入国時に記入する出入国カード(I-94)が外国人登録と見なされますので、出入国カードを紛失しないように大切に保管してください。

注意が必要な生活環境

各種取締法規

旅行制限

軍事施設等、特に立ち入りが制限されている場所以外には旅行制限はありません。

写真撮影

写真撮影についても特に制限はありません。建物、施設、展示物等で写真撮影を制限しているところや、9.11同時多発テロ事件以降、撮影する建物、施設によっては、テロ対策のため許可が必要な場合や警察による職務質問を受ける場合がありますので、念のため撮影前に施設の係員等に確認してください。

麻薬

ヘロイン、LSD、大麻等の麻薬・覚醒剤の製造、販売、所持は連邦法、州法で禁止されていますが、コロラド州およびワシントン州他においては、嗜好用のマリファナが合法化されています。入手しやすくなっていますが、年齢や使用量など厳格に規制されています。

麻薬・覚醒剤が犯罪や青少年の非行に直結することから、その取締りが近年非常に厳しくなっており、マリファナを少量持っていても多額の罰金を科せられたり、実刑に処されます。警察のおとり捜査や集中取締りも一段と強化されています。都会の片隅や、一般の若者の生活圏内においても麻薬等の密売が行われていることがあります。好奇心から麻薬等を買い求めたり、その販売・運搬に荷担したりすると、人生を棒に振ることにもなりかねないので、麻薬犯罪に関わり合いにならないよう十分に注意が必要です。また、自分で知らないうちに麻薬の運び屋に仕立て上げられる可能性もあるので、見知らぬ者や現地で知り合った人等から安易に手荷物等を預かることは厳に控えてください。

就労許可

就労が許可される滞在資格を持たない外国人が米国内で職に就くことは法律違反となり、厳しい取締りの対象となります。米国で就労するには、必ず事前に就労可能な滞在資格を取得する必要があります。留学の滞在資格で滞在している人が卒業後米国内で就職口を見つけた場合等でも、管轄の労働局で労働許可を得た上でないと滞在資格の変更をすることができません。なお、査証免除プログラムで入国した人は原則として滞在資格の変更を認められません。

治安を乱す活動

外国人であっても法に反しない限り言論の自由は認められますが、選挙運動を行ったりすることは認められません。移民・国籍法上、米国でスパイ行為、テロ行為、米国政府を暴力で倒そうとする行為等を行おうとしている者、米国の対外政策に悪影響を及ぼす恐れのある者、大量虐殺に係わった者は入国を認められません。また、治安維持については、連邦法および州法上も厳しい規制があります。

銃器

銃器の所持は、州ごとに州法による規制を行っていますが、米国内では2億7,600万~2億8,000万丁の銃が一般人に所持(人口100人当たり最高96丁)され、毎年420万丁の銃が販売されているといわれています。また、銃器による殺人の犠牲者は、FBIのデータによると、2008年は9,484人に達しており、殺人被害者の約67%におよびます。

子の連れ去り

国境を越えた不法な子どもの連れ去りに関して、子どもを元の居住国に戻すことを原則とした「国際的な子の奪取に関する民事上の側面に関する条約(ハーグ条約)」が、日本について2014年4月1日に発効しました。これにより、一方の親がもう一方の親の同意を得ずに子どもを米国から日本へ連れ去った場合または日本から米国へ連れ去った場合、ハーグ条約の対象となる場合があります。
また、米国の国内法(刑法)では、父母のいずれもが親権(監護権)を有する場合や離婚後も共同親権を有する場合等で、一方の親がもう一方の親の同意を得ずに子どもを連れ去る行為は、重大な犯罪(実子誘拐罪)とされています。これは、両親が国際結婚の場合だけではなく、日本人同士の場合であっても同様です。例えば、米国に住んでいる日本人の親が、もう一方の親の同意なしに子どもとともに日本に帰国した場合、たとえ実の親であっても米国の刑法に違反することとなり、米国に再度渡航した際に犯罪被疑者として逮捕される場合があり、実際に逮捕されたケースもあります。また、ICPO(国際刑事警察機構)を通じて誘拐犯として国際手配される事案も生じています。
上記のような事情に注意する必要がありますが、具体的な事案については、渉外家事に詳しい弁護士に相談されることをお勧めします。

子どもの米国入国時の留意事項

米国税関国境警備局は、19歳未満の子どもが片親または親以外の方(または法定代理人以外の方)に同伴されて米国に入国しようとする場合、米国に入国する際の入国審査において、同伴していない親(または法定代理人)からの当該子どもの旅行に対する「同意書」を携行することを強く推奨しています(「同意書」を携行していないことのみを理由に入国を拒否されるものではありません)。

未成年の子に係る日本国旅券の発給申請

未成年の子どもに係る日本の旅券の発給申請については、親権者である両親のいずれか一方が申請書裏面の「法定代理人署名」欄に署名することにより手続を行っています。ただし、旅券申請に際し、もう一方の親権者から子どもの旅券申請に同意しない旨の意思表示があらかじめ在外公館、または都道府県旅券事務所に対してなされているときは、旅券の発給は通常、当該申請が両親の合意によるものとなったことが確認されてからとなります。
その確認のため、在外公館では通常、子どもの旅券申請についてあらかじめ不同意の意思表示を行っていた側の親権者に対し、同人が作成(自署)した「旅券発給同意書」の提出をお願いしています。また、未成年の子どもの旅券申請の際には、もう一方の親権者の不同意の意思表示がない場合であっても、旅券申請に関する両親権者の同意の有無を口頭にて確認しています。

その他の法規・各種規制

民事および刑事関係の法規は、州ごとに法律が異なる部分が多いので留意が必要です。具体的には、多くの州が、州法によって21歳未満の飲酒や公共の場における飲酒を禁止していたり、一般的な屋内での喫煙を禁止していたり、公共のカジノ、競馬、ドッグレース場等以外での賭博を禁止しています。また、「釣り」について、ライセンス(許可証)の取得(アウトドア用品店やスポーツ用品店で販売している)を義務づけている州が多くあります。レジャー・スポーツについて、何らかの規則や規制が設けられている場合があるので、事前に情報収集してください。また、飲酒、喫煙については、一般的に日本よりも規制が厳しく、禁止されている場所が多いので注意してください。

夜間外出禁止令

ワシントンD.C.では、17歳未満の青少年を対象として、9月から6月までの間は、日曜日から木曜日の午後11時から午前6時まで、また、金・土曜日の午前1時1分から午前6時まで、7月および8月は毎日午前1時1分から午前6時までは夜間外出禁止令が出されています。
(ワシントンDC市警ウェブサイト「DC's Curfew Law」より)

旅券および滞在資格・期間を証明する書類(I-94、I-20等)の携行

ニューメキシコ州の南部地域においては、メキシコ側からの不法入国の取締りのため、主要道路に監視所(チェック・ポイント)を設置しており、地域一帯のパトロールが実施されています。同地域では、警察官が身分証明書の提示を求めることがありますので、外出時には旅券および滞在資格・期間を証明する書類(I-94、I-20等)を必ず携行してください。

風俗・習慣・国民性

米国は身近な国のようですが、実際は生活習慣・言語その他日本と異なる点が多く、生活上ストレスを多く受け、精神的に疲れてしまう方、金銭的に困窮される方が後を絶ちません。渡航に際しては、「行けば何とかなる」といった甘い予測は避け、十分な準備をするようお勧めします。また、海外において快適に生活しようとする場合、その国の言語を理解できるかどうかは重要な要素です。日本人は言葉の意味を理解できないとき、相手を煩わせないようについつい「イエス、イエス」と言ってしまいます。これが不法行為に巻き込まれたり、不利益を受ける原因になることが多々あるので、不本意であるときや理解できないときは、はっきりその旨を伝えてください。

米国では多数の人種、民族、国民がそれぞれ異なった宗教的、文化的、民族的、国民的背景を持って集まり、それぞれの違いを意識しながら生活しています。無意識に不用意な発言をしてしまうことがないよう留意し、それぞれの風俗、習慣等を尊重するよう努めてください。

習慣の違いによるトラブル

生活習慣上の各種行為において、一部では日米間において大きな見方の差があります。日本人の感覚では些細な行為であっても、米国では逮捕され裁判になったり、思いがけない大きな処罰を受けた例があり、日米間の習慣・法制の違いを知っておく必要があります。

家庭内の問題

近年、国際結婚が増えている状況の下、外国人パートナーとのコミュニケーション・ギャップや価値観の違いによるストレスの蓄積等により、夫婦間に感情的な問題が生じ、結果として、配偶者・パートナーから家庭内暴力(DV:身体的暴力・言葉による暴力等)を受けたり、精神に障害をきたすなどの深刻な事態に陥るケースも報告されています。また、このような状況下で、父または母のいずれかが、居住地の法律に反する形でもう一方の親の同意なしに子どもを母国に連れ去って問題になるケースが発生しています。

配偶者からの暴力

配偶者からの暴力(DV)については、日本とは比較にならないほど厳しい施策がとられています。DVの通報を受け駆け付けた警察官は、たとえ夫婦喧嘩であっても、多くの場合、当事者双方の意思とは関係なく、当事者の一方を逮捕・勾留します。その場で警察官に事情について説明しても、「言いたいことがあれば、裁判所で申し述べるように」として言い分を一切聞いてくれないので、不用意に隣近所に聞こえるような大声を上げたり騒いだりすると、思わぬ結果を招きかねないので注意が必要です。事案内容によって異なりますが、身柄が拘束されると、保釈されるために相当高額な保釈金が必要となり、精神的にも経済的にも過大な負担を強いられます。

米国には、DV等の家庭の問題に対応する相談団体・機関が多くあり、シェルター、カウンセリング、弁護士の紹介や法律相談、法的援護活動、生活困窮者に対する救済金申請支援および、育児支援等の一連の情報提供を可能としています。また、これらの機関の中には、日本語での利用が可能な機関もあります。問題の兆候が見え始めたら、早めに各種団体・機関にご相談することをお勧めします。なお、日本の在外公館がこうした機関を紹介できる場合もあります。

しつけと児童虐待
子どもに対する体罰については、米国人の間でも見方が多様ですが、子どもの体に痕跡が残るような場合や、親が感情的になり自己コントロールを失っている場合、また子どもの年齢に不相応な体罰を加えた場合は児童虐待と見なされ、親は逮捕され裁判となります。時には子どもは隔離保護を受け、家族と引き離されます。公衆の面前で子どもに対し大声を出すなど、過度ととらえられるような叱り方をすることは、米国では慎んでください。また、子どもに服または靴を履かせずに外を歩かせても、時には虐待・育児放棄(ネグレクト)として通報されますので注意してください。
子どもだけによる留守番
何歳の子どもから一人で自宅・駐車車両内等に残してよいかは、州によって法律が違いますが、自救能力が備わってくる小学校高学年になるまでは、親が子どもに付き添うか、ホームシッターなど適当な保護者を付ける必要があります。法に反する場合はもちろん、実際に子どもに被害が発生した場合は、児童虐待として逮捕されたケースもあります。
入浴
米国において浴室は、プライバシーが強く保たれるべき場所であり、例え親子であっても一緒に入ることは、米国において非常識な行為とみられ、時には子どもに対する性的虐待とみなされます。特に父親と娘の入浴は性的虐待が強く推定され、入浴時の写真・子どもの作文によって警察の知れるところとなり、父親が身柄を拘束されたケースもあります。
その他
他人の子どもの写真を撮る場合や、頭をなでるなど体に触れる場合でも、親に承諾を得てください。
警察官との関係
警察官の指示
日本人の中には、警察官の具体的指示・制止がないと、指示を待つか、無視してそのまま立ち去ろうとする人がいます。パトカーに停止を求められた場合は、誘導を待つのではなく、自ら道路右側に寄って停止する必要があります。
警察官に対する公務執行妨害
米国において、警察官の身体や所持品に触れる行為は公務執行妨害として直ちに逮捕されます。不服であっても、現場で興奮したり、悪態をつかず、警察官の指示に従ってください。不服等があれば、裁判で主張するものとされています。なお、逮捕される場合、後ろ手錠が普通です。

健康・医療

アメリカ合衆国 医療事情
(ジェイアイ傷害火災調べ 2016年8月時点)

ロサンゼルス
項目 内容 日本(ご参考)
救急車の料金
①公営:
123,000円
②民営:
123,000円
無料
通常利用しない
初診料 15,400円~16,400円 2,820円
病院部屋代
(1日当たり)
①個室:
204,900円
②ICU:
1,024,700円
30,000円~100,000円
80,000円~100,000円
虫垂炎手術の治療費
①総費用:
②平均入院日数:
2日
600,000円
4日間
骨折時の治療費
(橈骨末端閉鎖性骨折)
20,000円
ファミリードクター制度 あり
  • 緊急時を除き、(歯科等一部を除き)全科診察可能な医師の診察を受け、その後必要に応じ専門医へ紹介
なし
  • 初診から専門医の受診が可能(ただし、総合病院等で紹介状が必要な場合あり)
乳児死亡率
(1,000人当たり)
6人 2人
平均寿命 79歳 84歳
協力:Nippon Medical Clinic 聖路加国際病院
ホノルル
項目 内容 日本(ご参考)
救急車の料金
①公営:
82,000円~
②民営:
82,000円~
無料
通常利用しない
初診料 15,400円~16,400円 2,820円
病院部屋代
(1日当たり)
①個室:
330,000円
②ICU:
880,000円
①個室:
30,000円~100,000円
②ICU:
80,000円~100,000円
虫垂炎手術の治療費
①総費用:
3,000,000円
②平均入院日数:
2日
600,000円
4日間
骨折時の治療費
(橈骨末端閉鎖性骨折)
50,000円 20,000円
ファミリードクター制度 あり
  • 緊急時を除き、(歯科等一部を除き)全科診察可能な医師の診察を受け、その後必要に応じ専門医へ紹介
なし
  • 初診から専門医の受診が可能(ただし、総合病院等で紹介状が必要な場合あり)
乳児死亡率
(1,000人当たり)
6人 2人
平均寿命 79歳 84歳
協力:Urgent Care Clinic of Waikiki 聖路加国際病院
注意事項
  • 全体
    • 海外では自由診療となるため、治療費は受診する医療機関や治療内容等によって大きく異なります。一覧は目安として下さい。
    • 日本人旅行者が利用することが多い私立の医療機関を中心に調査しているため、その国一般の相場と異なる場合があります。
  • 項目別
    • 1.
      公営の救急車は原則行き先を指定できません。距離加算の記載がない場合は、原則同一市内の料金となります。
    • 2.
      初診時の最短時間(通常10~20分程度)の診察料となります。別途医療通訳費が必要な場合があります。
    • 3.
      部屋の使用料のみとなり、実際に入院する際には、その他に医師の診察料、薬剤費等が必要となります。
    • 4.
      腹膜炎を併発していない手術を想定しており、術式等は医療機関により異なります。
    • 5.
      転倒し、手をついた際に骨折しやすい箇所となります。レントゲン検査、固定処置を行い1回のみの外来診療を想定しています。
      (帰国後に継続治療を行うことを想定していますが、その治療費は含んでおりません)
    • 6.
      当該国の一般的な医療制度を記載しており、医療機関や緊急度合い等により記載と異なる場合があります。
    • 7.
      出典:世界子供白書2015<要約版>-日本ユニセフ協会
    • 8.
      出典:総務省統計局発行、総務省統計研修所編集「世界の統計2016」
  • 日本の医療事情
    • 詳細金額は医療機関の設備や治療内容等により異なりますが、概ねの理解をいただく目的で、一般的な料金を記載しています。
    • 治療費は、海外と比較する目的で健康保険利用の基準である1点10円かつ全額(10割)自己負担として算出しています。健康保険を利用し受診した場合の自己負担額は通常記載よりも低額となります。また、日本で健康保険を利用しない自由診療の場合は、医療機関により点数換算が異なります。
過去に発生した保険請求事故実例(アメリカ合衆国)
  • 鯨ウォッチングのクルーズ船が波に揺れて転倒。腰椎骨折と診断され17日間入院・手術。家族が駆けつける。医師・看護師が付き添い医療搬送。
    治療・救援費用 保険金支払額:
    29,928,529円
  • 風邪・呼吸困難を訴え受診。肺炎・不整脈と診断され21日間入院・手術。家族が駆けつける。医師・看護師が付き添いチャーター機で医療搬送。(保険金額不足/自己負担あり)
    治療・救援費用 保険金支払額:
    25,000,000円
過去に発生した保険請求事故実例(ハワイ)
  • 嘔吐物を飲み込み気管に入ってしまい救急車で搬送。胃腸炎・肺炎・敗血症と診断され16日間入院。家族が駆けつける。医師・看護師が付き添いチャーター機で医療搬送。
    治療・救援費用 保険金支払額:
    60,800,000円
  • 海に飛び込んだ際に頚椎を骨折。15日間入院・手術。家族が駆けつける。医師・看護師が付き添いチャーター機で医療搬送。(保険金額不足/別途自己負担あり)
    治療・救援費用 保険金支払額:
    20,000,000円

医療事情

米国の医学が世界最高の水準にあることに間違いはありませんが、現行の米国の医療は様々な問題を抱えています。
2014年4月からAffordable Care Act(国民皆保険を目指す医療改革法)が施行され、無保険者の数は減少したといわれていますが、一方で増大する医療費抑制のために様々な規制がなされ、高い水準にある米国の医学が生かされていない面があります。また、医療訴訟が多いため、医師や病院が支払う損害賠償保険料が高く、それが医療費に跳ね返り、医療産業に従事する人(特に経営者層)の人件費が高いのと相まって医療費が非常に高額になっています。

健康診断、風邪等の治療、予防接種等を受けて日頃からファミリードクター(Primary Care Physician)と顔見知りになっておくことが大切です。医師の専門分野が細分化されているので、病気によっては数人以上の医師にかかる必要があることもあり、診察、治療、支払い等個別に対応しなければなりません。極端な例では、1年以上経ってから医療費の請求が届くこともあるので注意が必要です。緊急時以外はファミリードクターに診てもらい、さらに治療が必要な場合、専門医を紹介してもらうのが、直接専門医や病院へ行くよりも効率のよい方法です。専門医は予約制のため、急病時に受診できる医療機関は限られます。予約なしで受診できる病院の救急部(ER)ではいつも患者が多く、重症者が優先されるため、軽症者は数時間待たされることになります。

米国の医療保険に加入している場合は、その加入者カード等を持参して受診してください。医療保険の種類によっては、受診する医療機関が指定されている場合があります。日本の医療保険にしか加入していない場合、医療機関受診に際し、受付で診療費の支払い能力を問われることがありますので、現金、クレジットカードなど、支払い能力を十分証明できる物を持参してください。

手術・入院費など米国の医療費は、非常に高額であり、海外旅行傷害保険等には、十分な補償額で加入しておく必要があります。診断されてから専門医での治療まで時間がかかることもまれではありません。英語が堪能でも医学専門用語が分かりにくいなど意思疎通が十分とれない場合も多く、日本に帰国して治療を受けるほうがよい場合もあります(これは緊急を要さない場合であり、帰国できるかどうかの判断は医師に任せるようにしてください)。大きな病院では日本語通訳サービスを無料で行っている病院も多く、それを利用してください。最近は、電話を介しての通訳サービスが多くなっており、通訳者を利用したい場合には、あらかじめ予約しておくことが必要です。

年齢にかかわらず、重症と考えられる急病や大ケガの場合は、911(日本の119番に相当するが、警察や消防も同じ番号になっている)に電話をかけ、助けを求めます。平均5分程度で救急車が到着します。救急車が間に合わないときには、消防車の救急隊が代役を果たしています。米国の救急医療制度は、良く整備されていますので、Emergency Medical Technician(EMT)が患者の状態により移送すべき適切な病院を判断します。

注意を要する病気

ライム病

米国で虫刺されが原因で起こる感染症の中で最も多くみられます。ボレリア菌(Borrelia burgdorferi)とよばれる細菌が原因であり、ダニに吸血されることで感染します。ほぼ米国全土より年間2万5,000件以上の発生が報告されていますが、その90%以上がメリーランド州、バージニア州を含む北東部13州に集中しています。

ライム病は通常、初夏から秋にかけて、ダニへの暴露が多い草木や樹木の多い地域で過ごす小児や成人に発生します。症状は、急性期にはダニに咬まれてから3~32日後に刺口部の特徴的な紅斑、リンパ節の腫張やインフルエンザのような症状が出てきます。その後、髄膜炎、多発性神経炎等の神経症状、不整脈等の循環器症状、関節痛、関節の腫張等の関節炎症状をきたすことがあります。治療には抗生物質が有効ですので、早めに病院で受診することが大事です。予防のため、森林・草地などに出かけるときは、防虫剤を塗布する、肌の露出を避ける等が有効です。

ウエストナイル熱・脳炎

ウエストナイルウィルスに感染した蚊に刺されることで人に感染する疾患です。症例数が最も多かった2003年には、全米で9,682人、死亡数264人を記録しました。2014年には2,205人の症例が報告され、97人が死亡しています。

感染しても大部分の人が無症状か風邪に似た症状で回復します。症状は発熱、頭痛、筋肉痛、筋力低下などですが、まれに脳炎などの重篤な症状に発展します。50歳以上の人はリスクが高いとされています。対症療法しか治療法はありません。予防は蚊に刺されないよう、特に夕方や早朝の蚊の活動が活発になる時間帯での屋外活動はできるだけ控え、長袖・長ズボンを着用して肌の露出を避け、防虫剤を使用するなどの工夫をしてください。

蚊は池や沼、湿地以外にも住宅の側溝、配水管の水漏れ、植木鉢の水受け等に溜まった水に産卵して繁殖しますので、夏にはこれらの身近な場所で蚊の発生源となりうる要因を早めに除去しておく必要があります。

トコジラミ(南京虫)

トコジラミ(Bed Bug)は、日本では南京虫とも呼ばれており、大きさは1~7mmの小さな昆虫で、シラミと名付けられていますが、シラミの仲間ではなく、カメムシの仲間です。床やベッドのすき間に住み着き、主に夜間にそこから出て動物の血液を吸い生活しています。
伝染病を媒介することはありませんが、刺されると刺し口を中心として発赤を伴う強いかゆみが発生します。痒みは刺されて2日目ぐらいが強く、赤みは2週間以上消えません。

ポイズンアイビー(ツタウルシ)による接触性皮膚炎

ポイズンアイビー(Poison Ivy)は一般家庭の庭にも生える毒性の強い草で、3枚の葉が1組になって枝についています。毒性はウルシと同じウルシオール(Urushiol)という物質で、これが原因でかぶれます。最初は、この草に触った手足や顔に痒みを伴う発疹が出ますが、次第に広がり、水疱を作ります。ウルシオールは水と中和するので、この草に触ったらすぐ水で洗い流すことが大事です。
全米でも毎年1,000~5,000万人の人たちがポイズンアイビーの被害にあっているという報告もありますが、そのうち10~15%の人はウルシオールへの感受性が極めて高く、重症化することがあります。顔や腕なども腫れてくることがあり、このような場合には皮膚科の受診が必要となります。

予防接種

入国に際して必要とされるワクチンはありませんが、成人では可能であればA型肝炎ワクチン、10年ごとの破傷風ワクチン(大人でもTdapあるいはTd)を接種しておくことを勧めます。
小児はできるだけ日本で定められた定期予防接種を受けておき、米国に到着後は現地の接種計画に従って、ワクチン接種を行うようにしてください。現地校に入学・入園する際にはワクチン接種証明の提出を求められます。

日本と米国では、必要なワクチンの種類及び接種回数が異なるので注意が必要です。州によっても少しずつ異なる事がありますので、必ず入学する州あるいは郡(County)の規程がどうなっているかを確認してください。公立学校の入学に際し不足しているワクチンは、小児科医あるいは内科医や家庭医のファミリードクターのオフィスで普通行っていますが、各州保健局の施設での接種も可能です。

各都市における留意事項(五十音順)

アトランタ

気候は四季があり、夏の夕方には激しい雷雨が発生することが多く、落雷から停電が起こることもあります。また、アトランタは温暖な地という印象が強いのですが、冬の朝は氷点下となることも多く、場所によっては-10℃程度まで冷え込む日もあります。春から夏にかけては、松などの大量の花粉が発生するため、十分な花粉症対策が必要になります。

アンカレジ

北緯61度に位置するアンカレジ市の冬(11~3月)は、時には-30℃以下となる日もあり、平均気温も-10℃前後と寒さが厳しいため、十分な防寒対策が必要です。また、積もった雪が凍結して道が滑りやすくなるため(特に雪がいったん溶けた後、氷結した場合)、屋外を歩行する際には靴底に滑り止め器具を取り付けるなど、転倒等の防止に注意する必要があります。

カンザスシティ

夏の暑さ、冬の寒さはともに厳しく、特に冬は-20℃前後となることがあります。また、フリージングレイン(シャーベット状の雨が降り、地表で厚く凍り付く)が降るときもあり、車の運転には注意が必要です。
2002年にはウエストナイル熱・脳炎の発症者がカンザスシティ市でも初めて報告されました。予防を心掛けてください。春、秋には日本の花粉症と同じような枯草熱(Hay Fever)があり、アレルギー体質の人は注意が必要です。

サンフランシスコ

サンフランシスコの年間の平均気温は、20℃以下で1年を通じ寒暖の差が少なく、過ごしやすい気候といえます。しかし、沖合を流れる寒流の影響で霧が発生し、特に夏は霧が深く、朝晩冷え込むことがあります。ベイエリア周辺ではウエストナイルウイルスへの感染が報告されています。

シアトル

夏は平均気温が24℃前後、冬は気温が氷点下となることは少なく、年間を通じ、総じて過ごしやすい気候といえますが、平均年間降雨日数が155日もあるなど、雨が多いことが特徴です。特に、秋から春にかけては、雨の日が続くことが多く、雨具の用意が必要となります。また、春から秋にかけ、花粉などのため、アレルギー症状を起こすことがあります。

シカゴ

ミシガン湖の南西岸に位置するシカゴ市は、大陸性気候のため四季の寒暖の差が激しく、また、春と秋が短いのが特徴です。冬の寒さは厳しく、-20℃以下となる日もあり、この寒さにミシガン湖からの強風が加わり体感温度がさらに下がるため、外出の際には十分な防寒対策が必要です。一方、夏は35℃以上となる日もあり意外と蒸し暑く感じられるため、水分補給に注意しましょう。

デトロイト

冬には、時により-20℃前後を記録することもあり、また、強い風により、体感気温が低くなるので、外出の際には防寒具はかなり厚手のものを用意する必要があります。また、デトロイトにおいて車は必需品であり、冬期はガソリンの残量を半分以下にしないことや、車内に防寒用の毛布を常備するなどの対策が必要です。

デンバー

デンバーの気候は一日の間でも変わりやすく、特に冬は天候の変動が激しく、外出時には必ず防寒具を携帯するようお勧めします。冬の郊外における車の故障は、生命の危険も招きかねないので、常に車の点検・整備を行い、ガソリンの残量に注意することが大切です。また、夏季は乾燥により山間部で森林火災が発生しやすく、火事の煙塵は近隣都市まで拡大し大気を汚染するので、老幼者や体力に自信のない人は、郊外の活動に注意しなければならない場合も時折あります。

ナッシュビル

日本と同様に四季があり、気候は東京と似ています。年間の平均気温は15℃、1月の平均気温が2.3℃、8月の平均気温が25.6℃であり、年間を通じて温暖ですが、日本と比較して湿度が低く、乾燥しています。冬に雪が降るのは数日程度であり、降雪量もそれほど多くはありませんが、冬型の気圧配置の日には、早朝や深夜時間帯に氷点下まで冷え込むことがあります。また、毎年、特に春先から夏にかけて米国中南部では、トルネードが発生しますので注意してください。

ニューオーリンズ

ニューオーリンズは、北緯30度付近(鹿児島県の屋久島、中国の上海、エジプトのカイロなどとほぼ同じ)に位置し、メキシコ湾の湿った暖かい空気が流れ込むため亜熱帯気候となっており、年間の平均気温は19℃、平均湿度は87%です。夏(5~10月頃)は最高気温が35℃を超える日も多く、雨が降った後には湿度が100%近くまで上昇します。この時期はアリや蚊、ノミ等の害虫が多いので、これらの害虫に刺されたりした際の薬品を携帯するようお勧めします。特に、アリ(ヒアリ)に咬まれた場合は激しい痛みのほか、発熱することがあるので、芝生のような場所ではアリの巣を踏まないよう注意してください。

一方、冬は温暖で過ごしやすいですが、年によっては氷点下となる日もあります。毎年6月から11月まで南部ではハリケーン・シーズンを迎えます。特にニューオーリンズ市とその近郊の地域では海抜がゼロメートル以下の所もあるため、洪水被害の可能性がありますので、この時期にニューオーリンズに滞在する場合は気象情報に十分注意してください。

ニューヨーク

ニューヨークは、夏は暑熱が厳しく(気温が40℃近くになる場合も)、冬は凍る程寒い(気温が-10℃以下)極端な気候です。春先から花粉が飛び、ニューヨークに来てから花粉症に悩む人も多いようです。春先にオーク、ニレ、カエデ、ハンノキ、カバノキ、ネズ、オリーブから花粉症の原因となる花粉が飛びます。初夏にはブルーグラス、チモシー(オオアワガエリ)、コヌカグサ、カモガヤなどから、また夏の終わりにはブタクサから飛散します。夏の紫外線は強烈です。冬場は寒さに加え空気の乾燥が激しく、乾燥による皮膚症状(乾燥性皮膚炎)や咽頭炎(乾燥性咽頭炎)に悩まされる人が多く見受けられます。冬場の加湿器は必需品です。

ライム病
ニューヨーク州で1986年以来、合計9万5,000名を超える感染者が報告されています。
ウエストナイル脳炎
1999年に初めて感染が確認されたウイルス性疾患です。2000年以降、ニューヨーク州内で490名が感染し、37名が死亡しています。2013年の感染者数は33名、死亡者は0でした。
トコジラミ:Bed Bugs(南京虫)
ニューヨークは、古い建物が多く,気候や条件が整うとトコジラミが大発生します。ホテルなどでも被害が出ることがあり、大発生時にはニューヨーク市の衛生当局から注意が発せられます。特に暖房が入り、換気が行き届かない冬場に大発生することが多く、ニューヨーク市では注意を呼び掛けています。
野生動物・狂犬病
ニューヨーク市内、近郊には、鹿をはじめ、スカンク、アライグマ、リスなど様々な野生動物が住んでいます。ニューヨーク州では2015年1月から6月までの6か月で148匹の狂犬病に感染した動物が確認されています。主な感染動物は多い順から、アライグマ、コウモリ、キツネ、スカンク、ネコなどです。ニューヨーク市保健局をはじめ保健当局では、狂犬病から身を守るために次のように呼び掛けています。
  • 野生動物や野良犬、野良猫に触らない。餌をやらない。
  • ゴミはしっかりと密封容器に入れる。
  • 攻撃的な振る舞いの動物から離れる。
  • 病気にかかっているようにみえる動物や、著しく人懐っこい動物からも離れる。
  • ニューヨーク市でそのような動物を発見したら、311に電話をするか、管轄している警察を呼ぶ。
  • 攻撃した動物や攻撃しそうな動物を発見した場合には、911に報告する。
ヒューストン

亜熱帯に属するため高温多湿の気候です。冷房の普及率は高く、反面、特に夏は屋内外の温度差が大きいので体調を崩しやすく、注意が必要です。また毎年6月から11月にかけてのハリケーン・シーズンにはヒューストン市や周辺地域も被害を受ける可能性があることから、気象情報に十分注意してください。カミアリ(Fire Ant)という赤くて小さなアリに咬まれると、専門医の治療が必要なほど炎症を起こすことがあるので、特に子どもを外で遊ばせる時などは注意が必要です。春と秋には杉やブタクサの花粉等のため、アレルギー症状を起こすことがあります。近年、ヒューストンではウエストナイルウィルスの感染者が確認されています。

ボストン

冬は気温が-20℃にもなることがあり、保温性や防水性に優れた衣類、厚手の手袋、スノーブーツ等を着用し、万全の防寒対策が必要です。また、冬の間は空気の乾燥にも注意が必要です。
毎年、夏から秋にかけて、ニューイングランド地方の各州でウエストナイル脳炎や東部ウマ脳炎(Eastern Equine Encephalitis:EEE)といったウイルスに感染した蚊の媒介による感染症の患者が発生し、死に至るケースも報告されています。

ポートランド

例年6月頃から9月頃にかけては快晴の日が続き、湿度も低く、過ごしやすいですが、11月頃から4月頃は雨天が続きます。春から秋にかけ、花粉等のためにアレルギー症状を起こすことがあります。

マイアミ

フロリダでは、6月から11月までの間はハリケーン・シーズンと呼ばれ、例年8月から10月までに集中してハリケーンが発生しています。襲来時には、公共交通機関の停止、避難命令の発出等が予想されますので、この時期にフロリダ州に滞在される場合は、気象情報にも十分注意してください。在マイアミ日本国総領事館のホームページでは、安全対策情報、ハリケーン対策を掲載していますので、参考にしてください。なお、人気のレジャーを楽しむ際は、下記の点に注意してください。

陸上:日射病(脱水症)怪我など
フロリダには世界有数の遊戯観光施設が数多くあり、規模が桁違いに大きいということもあって、日中、夢中になって遊んでいると、知らず知らずのうちに脱水から熱中症にかかる観光客が多いようです。帽子をかぶる、日陰に入って時々休む、水分を十分に取るなどの予防策をとることが重要です。また慣れない土地での観光中に事故に巻き込まれたり、怪我をして入院することになる方も多く、高額医療費が支払えず、総領事館への支援を求めた例がありました。十分な補償内容の海外旅行保険に事前に加入するなどの対策が必要です。
湿地
フロリダ州の中央から南西部にかけての大湿地帯では、ウエストナイル熱のような蚊による感染症の他に、アブなどによる刺傷の事例が毎年数多く報告されています。
水路
ワニがいるため、遊泳場所に指定されていないところで泳がないでください。ワニにえさを与えず、遊んだり、傷つけたりしないようにしましょう。人を襲う危険性を増加させます。また、同行するペットを池の水辺に近づけないでください。大きさにかかわらず、ワニは命を脅かす危険性があるため、遭遇した場合は専門家に通報するなどして任せ、自分で排除しようとしないでください。
マイアミの報道によれば、2013年サメに咬まれた世界での報告例72件中、米国で47件発生し、フロリダ州のみで23件の報告例があります。また、サーフィン、海上での遊技、シュノーケリング、海岸線での遊泳中に、棘皮動物(イソギンチャク)の幼生による刺傷の被害が報告されています。この場合、激しい痛みを伴った広範な皮膚炎を起こし、ショック状態になる可能性もあり十分注意が必要です。また、ダイビングによる事故についても、年間に多数の事例が報告されています。渡航前に主治医、旅行医学専門家に事前受診するなどして、医療機関からのダイビング実施許可、および現在治療中の慢性疾患の治療歴や処方を英語に翻訳したものなどを発行してもらうことを強くお勧めします。
ロサンゼルス

南カリフォルニアは年間を通じて温暖で穏やかな気候が続きますが、昼夜の気温差が大きく、特に7月から8月までは日中は日差しが強いのに対し、夜間は肌寒く感じられることがあります。年間を通して湿度が低く、乾燥しているため、肌荒れ対策が必要となる場合があります。

乾燥した気候から野火・山火事が発生しやすい土地柄であり、時には大規模な災害に発展する場合もあり、煙による健康被害等に対する注意が必要です。ロサンゼルス地域の水道水は硬水であり、飲料水としてはミネラルウォーターが一般的です。また、春(4~5月)には花粉症対策が必要となることもあります。

ワシントンDC

夏は40℃程度まで上昇することもあり、蒸し暑く、冬は乾燥して寒く気温が氷点下になることもあります。ワシントンDCおよびその近郊には樹木が多く、自然にあふれていますが、近年環境汚染が徐々に進み、ポトマック川の水質汚染が問題となっています。ポインズンアイビー(Poison Ivy)による接触性皮膚炎のほか、以下の病気に注意してください。

ライム病
2013年の統計では、メリーランド州で10万人あたり13.5人、バ-ジニア州で10万人あたり11.2人の例が報告されています。
ウエストナイル熱
2014年には、メリーランド州で6人、バージニア州で7人、ワシントンDCでは3人の感染者が報告されています。
花粉症
ワシントンDC周辺は自然豊かで樹木が多く、3月から5月にかけ花粉症に悩まされる人も多いです。
狂犬病
ワシントンDC周辺には野生動物が多く生息しています。中には狂犬病に罹患している動物もいますので注意が必要です。2012年には、狂犬病に罹った野生のビーバーが人を襲った例が2件報告されています。コウモリ、アライグマ、キツネ、スカンクなどは特に注意し、安易に近づかないようにしてください。
海外⽣活不適応について

気候、⽣活習慣、⾷事、治安状況、⼈種、宗教、⾔葉の違いは、適応に相当な努⼒を要します。うまくいかないと不適応症候群となり、精神⾯のみならず胃腸系や循環器系に変調をきたします。きまじめなタイプや完全主義者に陥りやすい傾向があります。適応には時間がかかること、誰でも⼀度は通る道であることを認識してあせらないことが肝⼼です。疲れたときは無理せず、⼗分な休養、時には⻑期休暇が必要です。
特に家族で赴任されている⽅はご家族のメンタルヘルスにも気を配ってあげて、できるだけ不満や愚痴を聞いてあげるようにしてください。

交通事情

運転免許証について

米国では、自動車運転免許は生活上の必需品ともいえるものです。条件は各州により異なり、また、たびたび変更がありますので、詳細は各交通局に最新の情報をご照会ください。

交通事故について

事故に遭った場合、意識して「落ち着く」ことを心掛け、次の処置をとってください。

  • 怪我人の有無、自分の怪我の有無などを確認する。
  • 車両の移動が可能か、適切に判断する。
  • 「911」に電話する。
  • 相手の情報(氏名、住所、連絡先、運転免許証番号、保険会社名、保険証番号、プレートナンバー、車種、ボディーカラー等)をメモする。
  • 目撃者がいればその方の氏名、連絡先等をメモする。
  • 立会警察官から「事故証明書」をもらい、立会警察官名、所属、連絡先等の情報をメモする。
  • 自分が契約している車両保険会社に連絡する。
  • 日頃から緊急連絡先一覧、車両登録証、車両保険証を用意しておく。
    また、筆記用具、発煙筒、非常停止板、懐中電灯、バッテリージャンプスタート・ケーブル、牽引ロープなども備えておく。

車を運転する場合の注意事項

交通事故による死亡者が増加しており、日本人が死亡する事故も複数発生しています。現地でレンタカー等の車を運転する際には次の点に十分注意が必要です。なお、現地の交通事情に不慣れな旅行者がレンタカーを利用する場合、事故や事件に遭う可能性が高くなります。利用は慎重に検討してください。

  • 現地の交通法規、道路標識、交通事情等を事前に十分調査する。
    自動車の運転に係る交通法規も州によって細かな違いがあるので、州をまたいでドライブする際は特に注意する。
  • 道路環境が良いので、自分では気づかないうちにスピードを出し過ぎていることがある。特に高速道路では注意が必要。
  • 追い越し等無理な運転は避ける。
    日本と交通事情が違うので、日本以上に安全運転を心掛ける。
  • シートベルトは必ず着用する。
    シートベルトを着用していないと、事故が発生した場合、死亡事故となる可能性が非常に高くなる。
  • 夜間は事情の分からない道路の運転は避ける。
  • 飲酒運転は絶対にしない。取締りも厳しい。
  • 車上狙いが多いので、路上駐車は避ける。
    駐車場は明るい場所を選び、車を離れる際はほんの数分と思ってもドアと窓は必ずロックして、外から見えるところにカバン等を放置しない。車に戻ったところを強盗に襲われる事件があるので、車に近づく前に周囲の状況を確認する。なお、高速道路上で故障した場合、安易に車を降りて道路に出ることは危険なので避ける。

安全に暮らすために

治安情勢(外務省海外安全ホームページより)

下記は2018年9月現在の状況です。外務省海外安全ホームページ等を活用し、常に最新の状況を確認するようにしましょう。また、滞在中は常に治安情勢の変化に気を配り、新聞、テレビ、現地人等の情報にも注意してください。

最新情報

現在、危険情報や感染症危険情報は出ておりませんが、最新のスポット情報や安全対策基礎データ等を参照のうえ、安全対策に心がけてください。

テロについて

概況

米国を含む欧米諸国は、イスラム過激派組織、またはイスラム過激主義に感化され過激化した個人(自国育ちの「ホーム・グロウン型」テロリスト)によるテロの脅威にさらされており、引き続き警戒が必要です。事実、米国本土において、ホーム・グロウン型とみられるテロ事件が近年複数発生しています。

米国土安全保障省は、国家テロ勧告システム(National Terrorism Advisory System)により、信頼のできるテロ脅威情報が存在する場合には「差し迫った脅威アラート(Imminent Threat Alert)」または「高まった脅威アラート(Elevated Threat Alert)」を発出し、これらに該当しない場合には、テロ情勢の傾向・現状を示す「公報(Bulletin)」を発出することとしています。
2011年に同システムが導入されて以降、アラートが発出されたことは一度もありませんが、2018年5月9日付け公報では、「国際テロ組織はインターネットを悪用して、既に米国本土に所在する者に向け、テロ攻撃の呼びかけ等を行っている」「テロ集団は、車両突入、小型火器、ナイフ等の容易に利用可能な道具を用いて公開の場所やイベントを狙うよう呼びかけている」とし、引き続き深刻な脅威に直面しているとの認識を示しています。

各組織の活動状況
国際テロ組織

「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)およびその支持者は、ソーシャルメディア等を活用し、既に米国内に所在する米国籍あるいは米国永住権保持者向けに暴力的過激主義思想を発信して過激化を促すとともに、各個人の意思によるテロ攻撃を呼びかけています。この種の「ホーム・グロウン型」によるテロ事案として、米国では2015年12月にカリフォルニア州サンバーナーディーノにおける銃撃テロ事件(14人死亡)や2016年6月にフロリダ州オーランドにおける銃撃テロ事件(49人死亡)等が発生しました。また2017年にも、ニューヨーク市マンハッタンにおいて、イスラム主義イデオロギーに感化して過激化した米国永住権保持者の男による車両突入テロ事件が発生し8名が死亡(10月)したほか、フロリダ州フォートローダーデール空港(1月)、ニューヨーク市マンハッタン(12月)において、過激化した個人による銃撃テロ事件や爆弾テロ事件が発生しています。
また、2017年中、米国内においては、上記テロ事件の他にも、ニューヨーク州在住の男がISILへの合流を企図して検挙された事件(8月)、カリフォルニア州在住の男がISILの名の下に観光客が多数集まる埠頭において銃器等の使用を企図し検挙された事件(12月)等がありました。

アルカイダは、米国本土への攻撃能力を含む活動能力全体は顕著に衰退したものの、引き続き米国本土に対するテロ攻撃に強い執着があるとみられ、また、中東・北アフリカ地域でアルカイダの影響を受け活動する関連組織は依然として残存しています。
以上のことから、米国本土はより多様な攻撃主体からの脅威に引き続き直面していると言えます。

国内テロ組織等
特殊権益過激派(動物愛護や環境保護等を唱える過激派等)、右翼過激主義者グループ(白人優越主義過激派)、左翼過激主義者グループ、また、これらに感化された個人等、国内組織の動向にも引き続き注意が必要であり、特に単独犯により敢行される銃撃等の発生が懸念されます。
日本人・日本権益に対する脅威

上記テロ組織等が米国内において日本人・日本権益を直接の対象としてテロを引き起こす可能性を示唆する情報は従来から存在せず、その脅威は概して高くないものとみられます。
一方で、2001年の「9.11同時多発テロ事件」以降も、近年では、シリア、チュニジア、バングラデシュにおいて日本人が殺害されるテロ事件が発生しています。また、テロは、日本人が数多く渡航する欧米やアジアをはじめとする世界中で発生しており、特に、近年では単独犯によるテロや、一般市民が多く集まる公共交通機関やコンサート会場等(ソフトターゲット)を標的としたテロが頻発していることから、こうしたテロの発生を予測したり未然に防ぐことがますます困難となっています。

このようにテロはどこでも起こり得ること、および日本人が標的となり得ることを十分に認識し、テロの被害に遭わないよう、海外安全ホームページや報道等により最新の治安情報の入手に努め、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心がけてください。

誘拐について

2017年を通して、米国では、身代金目的、強姦目的等の誘拐事件が発生したほか、特に乳幼児については、見知らぬものによる略取事案が発生しているとして、関係捜査機関は警戒を呼びかけています。
また、メキシコの薬物を巡る治安情勢悪化に伴い、メキシコとの国境付近の州を中心に、多数の誘拐事件が発生しているとの報告があります。

その他一般犯罪の発生状況

米国における2013年の主要犯罪(殺人、強姦、強盗、傷害、住居侵入、侵入盗および非侵入盗)の認知総件数は、FBI(米連邦捜査局)の統計によると約979万件(放火を除く)であり、そのうち殺人、強姦、強盗、暴行および傷害等の凶悪・暴力犯罪は、前年より4.4%減少し、約116万件となっています。比較として、2013年の日本の刑法犯認知総件数は、警察庁の警察白書によれば約132万件であり、そのうち凶悪・暴力犯罪は約7万3,000件であり、米国の総人口が約3億1,509万人であるのに対し、日本の総人口は約1億2,730万人(2013年現在)と半分以下であることを考慮しても、米国における犯罪は日本と比べ格段に多いことがわかります。米国では自分の身は自分で守るのが常識であることを認識し、常に十分な注意を怠らないことが肝要です。

主要都市の犯罪発生状況と防犯対策(五十音順)

アトランタ

2013年のアトランタ市内における犯罪認知件数は、対前年比で殺人事件が1.2%減、強盗事件が3.8%増、侵入窃盗事件が4.2%減であり、月平均では7件の殺人事件(年間84件)、197件の強盗事件(年間2,363件)が認知されていることとなり、その多くがけん銃使用の凶悪な犯罪です。
特に、ダウンタウンから市内南西部周辺地区で凶悪犯罪が頻発しています。深夜から早朝にかけてのガソリンスタンドやスーパーマーケットの駐車場、飲食店付近は強盗等の犯罪に巻き込まれやすくなっています。また、比較的安全とされる市内北部でも自動車盗、空き巣、車上狙いなどの被害が発生しています。

アンカレジ

FBIの統計によれば、2013年のアンカレジ市の犯罪発生認知総件数は、暴行罪(殺人、強姦、強盗、傷害)が2,435件で対前年比1.8%減、財産犯罪(不法侵入、窃盗、車両窃盗)が1万2,032件で対前年比14.2%減となっています。また、アンカレジ市警察の統計によれば、市内で発生した複合犯罪(2009~2013年)は、人口10万人あたり4,454件であり、前回報告時(2004~2008年)よりも6%減少しています。警察関係者によれば、アラスカ州での犯罪発生率は横ばい状態であるが高く、その理由に他州に比べて州民の平均年齢が低いこと、住民の男女比率において、男性の占める割合が高いこと、冬は日照時間が短く犯罪を誘発しやすいこと、などを挙げています。

サンタフェ

サンタフェにおいては、若者による犯罪率が高く、滞在する際は、ひったくり等に特にご注意ください。

サンノゼ

FBIの統計によれば、サンノゼ市の2013年の犯罪発生状況は、暴力犯罪が3,215件で前年比9.4%の減少、財産犯罪が2万5,510件で前年比10.4%の減少となっています。犯罪別では、殺人が38件で前年比15.6%、窃盗が1万2,411件で前年比14.4%、強盗が1,095件で前年比9.4%と減少に転じています。

サンノゼ市は在留邦人が多く、全米でも治安の良い大都市の1つといわれていますが、日本食材店や日本料理店といった日本人の方が多く集まる場所では、多くの日本人が車上狙い等の犯罪被害に遭っていますので、油断は禁物です。また、インターネットの地域情報コミュニティサイトを悪用した詐欺被害の報告もありますので、特に、賃貸物件や自動車の購入を予定されている長期滞在の方は注意が必要です。

サンフランシスコ

FBIの統計によれば、サンフランシスコ市の2013年の犯罪発生状況は、暴力犯罪が7,064件で前年比22.3%増、財産犯罪が4万8,324件で前年比24.2%増となっています。犯罪別では、殺人は48件と前年比-30.4%と大きく減少しましたが、強姦が161件で前年比49.1%増、窃盗が3万6,527件で前年比29.3%増、加重暴行が2,653件で前年比25.4%増、強盗が4,202件で前年比20.6%増と著しく増加しています。同市には毎年、日本から多くの旅行者や出張者が訪れていますが、こうした短期渡航者を狙った犯罪が多発していますので、滞在中は注意が必要です。

サンフランシスコ市内では、いわゆるナイトクラブ周辺でのギャング同士の抗争に起因する発砲事件や銃器を使用した強盗等の凶悪犯罪が多発しています。発生場所は、裏通り等の人けのない場所だけではなく、バスや路面電車等の公共交通機関においても発生しています。

観光地の中でも凶悪犯罪の発生が多い地域としては、ユニオン・スクエア南西に位置するテンダーロイン地区、マーケット・ストリートの南部に位置し、美術館やAT&Tパーク(野球場)が所在するサウス・オブ・マーケット(ソーマ)地区、およびジャパンタウン地区の南部地域等が挙げられます。
日本人旅行者に多い被害として、観光スポットやショッピングモール等の駐車場における車上狙い、バスや路面電車等の公共交通機関の車両内におけるスリ、空港やホテル、レストラン等における置き引きが報告されています。

シアトル

FBIの統計によれば、2013年の暴力犯罪が3,758件で前年比1.3%増、財産犯罪が3万5,883件で前年比12.6%増といずれも増加しています。

シアトルは全米の大都市の中で、家族とともに住みたい都市の上位にランクされ、比較的「治安が良い」といわれています。しかし、「治安が良い」とは、あくまで米国の中ではという条件付きで、東京や大阪など日本の大都市と比べると治安は格段に悪く、犯罪発生率は高いといえます。

シアトル市のダウンタウンは比較的安全といわれていますが、ベルタウン、キャピトル・ヒル、ダウンタウン南部などの一部地区では殺人、強姦、強盗等の凶悪事件や侵入窃盗、自動車盗等の窃盗事件が、日本とは比較にならないほど多発しているほか、銃器発砲事件も頻発しています。また、シアトル市およびその郊外の都市ではギャングの活動も活発で、ギャング関連の銃器発砲事件や殺傷事件等が発生しています。
こうした中、在留邦人や日本人観光客が犯罪被害に遭うケースも数多く報告されています。車上狙いや置き引きなどの盗難が主ですが、過去には銃器を突き付けられ、所持品を強奪された強盗の被害も報告されています。

シアトル市警察によると、窃盗や強盗の被害品として、携帯音楽プレーヤーやスマートフォン、タブレット端末が近年特に目立つようです。携帯音楽プレーヤーを使用しながら、またはスマートフォンなどを操作しながら歩行することは、警戒心を鈍らせ、犯罪者の格好のターゲットとなる可能性があるので、使用中は周囲に十分な注意を払う必要があります。

シカゴ

FBIおよびシカゴ市警が発表した2013年の犯罪統計によれば、シカゴ市における主要犯罪の発生総数は約11万件に上り、日本の主要都市と比べてかなりの高水準です。このうち、殺人、強姦、強盗、傷害等の凶悪犯罪の発生認知総件数は約2万件で対前年比14%減、不法侵入、窃盗等の財産犯の発生認知総件数は約4万6,000件で対前年比17%減となっています。殺人事件の発生認知総件数は419件で、対前年比17%減となっています。

シカゴでは、治安が悪い地域とそうでない地域がはっきりと分かれています。シカゴ市内で特に治安が悪いのは、ダウンタウンから離れた南部および西部地域です。これらの地域では発砲事件が日常的に発生していることから、用もないのに立ち入ることは絶対に避けてください。具体的には、シカゴ大学から南、チャイナタウンから南西、NBAシカゴ・ブルズの本拠地ユナイテッドセンターから西が犯罪多発地域と見なされています。

他方、総領事館が所在するダウンタウン中心地の治安は、比較的安全と見なされていますが、観光客を狙ったスリやひったくりが多数発生しており、注意が必要です。また、アーリントンハイツ、シャンバーグ、ホフマン・エステーツ等、在留邦人が多く居住しているシカゴ郊外北西の町では、治安は良好です。
シカゴ市内の公共交通機関であるCTA高架鉄道は、非常に便利ですが、駅周辺も含め、必ずしも治安が良くなく、特に電車内や駅構内でスマートフォンやタブレット端末等を狙った窃盗事件が多発しており、注意が必要です。

デトロイト

FBIが発表した2013年の犯罪統計によれば、デトロイト市の凶悪犯罪(殺人、強盗、強姦等)発生件数は1万4,504件で、昨年の1万5,000件強を下回るも、引き続き全米で最も犯罪発生率の高い都市の1つとなっています。米国の他の都市と同様、地域によって治安情勢に違いがあり、必ずしもデトロイト市全域が危険な場所ではありませんが、再開発の進んでいない市の一部に放置された家屋や廃墟が犯罪の温床となっており、昼夜を問わずこれらの地域には絶対に近づかないよう留意する必要があります。
加えて、2013年7月、デトロイト市は財政破綻の申し立てを行い、市の行政は厳しい財政に陥っており、警察も例外ではありません。デトロイト市警は恒常的な資金不足、人員不足に悩まされており、組織内の改革は進んでいるも、市民に対して十分なサービスを提供しているとはいえません。

総領事館や、在留邦人がよく訪れる場所(プロ野球、プロフットボール、プロアイスホッケー、美術館、コンサート会場等のイベント会場等)はデトロイト市の中心部(ダウンタウン)にあります。ウエインステート大学の調査によれば、デトロイト市のダウンタウンは全米の主要都市のダウンタウンと比較して安全であるという結果が発表されています。また、ほとんどの日系企業や在留邦人が居住するデトロイト市郊外は生活水準が高く、治安も良好で安心して滞在・生活をすることができます。これまで日本人が凶悪犯罪の被害に遭ったという情報はありませんが、犯罪に対する基本的な警戒は怠らないよう注意してください。

デンバー

デンバー市警察の統計によれば、2013年に同市で発生した総犯罪件数は4万7,607件で、前年比で7.4%増加しています。特に、薬物に関わる対社会的な犯罪や、飲酒トラブルによる軽微な犯罪の増加が見受けられます。他方、加重暴力、強姦、強盗などの凶悪犯罪については、微減しています。ただし、殺人については前年より1件増加の40件となっています。

デンバー市内で特に治安の悪い地域は、市内ダウンタウン北部に位置するファイブ・ポイントおよび市中央を東西に貫通するコルファックス通り沿いです。こうした地域では、依然として、未成年者で構成された暴力グループによる事件、駐車場などで起こるけん銃強盗事件などが特に夜間に発生しています。また、同地域においては、麻薬や覚醒剤に関連する犯罪やギャング間の抗争も発生しており、犯罪に巻き込まれないように注意することが大切です。

ナッシュビル

ナッシュビル州都圏警察の発表した2014年の犯罪統計によると、ナッシュビルの主要犯罪(殺人、強盗、強姦、傷害、侵入盗、自動車盗等)の認知件数は7,477件であり、前年と比べて6.5%増加しました。また、対人口比犯罪発生率は全米の平均よりやや高い状況です。凶悪犯罪のうち、強姦は573件で前年比13%増加、銃器使用の傷害は1,578件で25.84%増加しています。

ナッシュビル州都圏警察は、ナッシュビル市内に各方面本部を設置して犯罪防止のための治安対策に取り組んでいますが、すべての犯罪が抑止されたわけではなく、上記のとおり、銃器を使用した強盗等の認知総件数は日本と比べれば依然として多い状況です。ナッシュビル市北部や南東部の一部では、凶悪犯罪が頻発し、犯罪組織による銃器・薬物の違法取引も活発に行われている地域があることから、注意が必要です。また、市内各地にあるプロジェクトと呼ばれる公営住宅では、一般的に些細な住民同士のトラブルなどが起きやすく、犯罪発生件数も他の地区と比べて多くなる傾向があります。なお、夜間や深夜等の人通りが閑散となる時間帯には、路上強盗や車上狙い等が発生しているので、安全対策を徹底することが肝要です。

ニューオーリンズ

ニューオーリンズ市警察の発表した2014年の犯罪統計によると、主要犯罪(殺人、強盗、強姦、傷害、侵入盗および自動車盗等)の認知件数は2万152件であり、前年と比べて15.22%増加しています。凶悪犯罪(殺人、強盗、強姦、傷害)の認知件数は3,770件(前年比27.15%増加)であり、特に強盗や強姦に顕著な増加傾向がみられます。

ニューオーリンズは、多くの観光客が訪れる観光都市ですが、全米の中でも対人口比殺人発生率がトップクラスであり、国内有数の犯罪多発都市といわれています。観光客に人気のあるフレンチクオーター周辺等は警察の治安対策により、犯罪の発生は相当程度抑止されていますが、市内にはギャング同士の縄張り争いや、薬物の違法取引が活発な地域があります。最近ではパレード行事に対する銃撃事件の発生が続いています。大勢の人が集まるイベントに参加する際は、同種犯罪に巻き込まれることのないよう注意が必要です。

ニューヨーク

ニューヨークは、米国の大都市の中では比較的安全といわれていますが、日本と比較して犯罪発生件数が非常に多い上、銃器を使用した殺人事件等の凶悪犯罪も発生していますので、注意が必要です。在ニューヨーク日本国総領事館ホームページにニューヨーク市の事件発生状況を毎月更新していますので、参考にしてください。また、在ニューヨーク日本国総領事館では、在留届提出者や外務省海外旅行登録「たびレジ」登録者に対して、電子メールで最新の安全対策情報等を配信しています。最近日本人が被害に遭った主な犯罪は以下のとおりです。

スリ、置き引き等による被害
空港、ホテル、飲食店、繁華街の路上および地下鉄車内等でカバンから財布等の貴重品をすられたり、カバンを置き引きされる犯罪被害が多く発生しています。ホテルの自室であっても、外出時に部屋に侵入され貴重品を盗まれる被害も発生していますので、貴重品の管理には十分注意が必要です。
また、繁華街で路上パフォーマンスに見とれているうちに、バックパック等背負う形のカバンから貴重品を抜き取られたり、スマートフォンやタブレット端末等の人気商品を路上で使用していたときにひったくり被害に遭うケースも報告されています。さらに、人通りの少ないエリアや深夜早朝の時間帯の路上においては、強盗に襲われ負傷する事件も発生していますので、特に注意が必要です。
空港で日本人を狙った白タク被害

JFK国際空港等に到着した旅行者を言葉巧みに車に乗せ、法外な料金を徴収する無許可営業タクシー(いわゆる「白タク」)による被害が発生しています。JFK空港からマンハッタンまでのタクシー料金は通常60ドル程度ですが、この白タクの被害額は、1件につき200ドルから600ドルに上ります。

犯行の手口は以下のとおりです。

  • タクシーやシャトルバスの乗り場を探している旅行者に声を掛け、あたかも乗り場に案内するように装い、白タクに乗車させる。なお、旅行者を信頼させるために、空港職員のような服装(スーツ姿や警備員用ベストを着用)をしている場合が多い。
  • 出迎えのツアーガイドを装い、名簿リストの様なバインダーを所持して、到着ロビーで待ち構え、到着した旅行者に近寄って名前を聞き出す、または、荷物タグの名前を呼び、旅行代理店から派遣された者だとして、旅行者を仲間の白タク運転手のところに連れて行き、乗車させる。
  • 空港出口では手荷物のタグから氏名やツアー名を読み取り、白タクに呼び込む。

対策は以下のとおりです。

  • 土地勘のない旅行者は、渡米前に空港到着後の移動手段をあらかじめ決めておく。また、手配が日本から可能なものは、あらかじめ手配しておくことが望ましい。
  • 空港到着時にはあらかじめ決めておいた移動手段を利用するようにする。
  • タクシーを利用する場合、客引きは違反行為なので客引きがあっても話を聞くことなく、ターミナル外の決められた乗り場で乗車する。また、乗り合いは絶対に避ける。
  • 空港職員のような服装(スーツ姿、警備員用ベストを着用)をしている人から声を掛けられても安易に信用しない。
  • 空港到着後、移動手段について困った場合には、各ターミナルの到着ロビーにある「Welcome Center(地上交通案内所)」に直接赴いて相談する。
  • 万が一、乗車した車両が白タクであると判明した場合、車内で支払いを拒むなど抵抗することで身体に危険が及ぶ可能性もあることに留意する。
  • 白タクに乗車してしまった場合には、運転者や同乗者(共犯の可能性がある)や車両の特徴を控えておく。可能であれば、携帯電話のカメラ機能を利用して撮影する。
  • タクシーに乗車した際、書類への署名を求められても内容が分からない場合には容易に応じない。白タクの場合は、支払契約書など後に違法性を問われないような書類に署名させることもある。
  • 実際に法外な料金を要求された場合には、「現金がなく、お金を下ろす必要がある」などといって車外に出られる状況を作り、車を降りたら、警察を呼んだり、大声を上げるなどして周囲の人に助けを求める。
詐欺・恐喝被害

最近、以下のような日本人が被害に遭う詐欺・恐喝事件が発生していますので、十分注意してください。被害に遭ったら管轄の警察署へ被害を届け出ましょう。

犯行の手口は以下のとおりです。

  • メガネやサングラスを使用した恐喝
    繁華街を歩行中に、犯人が壊れたメガネ等を足下に投げつけたり、わざとぶつかってきてメガネ等を落としたりして、あなたのせいで壊れたとして弁償を要求する。要求される金額は100ドル~200ドル。
  • CDの押し売り
    繁華街を歩行中に、犯人からあたかも無料配布のように見せかけてCD等を手渡され、受け取ると代金(100ドル前後)の支払いを要求される。
  • 振り込め詐欺
    公的機関から未払いの税金や罰金があるとの電話連絡や、知人のメールアドレスから旅行先で事件事故に巻き込まれたとして送金支援を求めるメールを受けたため、言われるがままクレジットカード番号等を教えたり、簡易に送金できる国際送金サービス等を利用して送金したが、後で公的機関や知人に確認したところ、事実ではなく詐欺であることが判明する。
  • 不動産関係(アパート賃貸、ルームメイト募集)
    ウェブサイト上の掲示板に掲載された「アパート賃貸」「ルームシェア募集」等のお知らせを見た入居希望者がメールや電話で連絡をすると、部屋の写真をメールにて紹介する等、あの手この手で入居希望者を安心させた上、デポジットを支払った方を優先する(すぐにデポジットを支払わないと他の希望者を優先する)等と言って、早急にデポジットを支払うよう要求してくる。入居希望者が、銀行振込や小切手にてデポジットを支払うと連絡が取れなくなり、募集内容に記載された物件も存在していないことが判明する。
  • 物品の売買関係(偽造小切手等)
    ウェブサイト上の掲示板に物品(例:テレビ、楽器等)の「売りたし」のお知らせを掲載したところ、購入希望者からメールで買いたいとの連絡があり、その後、購入代金として小切手が送られてくる。また、代金金額以上の小切手が送られ、お釣りを小切手で送ってほしいと依頼される。受け取った小切手を銀行口座にデポジットすると、一時的に入金された形になるので、安心して物品やおつりを小切手にて先方へ送付した後、銀行より、デポジットされた小切手は偽造(または事故扱い)であることが判明したので、入金はできない旨連絡がくる。先方へメールにて連絡を試みるが、連絡が取れなくなる。

対策は以下のとおりです。

  • 恐喝された場合は、犯人を相手にせず、毅然とした態度で早々にその場を立ち去る。必要のないものは受け取らない。犯人がしつこく弁償または代金を要求するようであれば、警察に連絡するか、近くの店の店員等に助けを求める。
  • 公的機関が未払いの税金や罰金の支払いを電話で求めることは基本的にないため、このような電話を受けた場合には、自ら公的機関の電話番号を調べて電話し、事実関係を確認する。知人のメールアドレスから資金援助があった場合には、本人と電話で話す等して事実確認する。
  • ウェブサイト上の掲示板を通じて見ず知らずの第三者とアパートの賃貸やルームシェア、物品の売買等の取引を行う場合、メールのみでの連絡に頼らず、相手の人定事項をしっかりと確認する。
  • 特に不動産関係取引(アパートの賃貸、ルームシェア等)でデポジットを支払うよう要求された場合は、支払う前に改めて相手の人定事項を確認するとともに実際の物件を確認(要すればアパートの管理人にアパートの状況につき照会)する。掲載される物件は格安のものが多く、格安の物件を見つけたと急いでデポジットを振り込むことなく、冷静に考える。また、支払いの際には、領収証を受け取るとともに契約書を作成する。
  • 物品の売買で、代金として小切手を受け取った場合は、小切手が完全にクリアーになる(口座に確実に入金される)まで、物品の引き渡しや小切手(お釣り)の送付を控える。銀行にもよりますが、小切手が偽造されたもの、または事故扱いと分かるまで、数日から1週間前後かかっているようです。
ヒューストン

米国の中では、テキサス、オクラホマ両州は比較的治安がよいといわれていますが、FBIが発表した2013年の犯罪統計によると、殺人・重傷害、強姦、加重暴行等の凶悪犯罪の発生率が全米平均と同程度もしくはそれ以上となっています。また、大都市犯罪発生件数は、ヒューストン市13万1,912件、ダラス市6万604件、オースティン市4万4,790件、サンアントニオ市8万8,822件となっており、都市部での犯罪発生数は依然多い状況が続いています。
特に、テキサス州では、州法において他州に比べ広範な銃器等の使用を認めており、自身の財産の保護、強姦、放火、不法侵入、強盗、夜間の窃盗、夜間の器物破壊等にも殺傷武器の使用による防護が認められています。2007年には「キャッスル・ドクトリン(自身の身や財産に危険を感じた場合の殺傷能力のある武器使用を正当化する法律)」の範囲を拡大し、身に迫った脅威に対して可能な限り逃げることを義務付けていた条項が撤廃されています。このような背景の下、上記FBIの2013年犯罪統計によると、テキサス州における銃器を使用した殺人、強盗、加重暴行件数は全州の中でいずれも第2位となっており、銃器による事件が多発しています。

なお、警察当局によれば、当地では駐車中の車の後部座席やトランクに入れておいた荷物が盗まれる等の自動車盗が多いとのことです。車を離れる際には、短時間でもきちんと鍵をかける、貴重品を車内に残さない、外から見える場所に物を置かないよう注意が必要です。またはホテルの受付カウンターでの手続き中や、レストランでの食事中に荷物を置き引きされる等の被害も散見されます。

ボストン

ボストンは米国の他の主要都市と比べると比較的治安が良いといわれており、特定の犯罪多発地域を除けば、日常の生活・滞在の中で危険を身近に感じることはほとんどありません。しかしながら、ボストン市警の統計によると2013年にボストン地域で発生した主要犯罪認知総件数は2万2,380件に達しています。その内訳は殺人40件、強姦234件、強盗1,832件、加重暴行2,801件、住宅侵入・侵入盗3,024件、非侵入盗(自動車盗を除く)1万2,733件、自動車盗1,716件と、年々減少傾向にありますが、日本の犯罪発生率に比べると高い水準で推移しています。また、不特定多数の人が集まる空港、駅、ホテル、レストラン等では窃盗、ひったくり、車上荒らし、自動車盗難事件等も発生しています。
このため、人ごみの中では周囲の状況に気を配り、パスポートや貴重品等の所持品は肌身離さず携行する等、防犯上の基本的な心構えをしっかり持って行動するよう心掛けてください。

スリ、置き引き等

買い物客で賑わうニューベリー・ストリートやクィンシー・マーケット等の繁華街では、日本人のスリや置き引きの被害が多く発生しています。セルフサービス式の喫茶店で、あらかじめ席を確保しようと手荷物を椅子に置いたままテーブルを離れ、店内のカウンターで商品を注文している間に、現金や貴重品が入ったカバンを置き引きされたり、椅子の背もたれに掛けたショルダーバッグや足下に置いたカバンが置き引きされたり、貴重品をすられる被害が発生しています。

ボストン周辺には数多くの大学、研究機関、医療機関等が集まっていますが、これらの施設内においてもスリや置き引きの被害が発生しています。特に、病院のロビーや廊下等の不特定多数の人が利用する公共スペースでは、待合用のソファーや乳幼児用ベビーカー等に貴重品が入ったカバンを置いたまま短時間その場を離れた隙に置き引きに遭う被害が報告されています。これらの比較的警備の行き届いている公共施設においても十分注意してください。

凶悪犯罪
ボストン南部(ロックスベリー、ドーチェスター、マタパン等)では、ギャング同士の抗争がエスカレートし、一般市民が巻き込まれる事件も発生しています。これら南部の犯罪多発地域には興味本位で近づいたりせず、やむを得ず立ち入る場合は、周囲の状況に十分注意して行動してください。また、最近ではボストン中心部でも、ダウンタウン、チャイナタウン、バックベイにおける治安悪化が顕在化しています。これらの繁華街の地下鉄駅構内、駅出入り口、屋内駐車場、閉店後のデパートやショッピングセンター周辺では麻薬の密売や犯罪の温床となる死角が多数存在することから、特に深夜から早朝にかけては一般的に危険といわれています。白昼でも人通りの少ない路地裏、駅構内の通路や階段、デパートの駐車場等の人目に付かない場所では、思わぬ犯罪に巻き込まれる危険性があります。普段は利用客で混雑するこれらの施設でも十分注意が必要です。
公共交通機関における犯罪

交通警察(地下鉄、路線バス、近郊鉄道を管轄)によれば、2013年の犯罪発生認知総件数は824件で、前年(2012年1,029件)と比較すると認知総件数は減少しています。また、スリ、置き引き等の窃盗犯罪の発生認知総件数は全体の約61%を占めています。

マサチューセッツ州治安当局は、公共交通機関におけるテロ対策の一環として、乗客の手荷物検査を実施しています。この手荷物検査は地下鉄やバス、ボストンと郊外を結ぶコミューターレール等のすべての路線が対象とされ、車内や駅構内を巡回している鉄道警察官により抜き打ちで実施されています。したがって、すべての乗客は予告なく、爆発物検知器による検査や開封を求められることがあり、また、検査に応じない場合は乗車を拒否、または降車させられたり、駅構内または施設からの退去を命ぜられますので、十分留意してください。

ボストンマラソン爆発事件の発生
2013年4月15日、ボストンマラソンが行われていた午後2時50分頃、総領事館の所在するサウスステーションから直線距離で約3キロのバックベイ、ボイルストン通り(マラソンゴール付近)にて爆発事件が発生しました。この爆発により3名が死亡したほか、多数の負傷者が出ました。この事件発生後、ボストンでは、大規模なイベント(独立記念日のイベントなど)が開催される場合は、警察による厳重な警備が行われています。
ポートランド

2013年FBI犯罪統計によれば、オレゴン州においては、前年と比較して主要犯罪発生総数は1.3%減少しました。オレゴン州の州都セーラム、主要都市ポートランド、アイダホの州都ボイジー等においても前年と比べて犯罪発生総数は減少傾向にありますが、いずれの都市でも多くの犯罪が発生しており、日頃の生活に十分な注意が必要です。
主要犯罪の中でも特に多い自動車窃盗や車上狙いのほとんどは、路上駐車や大型ショッピングモールの駐車場に駐車している車両を狙ったものです。

ポートランド市およびその近郊では、公共交通機関が発達し、市民に広く利用されています。犯罪防止のため、公共交通機関の車内や駅には監視カメラや非常ボタンが設置され、警察官によるパトロールが必要に応じ実施されていますが、夜間、単独での利用は避けるようお勧めします。さらに、降車後の目的地までの治安状況にも十分注意してください。

マイアミ

FDLE(フロリダ州法執行局)の犯罪統計によれば、2013年のフロリダ州の犯罪発生件数は69万8,607件(前年比3.8%減)で、ここ数年減少傾向にありますが、依然として高止まりしている状況です。犯罪発生件数および人口10万人当たりの発生率は、ともに全米でも上位にあります。凶悪犯罪では、殺人が970件で日本とほぼ同数、強盗が2万3,176件で日本の約7倍発生しています。また、殺人の約72%、強盗の約41%に銃が使用されています。その他、車上狙い、自動車盗などの窃盗事件も多発していますので、犯罪の被害に遭わないよう十分注意してください。

日本人旅行者が多く被害に遭っている犯罪は、車上狙い、置き引き、スリ、ひったくりといった窃盗事件です。これらは、不特定多数の人が集まるテーマ・パーク、ショッピングモール、空港等において多発しています。また、上記のとおりマイアミ市街地およびその周辺では銃器を使用した強盗事件等も発生していますので、注意が必要です。
マイアミにおける治安の悪い地区は、低所得層が多く居住するマイアミ中心部から北部にかけての地域(リトル・ハバナ、リトル・ハイチ、モデル・シティー(リバティー・シティー)、アラパタ、オーバー・タウン、ダウンタウン、オパ・ロッカ、ハイアリア等)です。同地域には、昼間でもできる限り立ち入らないようにしてください。

メンフィス

メンフィス市は全米各都市の中でも対人口比犯罪発生率が高いといわれています。メンフィス市警察が連邦および州政府からの支援を得て治安対策を強化したことから、同市の犯罪認知件数は2006年から一時期減少傾向にありましたが、2010年頃から再び増加傾向に転じています。

FBIの発表した2013年の犯罪統計によると、メンフィス市での殺人や強姦、強盗などの凶悪犯罪の認知件数は1万894件で、2012年と比べほぼ横ばい状態です。これは市内人口がほぼ同数であるテネシー州ナッシュビルの認知件数の約1.6倍で、特に殺人は4倍、強盗は約2倍の件数が発生しています。犯罪多発地域は限定されていることが多いですが、メンフィス市およびその周辺にあるギャング組織は薬物・銃器密売等の不法活動を巡って摩擦を繰り返しており、治安に悪い影響を与えています。

ラスベガス

FBIの統計によれば、ラスベガス地域の2013年の犯罪発生状況は暴力犯罪が1万1,374件で、前年比1.4%の減少、財産犯罪が4万7,968件で前年比3.3%の増加となっています。暴力犯罪全体では減少を示していますが、これは発生件数が最も多い加重暴行が前年比8.5%減少の6,500件となったことが要因であり、その他犯罪は殺人が97件で、前年比27.6%、強姦が705件で前年比18.3%、強盗が4,072件で前年比6.5%と、いずれも増加していますので注意が必要です。

大規模なカジノ・ホテルが建ち並ぶ表通りは比較的安全ですが、人通りの少ない裏通りには薬物の売人や売春婦、泥酔者等が少なからず存在し、トラブルに巻き込まれる可能性がありますので、できる限り立ち入らないようにしてください。日本人観光客がよく被害に遭う犯罪は、スリおよび置き引きです。カジノでゲームに夢中になっているところ、足元やゲーム機の脇に置いたバッグ等を盗まれる被害が多く発生しています。また、有名なカジノ・ホテルの客室内において、就寝中に金品が盗まれる事件が報告されています。どのようなホテルでも、室内に入った際は、チェーン・ロック等内側からも施錠するよう注意が必要です。

ロサンゼルス

FBIの統計によれば、ロサンゼルス市の2013年の犯罪発生状況は殺人、強姦、強盗、加重暴行等の凶悪犯罪は前年比10.9%減の1万6,524件、窃盗等の財産犯罪は同比1.9%減の8万5,844件と減少傾向にあります。
しかし、依然として、失業率の増加や経済の停滞による特に経済的動機に起因する犯罪が広範囲で増加する懸念が払拭できない状況にあり、今後も引き続き、犯罪に巻き込まれることのないよう、十分な注意が必要です。なお、ロサンゼルス市警察の統計によれば、2014年の凶悪犯罪は約1万9,000件、財産犯罪は約8万件であり、犯罪件数は、2013年以降増加傾向にあります。

日本人旅行者の被害で一番多いのは、バッグを目の届かない場所に置いた隙に盗まれる置き引き、開いたバッグから財布を抜き取られるスリ、レストランの駐車場等に止めている間の車上荒らしです。また、銃やナイフを突きつけられて金品を盗られる強盗被害の報告も多くあります。観光名所(ユニバーサルスタジオ、ディズニーランド等)や空港、ホテル、レストラン(特にビュッフェスタイル)、駐車場(日系スーパーのものを含む)などにおいて、貴重品の管理は、相当慎重に行う必要があるでしょう。ひったくりや強盗に関しては、白昼、被害者が複数名で行動中においても発生していますので注意してください。

ダウンタウンにあるリトル・トーキョーには、地元警察と日系市民グループの運営による「リトル・トーキョー交番」が開設されています(1ststreet沿い)。この交番は、地域の防犯と観光旅行者等のための案内所として設立され、旅行中に困ったときは、日本語による無料相談ができますので、活用するとよいでしょう。利用時間は、月曜日から土曜日までの午前10時から午後6時です(電話:213-613-1911)。

ワシントンDCおよび近郊

ワシントンDCは、米国の首都であることから安全な都市であるとのイメージを持たれやすいですが、人口10万人当たりの犯罪発生率からみれば、全米で最も犯罪の多い都市の1つです。特に、キャピトル・ヒルの北東(NE)および南東(SE)地区は危険な地域となっています。

ワシントンDC北西(NW)地区は、全般的にはNE地区やSE地区よりも治安は良好であるものの、娯楽施設が充実している繁華街が点在することから、強盗等の犯罪が多発しています。さらに、比較的安全といわれている日本国大使館付近でも殺人事件、けん銃所持強盗事件等が発生しているので、注意が必要です。

ワシントンDCに勤務する日本人の多くは、メリーランド州やバージニア州に居住していますが、これらの州は窃盗等の財産犯罪は別として、ワシントンDCと比べて凶悪な犯罪が少ないため、比較的安全な地域といえます。しかし、そのような地域においても、日本や東京と比較すれば犯罪発生率は高く、十分な注意が必要です。
ワシントンDC地区における安全情報については、在米国大使館ホームページを参照してください。

防犯対策

一般的対策
  • 当地の治安情勢が日本とは異なっていることを十分自覚し、常に高い防犯意識を持って行動するよう心掛ける。
  • 夜間の単独行動を避け、繁華街であっても、酩酊して歩行したり、人通りが途絶える表通りから離れた路地等に安易に入りこんだりしない。
  • 一般に危険地帯であるといわれている地域に行くことを避けるとともに、繁華街においても常に防犯意識を高めて行動する。
  • 数人の男性が所在なくたむろしているような場所等への立ち入りは避ける。
  • 夜間人影のない駐車場も被害に遭う確率が高いことを認識して行動する。
  • 日本語で親しげに近づいてくる犯罪者もいるので、面識のない者には気を許さない。
  • 強盗被害に遭ったときは、身体の安全を第一に考える。
  • 家屋では二重施錠を実施する。
  • スマートフォンを狙った強盗、ひったくり事案が急増していることから、スマートフォンを使用しながら出歩くことは避ける。
スリ、置き引き、盗難防止
  • 多額の現金や不要な貴重品は持ち歩かない。やむを得ず持ち歩く場合は分散する。
  • 所持品は空港、バスターミナル、ホテル、レストラン等では体から離さない。
  • 支払いの際に財布の中身が他人に見えないよう心掛ける。
  • 混雑した交通機関の中ではカバン等を体の前に抱える。
  • 強盗犯に建物の陰等に引きずり込まれないよう、市内を歩く際にはなるべく車道側を歩く。
  • 車に乗っている強盗犯に、歩行者が追い越しざまにバッグ等をひったくられる事件も発生しているので、車道側にバッグ等を持たないようにする。
  • 車は人目につきにくい場所に長時間駐車しない。
  • 車から離れる際は貴重品を携行し、座席やトランク内には貴重品等を残さない。
ホテル滞在中の注意事項
  • 滞在先ホテルの部屋を開けている隙に客室狙いの被害に遭うこともあるので、旅券(パスポート)や貴重品は部屋に放置せず、フロントの金庫やセーフティーボックスに預ける。ただし、ホテル側の体制に疑問がある場合は、個人で管理することも必要。
  • ホテルの室内にいても、ホテル従業員を装う等して、強盗犯が侵入することがあるので、部屋ではドア・チェーンをかけ、ノックされても相手を確認するまではドアを開けない。
ID犯罪防止

近年、クレジットカードやインターネットの普及に伴い、金品の代わりに「個人情報」を狙う、いわゆる「ID犯罪」が急増しています。

  • 名前、住所、ソーシャル・セキュリティー番号、生年月日、母親の旧姓、銀行口座番号等を他人に教える際には十分に注意する。
  • クレジットカードの支払請求書や銀行の明細書は支払・利用履歴に間違いがないか確認の上、シュレッター等で裁断処理する。

不測の事態が発⽣したときには、家族等の依頼を受け⼤使館より安否確認の連絡をする場合がありますので、滞在先等は必ず家族に連絡しておく等、常に所在を明確にしておくようにしてください。
⾮常事態が発⽣したと思われるような場合や、外出中に不測の事態に遭遇した場合は、⾃宅か職場等の安全な場所に戻り、事態が静まるまで待機してください。また、必ず⽇本国⼤使館に連絡してください。

緊急時の連絡先

安全のために、普段から予防対策を心掛けておくことが重要ですが、いざ事が起こったときのことを想定して、その時に被害を最小限にするための対策を講じておくことも大切です。緊急連絡先はメモしておき、家族それぞれが持つような努力が必要です。

警察・消防・救急

  • 警察:TEL 911
  • 消防署:TEL 911
  • 救急⾞:TEL 911
エマージェンシー・ダイアル「911」について

緊急の場合は、911に電話して救急車を呼ぶことができ、24時間の救急対応が行われています。ただし、患者は病院を指定できません。

入院・手術などで利用する病院
米国では、ER(病院救急部:Emergency Departmentとも言います)やImmediate Care(Walk-in Clinic、Urgent Care等とも言います)を除き、通常、事前に受診予約が必要です。日本語通訳が必要な場合、前もって予約すれば、無料で通訳サービスを受けることができる病院もあります。大きな病院のERは混んでいることが多く、重症でない場合は長時間待たされる場合が多いので、重症の時以外は、重症でない緊急疾患を予約なしで診てくれる外来クリニックを利用することをお勧めします。
日本語で対応可能な医療機関
ニューヨーク市、主にマンハッタン区では日本人医師、歯科医師または日本語で対応してくれる診療機関が多くあり、日本人向けの案内書、情報紙などに記載されています。海外旅行傷害保険に加入していれば、キャッシュレスで受診可能な場合もあります。現地の医療保険に加入されている方は、お持ちの保険が有効か各医療機関に直接お確かめください。
  • 医療保険に加入していない場合には、現金またはクレジットカードによる医療費の支払いが必要です。入院を必要とする際には数万ドルの保証金を請求されることがあります。集中治療室(ICU)に入院した場合は、1日当たり概ね1万ドルの医療費請求は普通です。日本と比較して、医療費はかなり高額なので、それに見合った医療保険の加入を強くお勧めします。
  • 出典:
    損保ジャパン・SOMPOリスクマネジメント『海外生活を安全におくるために September2018』
    ジェイアイ傷害火災保険株式会社 『海外での医療事情』

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