ギリシャの生活情報や医療事情

ギリシャの基礎知識

名称 ギリシャ共和国 日本国(ご参考)
面積 13,000㎢ 37万8,000㎢
人口 約1,081万人 1億2,659万人
首都 アテネ 東京(人口1,383.2万人)
通貨
(2018年3月)
ユーロ
(1ユーロ=約130.91円)

(1米ドル=106.46円)
時差 -7時間
-6時間(サマータイム)
言語 現代ギリシャ語 アルタイ語系の日本語
民族 ギリシャ人 アジア人種の日本民族・朝鮮人・中国人・北海道に少数のアイヌ人
宗教 ギリシャ正教 仏教・神道・キリスト教
気候 ギリシャは地中海性の温和な気候で過ごしやすいが、内陸部では昼夜の温度差が激しく、冬期には積雪の地域もある。一般的にアッティカ地方は乾燥し、西部海岸とイオニア諸島はやや湿度が高めの傾向。アテネの年間晴天日数は約280日で、エーゲ海の島々はさらに降雨量が少なく、冬も海は穏やか。しかし冬期はにわか雨も降りやすい。 南部は温帯気候、北部は冷帯気候。モンスーンの影響が強く、6~8月は南東モンスーンにより多量の雨がもたらされる。11~3月は大陸からの北西モンスーンにより、北部は厳しい寒さとなり、日本海に面した地域には多量の雪が降る。
代表的な
都市の気温
アテネ:
5.2℃/12.5℃(1月)
20.8℃/33.5℃(7月)
(最低気温/最高気温)
東京:
0℃/9℃(1月)
22℃/29℃(7月)
(最低気温/最高気温)
電化製品
電圧:
220V
プラグタイプ:
C
電圧:
100V
プラグタイプ:
A
在留邦人数 665人(2016年10月)

出国・入国するときの注意事項

下記は2018年3月現在の情報です。最新情報については、外務省・在⽇ギリシャ⼤使館等のウェブサイトを参照してください。

査証(ビザ)

日本とギリシャの間には査証免除取極が締結されているため、観光や知人訪問などを目的とした3か月以内の短期滞在の場合は、査証を取得する必要はありません。
なお、ギリシャが加盟しているシェンゲン協定に関して、2013年10月18日から、同域内において査証を必要としない短期滞在については、「あらゆる180日の期間内で最大90日間を超えない」との規定が適用されます(従来は、「最初の入域日から6か月のうち最大3か月の間」であった規定が変更となったもの)。これにより、無査証で滞在できる期間は最大「90日」となり、過去180日の期間内での滞在日数もすべて滞在日数として算入されることになります。
また、2013年7月19日から、短期滞在査証免除の対象者についても、有効期間が出国予定日から3か月以上残っており、かつ、10年以内に発行された渡航文書(パスポート)を保持していることが必要となります。

シェンゲン領域内の移動に際しては、入国審査の有無にかかわらず、日本国旅券を常に携行する必要があります。シェンゲン領域内において、旅券を紛失(盗難を含む)した場合には、速やかに旅券を紛失した場所(国)において、現地警察などへの届出及び最寄りの在外公館にて旅券(または帰国のための渡航書)の発給手続きをするように留意してください。

シェンゲン協定域内国(2016年10月現在)

26か国(アイスランド、イタリア、エストニア、オーストリア、オランダ、ギリシャ、スイス、スウェーデン、スペイン、スロバキア、スロベニア、チェコ、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、ハンガリー、フィンランド、フランス、ベルギー、ポーランド、ポルトガル、マルタ、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルグ、リヒテンシュタイン)

シェンゲン領域における日本人を含む第三国国民の取扱いは複雑かつ流動的なので、渡航前に確認することが重要です。具体的には、シェンゲン協定の詳細等につきましては駐日欧州連合代表部、ギリシャの措置に関する情報は駐日ギリシャ大使館に問い合わせ、必ず確認することをお勧めします。

出入国審査

シェンゲン協定加盟国(乗り換え地も含む)から入国した場合、入国審査は行われませんが、それ以外の国から直接入国した場合は、入国ゲートが異なり、通常の入国審査を受ける必要があります。出国の際も、同様の扱いです。なお、出入国カード記入の必要はありません。

外貨申告

1万ユーロ相当額以上の外貨(現金、小切手、有価証券等)の持ち込み、持ち出しについては、申告が必要です。また、国籍を問わずギリシャ在住者による国外への外貨(現金、小切手、有価証券等)の持ち出し額は、別途1回につき2,000ユーロ相当額までとなりますので、注意してください。

通関

通関は自己申告制となっていますが、時折抜き打ち検査があるので注意が必要です。
鉢植え植物は通関できません。動物を持ち込む場合は、入国の際に、出発国当局が発行した検疫証明書の提出が必要です。

現地に到着したら

在留届

旅券法第16条により、外国に住所または居所を定めて3か月以上滞在する日本人は、住所または居所を管轄する日本の大使館または総領事館(在外公館)に「在留届」を提出するよう義務付けられています。住所等が決まりましたら、必要事項を記入の上、速やかに最寄りの在外公館へ提出してください(世帯ごとに届出をすることもできます)。
提出はFAXまたは郵送、インターネットで可能です。提出にあたっては、「在留届」用紙の注意事項をよく読んで提出してください。

  • 住所その他届出事項の変更およびギリシャを去る(一時的な旅行を除く)ときはその旨の届出(変更および帰国届)を行ってください。

在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者(海外旅行者・出張者など)についても、現地での滞在予定を登録できるシステムとして、2014年7月より外務省海外旅行登録「たびレジ」の運用を開始しています。登録者は、滞在先の最新の海外安全情報や緊急事態発生時の連絡メール、また、いざというときの緊急連絡などの受け取りが可能です。

注意が必要な生活環境

各種取締法規

旅行制限

ギリシャには、外国人の旅行が禁止または制限されている地域はありませんが、ギリシャ正教において聖なる山とされるアトス山への女性の入山は禁止されています。また、男性でも同山に入山を希望する場合にはあらかじめ入山の予約を取る必要があります。

遺跡観光の際に、遺跡内の建造物に触れたり、専用歩道以外の区域に立ち入ったりしないでください。また、遺跡内の遺物や敷地内の石等を持ち出した場合には重い刑罰が科されます。遺跡内の物は絶対に持ち出さないでください。

写真撮影

空港、港湾、軍事施設などのある特定の地区では、写真やビデオの撮影は厳に禁止されており、撮影した場合には当局に逮捕、拘束されることもありますので注意が必要です。その他、博物館、美術館の内部では一部撮影が許可制になっていますので、入館前に、係員に確認してください(仮に撮影が可能であってもフラッシュは使用不可の場合が多いです)。また、修道院や教会の内部や修道僧の写真を撮るときも同様の配慮が必要です。

麻薬

ギリシャでも大きな社会問題となっています。麻薬やこれに類似したものの持ち込み、入手や使用に対しては重い刑罰が科されます。

就労許可

ギリシャ政府発行の許可証を持たずに不法就労していることが発覚した場合は、処罰された上に国外追放され、ギリシャへの再入国が禁止される場合もあります。警察等による取締りが厳しくなっていますので、レストランやマーケットでのアルバイトなどを安易に引き受けることは避けてください。

子の連れ去り

ギリシャは、国境を越えて不法に連れ去られた子の返還の仕組み等を定める「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約(ハーグ条約)」の締約国です。一方の親の監護権を侵害する形で子どもを常居所地国であるハーグ条約締約国から他のハーグ条約締約国への連れ去りまたは留置した場合は、原則的に子が常居所地国に返還されることとなります。

その他

骨董品(古物)の中には、国外への持ち出し(あるいは日本国内への持ち込み)が制限されているものがあります。購入する際にはよく確認してください。

風俗・習慣・国民性

地方へ行くと、今でもギリシャの古い風俗や習慣を守っているところが多くあります。特にギリシャ正教に対する信仰は敬虔であり、宗教はギリシャ人の日常生活にとって極めて重要なものとなっています。修道院見学の際、女性はスカートを着用する必要があります。男性の短パンも入場を拒否されます。

健康・医療

ギリシャ(アテネ) 医療事情
(ジェイアイ傷害火災調べ 2016年8月時点)

項目 内容 日本(ご参考)
救急車の料金
①公営:
無料
②民営:
7,500円
無料
通常利用しない
初診料 6,900円 2,820円
病院部屋代
(1日当たり)
①個室:
52,700円
②ICU:
57,300円
30,000円~100,000円
80,000円~100,000円
虫垂炎手術の治療費
①総費用:
573,300円~630,600円
②平均入院日数:
3~4日
600,000円
4日間
骨折時の治療費
(橈骨末端閉鎖性骨折)
51,600円 20,000円
ファミリードクター制度 あり
  • 緊急時を除き、(歯科等一部を除き)全科診察可能な医師の診察を受け、その後必要に応じ専門医へ紹介
なし
  • 初診から専門医の受診が可能(ただし、総合病院等で紹介状が必要な場合あり)
乳児死亡率
(1,000人当たり)
4人 2人
平均寿命 81歳 84歳
協力:Athens Medical S. A. Psyhiko Clinic 聖路加国際病院
注意事項
  • 全体
    • 海外では自由診療となるため、治療費は受診する医療機関や治療内容等によって大きく異なります。一覧は目安として下さい。
    • 日本人旅行者が利用することが多い私立の医療機関を中心に調査しているため、その国一般の相場と異なる場合があります。
  • 項目別
    • 1.
      公営の救急車は原則行き先を指定できません。距離加算の記載がない場合は、原則同一市内の料金となります。
    • 2.
      初診時の最短時間(通常10~20分程度)の診察料となります。別途医療通訳費が必要な場合があります。
    • 3.
      部屋の使用料のみとなり、実際に入院する際には、その他に医師の診察料、薬剤費等が必要となります。
    • 4.
      腹膜炎を併発していない手術を想定しており、術式等は医療機関により異なります。
    • 5.
      転倒し、手をついた際に骨折しやすい箇所となります。レントゲン検査、固定処置を行い1回のみの外来診療を想定しています。
      (帰国後に継続治療を行うことを想定していますが、その治療費は含んでおりません)
    • 6.
      当該国の一般的な医療制度を記載しており、医療機関や緊急度合い等により記載と異なる場合があります。
    • 7.
      出典:世界子供白書2015<要約版>-日本ユニセフ協会
    • 8.
      出典:総務省統計局発行、総務省統計研修所編集「世界の統計2016」
  • 日本の医療事情
    • 詳細金額は医療機関の設備や治療内容等により異なりますが、概ねの理解をいただく目的で、一般的な料金を記載しています。
    • 治療費は、海外と比較する目的で健康保険利用の基準である1点10円かつ全額(10割)自己負担として算出しています。健康保険を利用し受診した場合の自己負担額は通常記載よりも低額となります。また、日本で健康保険を利用しない自由診療の場合は、医療機関により点数換算が異なります。
過去に発生した保険請求事故実例(ギリシャ)
  • 写真撮影のため塀に登ったところ、バランスを崩し背中から落下。腰椎圧迫骨折・大腿骨頸部骨折と診断され21日間入院・手術。家族が駆けつける。医師・看護師が付き添い医療搬送。
    治療・救援費用 保険金支払額:
    17,527,892円
  • 遺跡観光中に転倒し、足の付け根を傷める。大腿骨頸部骨折と診断され12日間入院・手術。看護師が付き添い医療搬送。
    治療・救援費用 保険金支払額:
    6,063,301円

医療事情

上下水道などの衛生状態は良好です。
医療機関も整備されていますが近年の経済危機のあおりを受けて、特に公立の医療機関では一部物資や薬剤などが不足したり、診察の際は長時間待たされたりする傾向にあります。

国民皆保険制度が実現しており、社会保障基金の保健ケアと、Ethniko Systima Ygeias(ESY)が並列したシステムにより、基本的に全てのギリシャ居住者に対して無料で公的医療が提供されています。
EU市民と非EU市民に対しても、多国間または2国間協定に基づいて適用されます。つまり、ギリシャに居住する外国人は社会保険(IKA(Idrima Kinonikon Asfalisseon)やOAEE(FundforMerchants, Manufacturersand Small Businessmen)など複数の社会保険機関が存在する)を支払っている限り、医療カード(E111)が支給され、入院を含めた一般診療、眼科や歯科も無料です。
これらに加えて、ギリシャ人の約半数は私立病院にかかるための私的医療保険に加入しています。保険の種類にもよりますが、通常は歯科治療をのぞく全ての診療科に私的医療保険が適用され、迅速かつ専門的な診療を受けられるのが特徴です。

医療機関としては、地方の保健センター、地域の病院や診療所、都市においては専門医のいる公立病院、私立病院、社会保険基金の所有するクリニックや病院があります。しかし都市部から離れた田舎や旅行者が訪れる島々の医療機関には設備が整っていないものも多く、専門的な治療を必要とする場合はアテネ等都市部の医療機関を受診する必要があります。

ギリシャの医療機関を受診する場合、基本的にはギリシャ語が必要ですが、都市部ではかなりの確率で英語が通用します。

緊急時にはESYに登録していれば、EKAVによって救急車が主な病院や診療所に搬送してくれます。公立病院は黄色にオレンジの線がついている救急車(電話番号166)、私立病院は白やその他の色の救急車があります。
公営のpublic ambulanceは通常、最も近い公立病院へ患者を搬送します。料金は無料です。
私営の救急車は2種類あり、各私立病院が有するprivate ambulanceは自分たちが所属する私立病院へ(連絡先は各病院)、company ambulanceは空いていれば希望する病院へどこでも搬送してくれます(company ambulanceの主たる会社の連絡先:Asthenofora(Ασθενοφόρα)Express 6980 356 356 / Athens Ambulance 2107 299 000)。料金は、医師の付き添いの有無や病院までの距離によって料金が変わります。アテネ市内の私立病院のprivate ambulanceは医師の付き添い無しで約100ユーロ、付き添い有りで約200ユーロです。company ambulanceは医師の同乗なし・アテネ市内であれば約50ユーロです。

医療費は通常、診療を受けた当日に支払います。検査ごとの窓口支払いはありません(一定期間の通院が必要な場合等は窓口で相談し、後からまとめて支払うことも可能です)。病院の場合は、公立・私立を問わずクレジットカード利用可能の場合が多いですが、開業医の場合は現金払いが基本です。旅行者など現地の保険に加入していない場合、かなり高額な医療費を請求されることになります(医師との面談のみで100ユーロなど)。
また、都市部から離れた田舎や島々で重篤な病気や怪我が発症すると、ヘリコプターや航空機による移送が必要な場合があり、その費用は高額となるため、渡航前に海外旅行傷害保険に加入しておくことをお勧めします。

薬局には医師の処方箋の必要な薬剤とそれ以外の薬剤があります。ギリシャ製およびヨーロッパ製の薬剤が手に入ります。かゆみ止め、風邪薬、サプリメント、鎮痛剤等、基本的な薬剤の入手には困りません。保険基金の医療カードがある場合、処方薬は値引きされて、後日還付されることになっています。各地域には当番制で24時間オープンの薬局があり、ウェブサイトにて調べることが可能です。

注意を要する病気

注意を要するギリシャ特有の風土病や感染病は現在ありませんが、春先には松花粉症、ポプラの綿毛アレルギーが多発します。まれに、マラリア、ライム病(ダニを媒体とする)、トキソプラズマ症(生肉)が発生します。

AIDS患者数(並びにHIV陽性者数)は、日本と比べ非常に多く、社会問題の1つにもなっています。薬物中毒患者が出入りするような危険な地域やお店には行かないようにしましょう。

予防接種

ギリシャ入国のために求められる予防接種は特にありませんが、A型・B型肝炎と、破傷風やジフテリアの追加接種をされたほうがより安全です。

健康上、心掛けること

  • 春先は、松、杉等の花粉によるアレルギー症、夏季には強い日差しによる日射病に注意する必要があります。夏のシーズンは、高温と強い日射しのために熱中症、脱水症、日焼けなどにも注意が必要です。日焼け止めクリーム、サングラス、帽子の着用をお勧めします。
  • 水道水はそのまま飲用可能ですが、硬度は高めです。体質に合わない場合は、市販の水を購入するのが無難です。
  • 土地柄、魚介類が食べられるレストランがたくさんありますが、不衛生なお店は避け、食事前の手洗いを心掛けてください。
  • サルモネラ菌による食中毒を散見しますので、生卵は食べないようにしてください。旅行者に多い症状としては、下痢があげられます。ギリシャ料理はオリーブ油を多く使っているのでメニューを選ぶときに注意しましょう。
  • アテネ市内には多くの野犬が放置されています。かまれるなどの被害を受けないようにむやみに近づかないようにしてください。
海外⽣活不適応について

気候、⽣活習慣、⾷事、治安状況、⼈種、宗教、⾔葉の違いは、適応に相当な努⼒を要します。うまくいかないと不適応症候群となり、精神⾯のみならず胃腸系や循環器系に変調をきたします。きまじめなタイプや完全主義者に陥りやすい傾向があります。適応には時間がかかること、誰でも⼀度は通る道であることを認識してあせらないことが肝⼼です。疲れたときは無理せず、⼗分な休養、時には⻑期休暇が必要です。
特に家族で赴任されている⽅はご家族のメンタルヘルスにも気を配ってあげて、できるだけ不満や愚痴を聞いてあげるようにしてください。

交通事情

一般的な交通事情

都市部では慢性的な交通渋滞が発生しています。一般市民の交通マナーや道路等の交通環境も決して完璧とはいえません。

アテネ公共交通公社が経営・運行するアテネ公共交通網(トロリーバス、ブルーバス、トラム、地下鉄等)は、刻印機に乗車券を挿入し乗車時刻を刻印するシステムを採用しています。バスは車内の数か所に、また、トラムや地下鉄は駅構内の数か所にそれぞれ専用刻印機が設置されており、乗車時、あるいは乗車前に乗車券を刻印機に挿入して時刻を刻印する必要があります。改札はありませんが、車内検札が行われた際に、乗車券を所持していても時刻が刻印されていなかったりすると無賃乗車とみなされ、原則、正規運賃の数十倍の罰金が科されます。乗車の際には必ず刻印してください。

タクシーはメーター制ですが、中にはメーターを作動させずに法外な料金を要求する「ぼったくりタクシー」があります。タクシー利用の際には、確実にメーターが作動しているか確認するよう心掛け、万一、法外な料金を請求された場合には、車両ナンバーを控え、タクシー協会や警察に届け出てください。領収書があると有利です。なお、空港からタクシーを利用する場合等にはメーター料金以外に追加料金を請求されますので、乗車前に料金を確認してください。

近年はストライキが頻繁に発生していますので、ギリシャの報道等最新の情報を入手するよう心掛けてください。

安全に暮らすために

治安情勢(外務省海外安全ホームページより)

下記は2018年3月現在の状況です。外務省海外安全ホームページ等を活用し、常に最新の状況を確認するようにしましょう。また、滞在中は常に治安情勢の変化に気を配り、新聞、テレビ、現地人等の情報にも注意してください。

最新情報

現在、ギリシャへの渡航・滞在についてのスポット情報、危険情報は出ていませんが、外務省海外安全ホームページを参照の上、安全対策に心掛けてください。

テロについて

概況

ギリシャでは、アルカイダやISIL等のイスラム過激派組織や同組織と関わりのある国内テロ組織の存在は確認されていません。しかしながら、2015年1月、アテネ市内でISILと関係を有すると見られる人物が逮捕されたほか、同年11月のパリにおける同時多発テロ事件の実行犯のうち2名は、難民に紛れてギリシャからヨーロッパ入りしたとみられているなど、国際テロ組織に関係する者の潜伏の可能性がとり沙汰されています。

2015年11月24日、「人民戦闘団」と称する反体制武装組織が、アテネにおいて爆破事件を起こすなど、国内の反体制武装組織による政府関連施設や治安機関に対する爆破事件等は2015年中には11件発生しています。これらの爆破事件等は、夜間、人のいない所で発生するなど多数の殺傷を直接の目的としていないことが大半ですが、犯行声明の中では政治家や治安機関を厳しく非難しており、今後、大きなテロ攻撃を起こす可能性も排除できないことから、注意が必要です。

日本人・日本権益に対する脅威

現状において、ギリシャ国内のテロ組織等が日本人・日本権益をテロ攻撃の直接の対象とする可能性は低いものと思われます。

他方、近年、シリアやチュニジアにおいて日本人が殺害されたテロ事件や、パリ、ブリュッセル、イスタンブール、ジャカルタ等でテロ事件が発生しています。このように、世界の様々な地域でイスラム過激派組織によるテロがみられるほか、これらの主張に影響を受けた者による一匹狼(ローンウルフ)型等のテロが発生しており、日本人・日本権益が標的となり、テロを含む様々な事件の被害に遭う恐れもあります。

このような情勢を十分に認識して誘拐、脅迫、テロ等に遭わないよう、また、巻き込まれることがないよう、海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め、日頃から危機管理意識を持つとともに、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

誘拐について

ギリシャでは、近年、外国人を標的とした誘拐事件の発生は確認されていません。

その他一般犯罪の発生状況

ギリシャ共和国(以下「ギリシャ」)は、欧州では比較的治安の良好な国といわれてきましたが、2009年の政権交代により深刻な財政状況が表面化したことに伴い国内経済情勢の悪化や失業率の増加、政府の緊縮財政政策の実施等から地域によっては労働組合等による大衆集団示威行動やストライキが多発しているほか、不法移民等による犯罪も依然として発生するなど、国内治安情勢は厳しい状況が続いています。

特に、都市部の地下鉄、観光スポットや繁華街では、スリ、置き引き、ひったくりや、暴力や凶器を用いる強盗の被害が多発しています。犯罪者にとって日本人旅行者は、多額の現金等を所持している上に警戒心が薄い「狙いやすいターゲット」と見られているようで、標的になりやすくなっています。実際に発生している犯罪手口は以下のとおりです。

  • 地下鉄やバスに乗車する際に複数で取り囲み、持っているバック背負ったリュック等から財布等を抜き取る。
  • 街中で観光客が荷物から目を離した隙にバッグ等を盗み取る。
  • 記念写真を撮ってくれるふりをして観光客が足下に置いたバッグ等を奪い去る。
  • 睡眠薬入りの飲食物を飲ませ、眠っている間に金品を盗む。
  • 警察官を装った人物が、所持品検査のふりをして財布から金銭を抜き取る。
犯罪多発地域

ギリシャで犯罪が多発している地域は都市部であり、特にアテネ首都圏でその多くが発生しています。アテネ市内では観光スポットや繁華街で注意が必要であり、以下の地域では特に犯罪が多発していることから、夜間は特段の注意が必要です。

  • エクサルヒア地区(国立考古学博物館周辺を含む)
  • オモニア広場周辺
  • アギア・パンテレモナス周辺
  • 国鉄アテネ駅周辺
  • ピレウス港周辺

その他、アテネ中心部のアクロポリス周辺、シンタグマ広場周辺、プラカ地区等は昼間、市民や観光客で賑わっていますが、夜間は人通りもまばらで、また、古い町並みが残された歴史的地区のため路地が入り組み見通しも悪く、各種犯罪が発生していますので十分注意してください。

テロ事件発生状況

ギリシャ国内には反体制を標榜するテロ組織やアナキスト組織等が複数存在しており、現在でも簡易爆弾等を使用したテロ攻撃を行っています。車両や銀行支店のATM等に対する放火事案等も発生しており十分に注意する必要があります。テロや放火等事件の大半は深夜や早朝に発生しています。

これらのテロ組織等は一般市民へ危害を加えることを直接の目的とはしていませんが、これら事件に巻き込まれないために、次の点に注意してください。

  • 深夜や早朝には不要不急の外出を避ける。
  • 車両を駐車する場合は、路上駐車を避ける。
  • 政府、警察施設、銀行及び主要国大使館等はテロ攻撃の対象となりやすいので、できるだけ近づかないようにし、訪問する場合も短時間にとどめる。
  • 大規模デモには反政府主義者等の過激分子が紛れている場合があるので不用意に近づかない。
  • 警察官が誘導や封鎖措置をしている場合には冷静にその指示に従う。
爆弾予告

アテネ等の都市部を中心に「爆弾を設置した」と通報するいたずら電話が多発しています。警察は、このような爆弾予告がある度にテロ攻撃の可能性を完全に排除できるまで周辺を封鎖する措置をとりますので、万一、現場に居合わせた場合には、警察官の指示に従い速やかにその場を離れてください。

デモ等の大衆示威行為

ギリシャではデモやストライキが頻繁に発生します。大規模なデモの場合には、市内の交通が遮断され、一時的に交通が麻痺することもあります。さらに平和的なデモであっても反政府主義者等の過激分子等が紛れ込み警察部隊との衝突に発展することもあります。不測の事態に巻き込まれないためにも大勢でデモ行進や集会をしている場合は絶対に興味本位で近づかず、速やかにその場を離れてください。

防犯対策

ギリシャ到着時の注意点

ギリシャには日本からの直行航空便はなく、欧州等各都市を経由した上での到着となるため、深夜に到着することもよくあります。アテネ空港からの交通手段は24時間利用可能なタクシー、バス及び午後11時半頃まで営業している地下鉄がありますが、深夜にスーツケース等を持ったままホテルを探し歩くことは大変危険です。不測の事態に巻き込まれないよう、深夜到着便を利用する場合には、以下の点について検討されることを強く推奨します。

  • 到着した日は、空港に隣接するホテル等で休憩・宿泊する。
  • 空港からタクシーを利用し、予約したホテルまで直行する。
  • ホテルの送迎サービス等を予約しておく。
  • 空港に隣接するホテル等でとりあえず休憩・宿泊する。
犯罪被害に遭わないための注意点
  • 外出する際はブランド物のバッグ等を含め華美な服装は控え、周囲に溶け込んだ服装を心掛ける。
  • 人混みでは必ず所持品を身体の正面に抱えるように持ち、不審者に警戒する。
  • バック等には必要最小限の現金の入った財布だけを入れ、多額の現金を持ち歩かないようにする。
  • 貴重品を携行する場合は、一か所にまとめず、人目に付かないよう工夫する。
  • 危険とされる地域には不用意に立ち寄らない。
  • 深夜や早朝は不要不急の外出を避け、大勢で騒いでいる所には興味本位で近づかない。
  • 万一に備えて、緊急移送サービス等十分な保証内容のある海外旅行保険等に加入する。
  • 緊急時に備え、在ギリシャ日本国大使館、最寄りの警察署や病院等の連絡先や所在地のメモを携帯する。

不測の事態が発⽣したときには、家族等の依頼を受け⼤使館より安否確認の連絡をする場合がありますので、滞在先等は必ず家族に連絡しておく等、常に所在を明確にしておくようにしてください。
⾮常事態が発⽣したと思われるような場合や、外出中に不測の事態に遭遇した場合は、⾃宅か職場等の安全な場所に戻り、事態が静まるまで待機してください。また、必ず⽇本国⼤使館に連絡してください。

緊急時の連絡先

安全のために、普段から予防対策を心掛けておくことが重要ですが、いざ事が起こったときのことを想定して、その時に被害を最小限にするための対策を講じておくことも大切です。緊急連絡先はメモしておき、家族それぞれが持つような努力が必要です。

警察・消防・救急

  • 警察:TEL 100
  • 消防署:TEL 199
  • 救急⾞:TEL 166

在外公館

  • 在ギリシャ日本国大使館(Greece Embassy of Japan)(Πρεσβεία της Ιαπωνίας στην Ελλάδα)
    住所:
    46, Ethnikis Antistasseos Str., 152 31 Halandri, Athens
    電話番号:
    (市外局番 210)-670-9900
    国外からは(国番号 30)-210-670-9900
    FAX:
    (市外局番 210)-670-9980
    国外からは(国番号 30)-210-670-9980
  • 出典:
    損保ジャパン・SOMPOリスクマネジメント『海外生活を安全におくるために March2018』
    ジェイアイ傷害火災保険株式会社 『海外での医療事情』

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