スペインの生活情報や医療事情

スペインの基礎知識

名称 スペイン王国 日本国(ご参考)
面積 50万6,000㎢ 37万8,000㎢
人口 4,646万人 1億2,659万人
首都 マドリード 東京(人口1,383.2万人)
通貨
(2017年10月)
ユーロ
(1ユーロ=約132.18円)

(1米ドル=113.51円)
時差 -8時間
-7時間(サマータイム時)
言語 スペイン(カスティジャ)語
(地方によってはバスク語、カタルニア語、ガリシア語が使用されている)
アルタイ語系の日本語
民族 スペイン人 アジア人種の日本民族・朝鮮人・中国人・北海道に少数のアイヌ人
宗教 憲法上の信仰の自由が保障されている
(ただしカトリック教徒が圧倒的多数)
仏教・神道・キリスト教
気候 地形と海流が影響しあうスペインでは、地方によって大きく気候が異なる。大きく3つに分けられ、マドリードを中心とした中央部は、寒暖の差が激しい大陸性気候で、夏は暑く冬は寒い。バルセロナから南のコスタ・デル・ソルにかけての地中海沿岸は、1年を通して温暖で乾燥した地中海性気候。また北のカンタブリア海沿岸は雨が多く、夏は涼しく冬は温暖な海洋性気候。 南部は温帯気候、北部は冷帯気候。モンスーンの影響が強く、6~8月は南東モンスーンにより多量の雨がもたらされる。11~3月は大陸からの北西モンスーンにより、北部は厳しい寒さとなり、日本海に面した地域には多量の雪が降る。
代表的な
都市の気温
マドリード:
1℃/9℃(1月)
16℃/34℃(7月)
バルセロナ:
5℃/16℃(1月)
19℃/30℃(7月)
(最低気温/最高気温)
東京:
0℃/9℃(1月)
22℃/29℃(7月)
(最低気温/最高気温)
電化製品
電圧:
220V
プラグタイプ:
A、C
電圧:
100V
プラグタイプ:
A
在留邦人数 8,192人(2017年10月)

出国・入国するときの注意事項

下記は2018年9月現在の情報です。最新情報については、外務省・在日スペイン大使館等のウェブサイトを参照してください。

査証(ビザ)

日本とスペインの間には「短期滞在」の査証免除取極が締結されているため、観光や知人訪問などを目的とした90日以内の滞在については、査証の取得が不要です。

スペインが加盟しているシェンゲン協定では、2013年10月18日から、同域内における短期滞在の滞在日数について、「あらゆる180日の期間内で計90日間を超えない」範囲でのみ認めると規定されています。また、2013年7月19日から、短期滞在査証免除の対象者についても、10年以内に発行され、有効期間が出国予定日から3か月以上残る旅券の所持が必要となりました。

シェンゲン協定について

シェンゲン領域内の移動に際しては、入国審査の有無にかかわらず、日本国旅券を常に携行する必要があります。シェンゲン領域内において、旅券を紛失(盗難を含む)した場合には、速やかに旅券を紛失した場所(国)において、現地警察などへの届出および最寄りの在外公館にて旅券(または帰国のための渡航書)の発給手続きをするように留意してください。

シェンゲン協定域外から域内に入る場合、最初に入域する国において入国審査が行われ、その後のシェンゲン協定域内の移動においては原則として入国審査が行われません。しかし最近、ドイツ以外のシェンゲン協定域内国に長期滞在を目的として渡航した日本人が、経由地であるドイツで入国審査を受ける際に入国管理当局から、最終滞在予定国の有効な滞在許可証、ドイツ滞在法第4条のカテゴリーD査証(ナショナル・ビザ)、または同D査証に相当する滞在予定国の長期滞在査証の提示を求められ、これを所持していないために入国を拒否される事例が発生しています。このため、現地に到着してから滞在許可証を取得することを予定している場合には、注意が必要です。

ドイツ以外の国では同様の事例は発生していませんが、シェンゲン協定域内国での長期滞在を目的に渡航する場合には、滞在国および経由国の入国審査、滞在許可制度の詳細につき、各国の政府観光局、我が国に存在する各国の大使館等に問い合わせるなどし、事前に確認するようにしてください。

なお、スペインを含むシェンゲン領域内で入出国スタンプが押印されるのは、最初の入国地および最後の出国地のみであり、入域後の領域内国間での移動においては、押印されません。なお、最初の入国地で入国スタンプが押印されず、後日トラブルとなる事案が確認されていますので、押印されていない場合は、必ず押印を要求してください。

外貨申告

1万ユーロ相当以上の現金(外貨を含む)、トラベラーズ・チェック、有価証券などをEU域内に持ち込む、またはEU域内から持ち出す場合は、税関への申告が必要です。

通関

入国時の通関は自己申告制で、課税対象物品がない場合は、緑色の「申告なし」ゲートを通過します。課税対象物品がある場合は、赤色の「申告あり」ゲートにおいて、税関職員に該当物品を提示して申告します。申告を怠ったり、虚偽申告をした場合、没収や処罰の対象となることがあります。麻薬・覚醒剤、猟銃以外の銃砲類、公序良俗に反する出版物等は持ち込み禁止です。美術・骨董品類の持ち出しには、当局の許可が必要です。主な免税範囲は次のとおりです。

EU域内に留まる物品

  • 空路、海路での入国の場合は、物品の合計価値430ユーロ相当まで(15歳以下の旅行者は150ユーロ相当まで)
  • 陸路での入国の場合は、物品の合計価値300ユーロ相当まで(15歳以下の旅行者は150ユーロ相当まで)

たばこ類(※17歳以上に限る)

  • 紙巻たばこ200本
  • 小型葉巻100本(1本当たり3グラム以下の葉巻)
  • 葉巻50本
  • 刻みたばこ250グラム

アルコール飲料(※17歳以上に限る)

  • 22度以上の蒸留酒または80度以上の非変性エチルアルコール1リットル
  • 22度未満の蒸留酒、リキュール、発泡ワイン、甘味果実酒、日本酒等2リットル
  • 非発泡ワイン4リットル
  • ビール16リットル

医薬品

旅行者が個人的に服用する量まで(医師による診断書の英訳またはスペイン語訳を携行)

その他

価格、分量にかかわらず商用品の場合は課税の対象となります。また、衣服や宝石など分割できない物の金額を他の人に振り分けてカウントすることはできません。

すべての職業用具は、税関申告が必要です。展示会出品貨物・商品サンプル・職業用具(取材用カメラ、パソコン、楽器等の高額機材)については、日本出国前にATAカルネを取得するなど必要な手続きを行った上で入国する必要がありますので、詳細について在日スペイン大使館等にお問い合わせください。

  • ATAカルネとは、世界の主要国の間で結ばれている「物品の一時輸入のための通関手帳に関する通関条約(ATA条約)」に基づく国際的制度による通関用書類のことです。

滞在許可証

「短期滞在」に該当しない(就職、自営、就学、永住等)目的での入国には、事前に居住地を管轄するスペイン大使館・総領事館等で、該当する査証を取得する必要があります。特に、在スペイン企業への新規赴任者の場合、査証を申請する前に、雇用者(当該企業)がスペイン中央政府代表部の外国人局にて労働・居住許可申請を行う必要があります。新規赴任者は、前記当該外国人局からの「労働・居住許可の通知」を含む必要書類を整え、現在居住している国・地域にあるスペイン大使館または総領事館等に労働・居住査証を申請します。当該査証申請は、許可通知後、1か月以内に行う必要があります。なお、入国後の在留資格変更は認められていません。

現地に到着したら

在留届

旅券法第16条により、外国に住所または居所を定めて3か月以上滞在する日本人は、住所または居所を管轄する日本の大使館または総領事館(在外公館)に「在留届」を提出するよう義務付けられています。住所等が決まりましたら、必要事項を記入の上、速やかに最寄りの在外公館へ提出してください(世帯ごとに届出をすることもできます)。
提出はFAXまたは郵送、インターネットで可能です。提出にあたっては、「在留届」用紙の注意事項をよく読んで提出してください。

  • 住所その他届出事項の変更およびスペインを去る(一時的な旅行を除く)ときはその旨の届出(変更および帰国届)を行ってください。

在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者(海外旅行者・出張者など)についても、現地での滞在予定を登録できるシステムとして、2014年7月より外務省海外旅行登録「たびレジ」の運用を開始しています。登録者は、滞在先の最新の海外安全情報や緊急事態発生時の連絡メール、また、いざというときの緊急連絡などの受け取りが可能です。

注意が必要な生活環境

各種取締法規

写真撮影

写真撮影は一般的には自由ですが、軍事施設および博物館・美術館等では禁止されている場合がありますので、事前に確認するなど注意が必要です。

麻薬

麻薬等の薬物取締りは厳しく実施されています。見知らぬ人物から「荷物を預かってもらいたい、運んでもらいたい」などと依頼され、知らぬ間に麻薬の「運び屋」に仕立てられることもあり得ますので注意してください。

子の連れ去り

スペインでは、親権を持つ親であっても、他方の親の同意を得ずに未成年(16歳未満)の子を連れ去ることは、「未成年の奪取」として重大な犯罪となる可能性があります。また、「未成年の奪取」容疑者とされた場合は、スペインのみならず、同国と刑事司法上の共助関係を有する第三国においても、容疑者とされる可能性がありますので、ご注意ください。

身分証明書の携帯

外国人は、身分証明書の常時携行が義務付けられています。旅行者の方は旅券を、長期滞在者の方は居住証明書を常時携行してください。

健康・医療

スペイン(マドリード) 医療事情
(ジェイアイ傷害火災調べ 2016年8月時点)

項目 内容 日本(ご参考)
救急車の料金
①公営:
②民営:
10,300円
無料
通常利用しない
初診料 11,800円 2,820円
病院部屋代
(1日当たり)
①個室:
27,500円
②ICU:
76,500円
30,000円~100,000円
80,000円~100,000円
虫垂炎手術の治療費
①総費用:
597,300円
②平均入院日数:
3日
600,000円
4日間
骨折時の治療費
(橈骨末端閉鎖性骨折)
286,600円 20,000円
ファミリードクター制度 なし なし
  • 初診から専門医の受診が可能(ただし、総合病院等で紹介状が必要な場合あり)
乳児死亡率
(1,000人当たり)
4人 2人
平均寿命 83歳 84歳
協力:Hospital Moncloa 聖路加国際病院
注意事項
  • 全体
    • 海外では自由診療となるため、治療費は受診する医療機関や治療内容等によって大きく異なります。一覧は目安として下さい。
    • 日本人旅行者が利用することが多い私立の医療機関を中心に調査しているため、その国一般の相場と異なる場合があります。
  • 項目別
    • 1.
      公営の救急車は原則行き先を指定できません。距離加算の記載がない場合は、原則同一市内の料金となります。
    • 2.
      初診時の最短時間(通常10~20分程度)の診察料となります。別途医療通訳費が必要な場合があります。
    • 3.
      部屋の使用料のみとなり、実際に入院する際には、その他に医師の診察料、薬剤費等が必要となります。
    • 4.
      腹膜炎を併発していない手術を想定しており、術式等は医療機関により異なります。
    • 5.
      転倒し、手をついた際に骨折しやすい箇所となります。レントゲン検査、固定処置を行い1回のみの外来診療を想定しています。
      (帰国後に継続治療を行うことを想定していますが、その治療費は含んでおりません)
    • 6.
      当該国の一般的な医療制度を記載しており、医療機関や緊急度合い等により記載と異なる場合があります。
    • 7.
      出典:世界子供白書2015<要約版>-日本ユニセフ協会
    • 8.
      出典:総務省統計局発行、総務省統計研修所編集「世界の統計2016」
  • 日本の医療事情
    • 詳細金額は医療機関の設備や治療内容等により異なりますが、概ねの理解をいただく目的で、一般的な料金を記載しています。
    • 治療費は、海外と比較する目的で健康保険利用の基準である1点10円かつ全額(10割)自己負担として算出しています。健康保険を利用し受診した場合の自己負担額は通常記載よりも低額となります。また、日本で健康保険を利用しない自由診療の場合は、医療機関により点数換算が異なります。
過去に発生した保険請求事故実例(スペイン)
  • 自転車にぶつかられ転倒。手首・大腿骨頸部骨折と診断され20日間入院・手術。家族が駆けつける。看護師が付き添い医療搬送。
    治療・救援費用 保険金支払額:
    8,724,616円
  • 夕食後、頭痛・吐き気を訴え倒れる。くも膜下出血・脳梗塞の併発と診断され15日間入院・手術。家族が駆けつける。
    治療・救援費用 保険金支払額:
    7,474,329円

医療事情

医療状況

医療レベルは、他の先進国とほぼ同水準です。一般的な疾病は国内で対応可能です(診察に際しては、事前予約が必要です)。
また、医薬分業制のため、医師の処方箋がなければ薬局で購入できない薬品もありますので、常備薬は日本からの持参をご検討ください。万一に備え、十分な補償内容の海外旅行保険への加入をお勧めします。

救急医療体制

政府救急センターは、警察、消防、緊急医療とリンクしているため、緊急事態の際には、112に電話するようお勧めします。

健康上、心掛けること

マドリード市内の水道水は飲用が可能ですが、バルセロナの水道水は硬水ですので、ミネラルウォーターを利用した方が良いでしょう。カナリア諸島の大部分の地域において、水道水は塩分を含み飲用に適しませんので、ミネラルウォーターの利用をお勧めします。また、カナリア諸島では、時としてサハラ砂漠の砂塵が熱風とともに来襲することがあり、そのため特に子供は気管支喘息や呼吸器系の病気にかかる例が多いので注意が必要です。

海外⽣活不適応について

気候、⽣活習慣、⾷事、治安状況、⼈種、宗教、⾔葉の違いは、適応に相当な努⼒を要します。うまくいかないと不適応症候群となり、精神⾯のみならず胃腸系や循環器系に変調をきたします。きまじめなタイプや完全主義者に陥りやすい傾向があります。適応には時間がかかること、誰でも⼀度は通る道であることを認識してあせらないことが肝⼼です。疲れたときは無理せず、⼗分な休養、時には⻑期休暇が必要です。
特に家族で赴任されている⽅はご家族のメンタルヘルスにも気を配ってあげて、できるだけ不満や愚痴を聞いてあげるようにしてください。

交通事情

一般的な交通事情

スペインの道路はよく整備されていますが、朝晩の通勤時間、昼食の時間帯は渋滞します。一般的に交通マナーは悪く、車両による速度超過、無理な車線変更や強引な割り込み、違法駐車のほか、歩行者による信号無視(歩行者用信号の青色点滅は横断禁止)や強引な車道の横断など、交通違反による事故が多発しており、運転には十分な注意が必要です。

なお、車両優先の習慣から、公道を利用する歩行者は、車道を歩かず、横断歩道や歩道橋を利用する等、基本的なルールを守ることが大切です。
主要都市での主な交通機関としては、バス、タクシー、地下鉄、路面電車等があります。

交通事故について

運転、道路設備、または車両によるものが挙げられますが、ほとんどが交通法規の無視や運転技術の未熟によるものです。死亡事故は、速度超過、飲酒運転およびシートベルト未着用が3大原因となっています。

人身事故では「警察への通報」「負傷者の病院搬送」「相互の事故保険の確認」が必要です。物損のみの場合、警察への通報はまれで、殆どが保険会社を通じ処理されるのが実状のようです。

車を運転する場合の注意事項

  • 車両は右側通行です。
  • 道路標識は日本とほぼ同じ(制限速度もキロ表示)ですが、信号機は交差点手前に設置されており、右折・左折時は二段階で信号機の確認が必要です。
  • シートベルトは、後部座席も含めて着用が義務付けられています。
  • 車両には、三角停止表示板(2個)、安全ベスト、車両通行許可証、車検証、自動車保険証の常備が義務付けられています。
  • 運転中、携帯電話等の通信機器の使用は禁止されています(ハンズフリーかつヘッドホン・イヤホン等の装着が不要な場合を除く)。
  • ロータリーでは、ロータリー内の車両が優先です。複数車線があるロータリーでは、外側の車線からのみロータリーから出ることになっていますが、内側の車線からいきなり外に出ようとする車両が多いので注意が必要です。

安全に暮らすために

治安情勢(外務省海外安全ホームページより)

下記は2018年9月現在の状況です。外務省海外安全ホームページ等を活用し、常に最新の状況を確認するようにしましょう。また、滞在中は常に治安情勢の変化に気を配り、新聞、テレビ、現地人等の情報にも注意してください。

最新情報

外務省より下記危険情報が発出されています。

最新スポット情報
本情報は2018年9月28日現在有効です。
スペイン:カタルーニャ州における分離独立運動に伴う注意喚起(その2)
(2017/10/06)
ポイント
  • スペイン北東部カタルーニャ州で実施されたいわゆる「州民投票」を受け、州政府は近日中に一方的な独立宣言を行う可能性に言及しています。これをめぐり独立支持派と反対派との間で衝突や混乱が生じる可能性があります。
  • デモが行われている場所や集会場等は避け、また、不測の事態に巻き込まれることのないよう、最新の関連情報の入手に努めてください。

2017年10月1日にスペイン北東部カタルーニャ州において実施されたカタルーニャの分離独立の是非を問ういわゆる「州民投票」に際しては、独立支持派と治安関係者の間で小競り合いが発生し、州政府の発表によれば、800人以上の負傷者が発生しました。

今後、カタルーニャ州政府は一方的な独立宣言を行う可能性がありますが、中央政府はかかる行為は違法であるとして認めていません。また、プッチダモン同州知事は、10月9日に州民投票の最終結果について州議会に報告する予定であるとしています。これに基づき一方的な独立宣言が行われることになれば、独立支持派と反対派との間で再び衝突や混乱が生じる可能性があります。

つきましては、カタルーニャ州に渡航・滞在される方は、安全に注意する必要があることを認識し、最新の治安情勢等、渡航・滞在先について最新の関連情報の入手に努めてください。また、不測の事態に巻き込まれることのないよう、次の点に留意してください。

  • (1)
    集会またはデモ等が行われている場所および関連施設に近づかない。
  • (2)
    独立運動に係る不用意な言動や議論は慎む。
  • (3)
    ラジオ・テレビ・インターネットなどを通して、最新かつ正確なデモ・集会および治安状況に関する情報の入手に努める。
  • (4)
    万一、デモ等に遭遇した場合には,速やかにその場から離れる。

海外渡航前には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。3か月以上滞在する方は、在スペイン日本大使館、在バルセロナ日本国総領事館および在ラスパルマス日本国領事事務所が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず在留届を提出してください。
また、3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新安全情報や、緊急時の在バルセロナ総領事館などからの連絡を受け取ることができるよう、「たびレジ」に登録してください。

  • 詳細は、外務省海外安全ホームページをご覧ください。

テロについて

概況

2017年8月、バルセロナ市内等で16名(2017年8月末時点)が犠牲となり、100名以上が負傷する車両突入事件が連続して発生しました。また、関連性は不明ですが、この事件を受けてイスラム過激派組織ISILを名乗る者が犯行声明を発出しています。

2004年3月にマドリード市内で発生した列車爆破テロ事件(死者191名、負傷者1,800名以上)を契機として、スペイン治安当局はイスラム過激派の監視と取締りに全力を挙げており、国内でアルカイダやISIL関係者等が相次いで逮捕されてきています。

一方で、2016年には、イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)がテロ攻撃を実行する旨の脅迫映像を公開したり、ISILを名乗るテロリストやISILに近いメディア組織が「イベリア半島(スペインが所在する半島。中世の一時期にイスラムの影響下にあった)を取り戻せ」等と扇動する脅迫映像や文書を公開しています。

こうした中、スペイン内務省は、2015年8月、フランス、チュニジアおよびクウェートにおけるテロ発生を受け、スペイン国内においても類似的なテロ行為が発生する可能性は排除されないとして、テロ警戒のレベルを「3(中程度)」から「4(高い脅威)」(全5段階)に引き上げました。その後、欧州各国でのテロ事件の発生等を受けてテロ脅威度の見直しが検討され、また、上記の車両突入事件の発生はありましたが、これまでのところ、警戒レベル「4」が維持され、スペイン治安当局によるテロ警戒および治安強化が継続されている状況です。

各組織の活動状況
イスラム過激派
これまでスペイン国内のイスラム過激派は、主としてアルカイダ組織とのつながりが確認されてきましたが、2014年後半以降はISILの台頭とともに、同組織とのつながりが深くなっていると考えられています。近年、スペイン国内では、インターネット上においてISILやジハードを賞賛・宣伝、外国人戦闘員を勧誘・教化し、彼らの渡航を支援、実際に紛争地へ渡航してISILと接触(その後スペインへ帰還)、武器を調達し国内におけるテロを計画するなどの活動を行っていた組織や個人が多数摘発されています。また、紛争地域等から帰還した単独犯または少人数によるテロおよびローンウルフ型テロの脅威も他の欧州諸国同様に認識されており、引き続き注意が必要です。
バスク祖国と自由(ETA)
バスク祖国と自由(ETA)は、過去には多くの爆破テロ等を敢行してきましたが、2011年に武力闘争の完全停止を宣言して以降、テロ事件を起こしていません。また、2016年11月にはフランス国内においてETAの最高指導者が逮捕されるなど、スペイン治安当局による徹底的な監視および取締りが継続されています。しかしながら、近年ETAは、武力闘争から政治的進出に力を入れ、交渉等によって服役囚の減刑や釈放、バスクへの帰還に向け政治的な活動を進めている他、現在までに治安当局に逮捕されていない活動家が存在するとみられていること等から、いまだテロの実行能力自体は維持されていると考えられています。またETAは、過去に何度も停戦宣言を破棄してテロを敢行していることから、引き続き注意が必要です。
日本人・日本権益に対する脅威

スペインでは現在までのところ、日本人・日本権益を直接の攻撃対象としたテロや誘拐の脅威は確認されていません。
一方で、近年、シリア、チュニジアおよびバングラデシュにおいて日本人が殺害されたテロ事件や、英国、フランス、ドイツ、ベルギー、トルコ、インドネシア、フィリピン等、日本人の渡航者が多い国でもテロ事件が多数発生しています。このように、世界の様々な地域でイスラム過激派組織によるテロがみられるほか、これらの主張に影響を受けた者による一匹狼(ローンウルフ)型等のテロが発生しており、日本人・日本権益が標的となり、テロを含む様々な事件の被害に遭う恐れもあります。このような情勢を十分に認識して、誘拐、脅迫、テロ等に遭わないよう、また、巻き込まれることがないよう、海外安全情報および報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め、日頃から危機管理意識を持つとともに、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

誘拐について

スペイン内務省によれば、2017年上半期にスペイン国内で34件の誘拐事件が発生しています。

その他一般犯罪の発生状況

スペインでの2017年一般犯罪件数(スペイン内務省統計)は、204万5,785件(前年比1.8%増)です。強盗・窃盗事件等は減少傾向にあるものの、依然として高い水準で推移しています。犯罪種別の内訳は以下のとおりです。

  • ()内は前年比
殺人
:308件(+4.8%)
強盗・脅迫
:6万1,763件(-1.9%)
傷害
:1万8,086件(+4.4%)
窃盗(置き引き・スリ等)
:71万2,398件(+0.1%)
窃盗(侵入窃盗)
:10万5,099件(-7.2%)
窃盗(車両窃盗)
:4万2,519件(-1.9%)
薬物犯罪
:1万2,958件(+4.1%)
主な犯罪発生地域

スペインでの日本人の犯罪被害は、バルセロナでの発生が57%、マドリードでの発生が21%を占めています。犯罪被害の80%を占めるスリ・置き引きは、公共交通機関の車内や構内、観光地、ホテル・ロビー、飲食店等で多発していますが、これらは主要都市に限られたものではなく、また路上、ブティック、スーパーマーケット等での発生も確認されています。

マドリード
地下鉄車内および駅構内、空港、バスターミナル、スペイン広場、マヨール広場、プエルタ・デル・ソル、王宮、美術館周辺、グラン・ビア通り付近、ホテル・ロビーおよびレストラン等観光客の多く集まる場所で、スリや置き引きが多発しています。
バルセロナ
サンツ駅およびカタルーニャ駅などの地下鉄駅構内や車内、北バスターミナル、ランブラス通り、カタルーニャ広場周辺、プラット空港、ホテル・ロビー、サグラダ・ファミリアやグエル公園等の観光地、カテドラルを中心としたゴシック地区、カンプ・ノウ・スタジアム周辺、モンジュイックの丘等外国人旅行者が多く集まる場所で、スリ(ケチャップスリ含む)や置き引きが多発しています。

日本人の被害状況

在スペイン日本大使館で把握する日本人被害は、80%がスリ・置き引きです。公共交通機関の車内や構内、観光地、ホテル・ロビー、飲食店等で多発しています。その他の発生形態は、時間帯、被害者の年代・性別等による偏りはなく、誰もが常に警戒する必要があります。首絞め強盗の発生は、近年は数件であり、353件発生した2000年と比べ、大幅に減少しています。

スペイン全土において2017年に発生した日本人被害件数は合計489件で、内訳は、置き引き218件、スリ179件、ケチャップスリ23件、ひったくり10件、車上狙い・パンク盗47件、首絞め強盗2件、その他10件となっています。

防犯対策

主な犯罪と対策は以下のとおりです。

スリ

公共交通機関、観光地、路上等で、本人の気付かない間、あるいはぶつかる、話しかける、小銭を落とす等して注意をそらした上で、鞄等から財布等を抜き取る。

対策
貴重品は極力持ち歩かない(やむを得ない場合は一か所にまとめない)。人が接触してきた際は警戒し、注意を引くこと(通行人が小銭を落とす、突然倒れる等)が発生した際は、荷物等を確認する。
目隠しスリ

広げた新聞・地図等で、被害者の鞄やポケットを視界から覆い、財布等を盗む。

対策
人が接触してきた際(道を尋ねられた際等も含む)は、警戒を怠らない。
ケチャップスリ

ケチャップ等を被害者の衣服に付けた上で汚れを指摘し、注意をそらした上で、鞄や財布等を盗む。汚れを取る手伝いを装って犯行に及ぶ場合もある。

対策
汚れを指摘されたら、荷物等に注意する。
署名活動を装ったスリ

署名と共に身分証等の提示を求め、財布を出させた上で、現金等を抜き取る。

対策
先方の要求に応じるべきかよく考える。
置き引き

飲食店、ホテル・ロビー、駅、空港等で、本人の気づかない間、あるいは話しかける、小銭を落とす等して注意をそらした上で、足下や座席に置かれた鞄等を持ち去る。

対策
荷物は極力身に着け(特にビュッフェ形式の食事)、足下や座席に置く場合も、常に注意を払う。注意を引くことが発生した際は、荷物等を確認する。
ひったくり

裏通りや物陰で待ち伏せ、通行人の鞄等を奪い取る。バイクでの犯行もある。

対策
荷物は車道側には持たず、しっかりと身体の前方におく。
首絞め強盗

背後から被害者に忍び寄り、首を絞めて気絶させた上で、所持品を盗む。

対策
通りの少ない道では、常に周囲に注意を払い、不審者に遭遇した際は、ただちに近くの商店などに避難する。
偽警官

警察を名乗り、警察手帳らしき物を提示した上で、所持品検査と偽って財布を提示させ、現金等を抜き取る(過去の事例は、偽私服警官のみで、偽制服はない)。
なお、高級ブティックが並ぶマドリード市内のセラーノ通りでは詐欺事件対策のため、空港や駅では密入国摘発等のため、私服警官が巡回している。旅行者が私服警官を偽警官と思い込み、公務執行妨害の容疑で拘束される事案も起きているので、職務質問をされた際は、偽警官か否かを見分けることも重要となる。

対策
最寄りの警察署等に行き、制服警官の立会いを求める。
偽警官の主な特徴
  • 警察手帳らしき偽物の手帳やバッジを一瞬しか見せない。
  • 財布の提示を要求する(警官は旅券・身分証の提示は求めても、財布の提示を求めることはない)。
  • スペイン語が流暢ではなく、英語で話しかけてくる場合もある。
パンク盗

パンクを指摘し停車させ、被害者が確認・修理をする隙に、車内の物や車両自体を盗む。

対策
パンクを指摘されても、ただちに停車せず、安全な場所まで移動する。車外に出る際は、必ずドアをロックする。

不測の事態が発⽣したときには、家族等の依頼を受け⼤使館より安否確認の連絡をする場合がありますので、滞在先等は必ず家族に連絡しておく等、常に所在を明確にしておくようにしてください。
⾮常事態が発⽣したと思われるような場合や、外出中に不測の事態に遭遇した場合は、⾃宅か職場等の安全な場所に戻り、事態が静まるまで待機してください。また、必ず⽇本国⼤使館に連絡してください。

緊急時の連絡先

安全のために、普段から予防対策を心掛けておくことが重要ですが、いざ事が起こったときのことを想定して、その時に被害を最小限にするための対策を講じておくことも大切です。緊急連絡先はメモしておき、家族それぞれが持つような努力が必要です。

警察・消防・救急

  • 救急全般:TEL 112(警察、消防、救急すべての共通番号)
  • 警察:TEL 091(国家警察)、092(市警察・交通事案)
  • 消防署:TEL 080
  • 救急⾞:TEL 061、091

在外公館

  • 在スペイン日本国大使館(Embajada del Japón en España)
    住所:
    Calle Serrano 109 - 28006 Madrid - SPAIN
    電話番号:
    (市外局番 91)-590-7600
    国外からは(国番号 34)-91-590-7600
    FAX:
    (市外局番 91)-590-1321
    国外からは(国番号 34)-91-590-1321
  • 在バルセロナ日本国総領事館(Consulado General del Japón en Barcelona)
    住所:
    Avda. Diagonal, 640, 2a planta D, 08017 Barcelona
    電話番号:
    (市外局番 93)-280-3433
    国外からは(国番号 34)-93 -280-3433
    FAX:
    (市外局番 93)-280-4496
    国外からは(国番号 34)-93-280-4496
    領事班直通(国番号 34)-93-204-5439
  • 在ラスパルマス領事事務所(Consulado del Japón en Las Palmas)
    住所:
    Calle Santiago Rusiñol No.12, 35005-Las Palmas de Gran Canaria(※2020年1月16日まで)
    電話番号:
    (市外局番 928)-244-012
    国外からは(国番号 34)-928-244-012
    FAX:
    (市外局番 928)-297-290
    国外からは(国番号 34)-928-297-290
  • 出典:
    損保ジャパン・SOMPOリスクマネジメント『海外生活を安全におくるために September2018』
    ジェイアイ傷害火災保険株式会社 『海外での医療事情』

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