中国の生活情報や医療事情

中国の基礎知識

名称 中華人民共和国 日本国(ご参考)
面積 960万㎢ 37万8,000㎢
人口 約13.76億人 1億2,659万人
首都 北京 東京(人口1,383.2万人)
通貨
(2018年7月)
人民元
(1人民元=約16.28円)

(1米ドル=約111.17円)
時差 -1時間
言語 漢語(中国語) アルタイ語系の日本語
民族 漢民族(総人口の92%)、および55の少数民族 アジア人種の日本民族・朝鮮人・中国人・北海道に少数のアイヌ人
宗教 仏教、イスラム教、キリスト教など 仏教・神道・キリスト教
気候 中国は国土が広く、気候は複雑多様。寒帯、温帯、亜熱帯、熱帯とほぼすべての気候帯が存在する。北方は緯度が高くて日照時間が短い、南方はその逆。南北の気温差は冬に顕著にあらわれ、1月のハルピンと広州の気温差は33℃にもなる。東の沿岸部と西の内陸部でも大きな差がある。沿岸エリアは多雨湿潤で1年間の温度差が小さく、内陸エリアは乾燥少雨で1年間の温度差が大きい。また、北西内陸部では昼と夜の温度差が大きい。 南部は温帯気候、北部は冷帯気候。モンスーンの影響が強く、6~8月は南東モンスーンにより多量の雨がもたらされる。11~3月は大陸からの北西モンスーンにより、北部は厳しい寒さとなり、日本海に面した地域には多量の雪が降る。
代表的な
都市の気温
北京:
-4℃/0℃(1月)
24℃/26℃(7月)
上海:
0℃/5℃(1月)
20℃/24℃(7月)
(最低気温/最高気温)
東京:
0℃/9℃(1月)
22℃/29℃(7月)
(最低気温/最高気温)
電化製品
電圧:
220V
プラグタイプ:
A、B3、Bf、C、O
電圧:
100V
プラグタイプ:
A
在留邦人数 124,162人(2017年10月現在)

出国・入国するときの注意事項

下記は2018年7月現在の情報です。最新情報については、外務省・在日中国大使館等のウェブサイトを参照してください。

査証(ビザ)

現在、観光、商用、親族または友人訪問、もしくは通過上陸目的で中国に渡航する一般旅券を所持する日本国民は、入国日を含めて15日までの滞在であればビザなしで入国できます。外交旅券または公用旅券所持者は、渡航目的、渡航期間にかかわらずビザが必要です。
なお、査証免除で入国した場合でも、中国内でパスポートを紛失した場合、新たにパスポートまたは「帰国のための渡航書」の発給を受けた上で、さらに出国のためのビザを取得する必要があります。
入国後の滞在日数が15日を超える(もしくは超えることが予想される)場合はビザが必要です。

特定の目的での長期滞在

留学、就労等の目的で長期滞在を予定する場合は、入国前に、留学査証(X査証(X1またはX2査証))、就労査証(Z査証)または長期取材記者査証(J-1査証)等を申請・取得しておく必要がありますので、入国の前に必ず日本または第三国にある中国大使館、総領事館においてビザを取得してください。
また、滞在日数が15日を超えない場合であっても短期就労や取材等の目的で中国に渡航する場合等は、その渡航目的に相当するビザを事前に取得する必要があります。

オーバーステイ

滞在許可期間を超えて滞在を続けるとオーバーステイとなります。オーバーステイになると、警告を受けたり、1日につき500元、上限1万元の罰金が科されます。情状酌量の余地なしと判断されれば、行政拘留、さらには再入国禁止措置がとられることもありますので(出境入境管理法)、滞在許可日数は常に確認しておくようにしてください。
なお、「15日間はビザ不要」の規定を利用して、たとえば15日に1回ずつ、香港やマカオ、韓国等へ出国しては再入国を繰り返し、長期間の滞在を試みる方もいるようですが、パスポートの出入国履歴を見た当局者が「不審な出入国」と判断する場合には、強制退去に加え入国禁止措置を受ける可能性もあります。長期滞在予定者は、本来の滞在目的に則したビザを取得して入国してください。

悪天候のため帰国便が欠航になった場合や、突然病気になって入院した等、不可抗力によって予定どおり帰国できず、滞在日数が滞在許可期間を超えた場合であれば、滞在地の公安局に対し、航空会社の欠航証明書や病院の診断書などを添えてビザを申請することでオーバーステイ状態を回避することができます。
しかし、単に「滞在を続けていたいから」という理由でその手続きを行うことは容易ではなく、滞在許可期間を延長しようとする場合は、公安局での申請手続の際、パスポートのほかに、「臨時宿泊登記」という中国の公安当局に宿泊先を届け出た証明書等を提出する必要があります(必要な書類については、申請先の公安局にご確認ください。)。

中国人の母親が帯同する日本国籍子女の滞在期間を延長しようとする場合、公安局から親子関係を証明する書類(日本国大使館・総領事館作成の証明書)の提示を求められることがあります。同書類の作成には日本の戸籍謄本(原本)が必要になりますが、戸籍謄本等の準備がない場合、原本を日本から取り寄せる必要があり、また、証明書の作成にも時間を要することに留意する必要があります。

出入国審査

入国審査時には、パスポートと「外国人入境カード」を、「辺防検査」という入国審査ブースで入国管理官に提示します。なお、2017年中に、中国全土の出入国港(空港等)において、16歳から70歳までの外国人の指紋等採取が義務づけられる予定であり、既に一部の空港で試験的に導入されています。長期滞在者で予め登録した方は自動化ゲートを利用することができます。
出国審査時には、パスポート、搭乗券、「外国人出境カード」を出国審査ブースで提示して、出国印を受けます。

外貨申告

外貨の持ち込み

無申告で中国へ持ち込める外貨は5,000米ドル相当まで、人民元は2万元までです。これを超える外貨や人民元を持ち込む場合は税関での申告が必要です。
無申告で550万香港ドルを中国に持ち込もうとした香港人が、税関当局に総額の約20%にあたる100万人民元の罰金を科された事例が報じられていますので、そのような事態を招かないために、必要な申告手続きを行ってください。

外貨の持ち出し

無申告で中国から持ち出せる外貨も5,000米ドル相当までで、人民元は2万元までです。
5,000米ドル相当を超えて1万米ドル相当までの外貨の場合は、中国国内の預金銀行で許可証の取得が必要です。さらに1万米ドル相当以上の場合は、外貨管理局の許可を受けた上で、中国国内の預金銀行で許可証の取得が必要です。

過去に、数百万円の日本円の現金を無申告で持ち出そうとした日本人旅行者が、税関で指摘され、約50万円(5,000米ドル相当額)のみ持出すことが認められたものの、残りの数百万円は「留置扱い」にされた例があります。その後、数百万円の返却手続きは長期にわたり、相当の手間と費用を要したようですので、必要な申告手続きを行ってください。

両替

外貨から人民元への換金は、空港内や市中の銀行のほか、主要なホテルでも可能です。人民元から外貨への換金は、主に出国空港内の銀行で可能ですが、その際には、外貨から人民元へ換金した際の換金証明書「兌換水単」が必要な場合があります(少額であれば換金証明書がなくても再両替が可能)ので、外貨から人民元に両替したときに受け取るこの証明書はきちんと保管してください。

通関

入国時の持ち込み禁止品としては、武器、中国の政治・経済・文化・道徳に有害な印刷物やフィルム等、および麻薬類等があります。
中国からの持出し禁止品は、これらの持ち込み禁止品のほかに、貴重文物(古美術・骨董類)、絶滅に瀕する貴重動植物(標本も含む)およびその種子・繁殖材料等があります。たとえ「自由市場」等で購入した場合でも、貴重文物を国外に持ち出すと、密輸罪として重刑(最高は無期懲役。中国の「刑法」第151条)を科されることがあります。

文物の持ち出しについては、「文物保護法」に基づき「文物出境審核標準」(中国語)に定められており、例えば、1911年以前の文物は一律に持ち出しが禁止されています(それ以降の年代の文物についても分類分けされ、厳しく制限がされています)。持ち出しの許可については、各地の文物局が担当となりますので、文物をご購入の際には、購入先、必要に応じ文物局に確認してください。

楽器の「二胡」などを購入しようとする方が増えていますが、ワシントン条約に基づいて日本への持ち込みが規制(中国の関係当局が発給した輸出許可証が必要)されているニシキヘビの皮が通常使われているので注意が必要です。在中国日本国大使館・総領事館のホームページも参照ください。

本人が滞在中に個人で使用することを目的とした、カメラ、ビデオカメラ、ノートパソコン等を持ち込む場合には税関申告をする必要はありませんが、これら物品の中で、出国時に持って出る予定のない2,000元以上の価値を有するものがある場合は、入国時に、税関に対し申告を行っておく(「税関申告書」に必要事項を記入して提出しておく)必要があります。

検疫

動植物およびその製品の持ち込み(携帯輸入および輸送輸入(別送手荷物))は原則禁止されています。具体的には肉類・魚類およびその製品(生でも煮たものであっても)、乳製品(ミルク、バター、チーズ等)、卵・マヨネーズなど、果物や野菜、その種子や苗木、動物の死体・標本、土壌などは携帯輸入禁止品目です。
ペットの持ち込みは、検疫に合格した犬と猫のみについて、飼い主1人に対し1匹に限り認められています(「出入境人員携帯物検疫管理弁法」)。ウサギやハムスター、カメ、鳥類などその他の動物の持ち込みは認められません。中国に犬・猫を持ち込む場合には、以下の手続きが必要です。

  • 入国空港の動物検疫で、飼い主のパスポート(コピーも必要)、検疫証明書、狂犬病予防接種証明書を提示します。日本の動物検疫所では、動物病院等の予防接種証明を根拠にまとめて1枚の証明書として発行します。
  • ペットは手続きが済むまで空港施設内の隔離場所に係留されます。犬・猫の隔離検疫期間は原則30日ですが、中国当局に「非狂犬病発生国」と認定されている日本からの犬・猫の場合、係留期間は7日間、残り23日間は当局が指定する場所(つまり自宅)で隔離することになります。なお、盲導犬などは所定の証明書があれば隔離を免除されます。
  • ただし、入国する空港によって取り扱いが異なることがあり、また、犬・猫を飼うことに制限がある都市もありますので、事前に現地の当局(各空港検疫所、または省・市検疫局)等に確認してください。例えば、北京市では「北京市養犬管理規定」により、重点管理区(朝陽区や海淀区等)では犬は1家庭につき1匹に制限、また、大型犬等を飼うことは禁止されています。

医薬品の持ち込み

処方薬を中国に持ち込む場合、税関への申告が必要です。処方薬の持ち込みは、個人で使用する合理的な量に限られ、薬とともに、処方箋、処方量、診断書等(英文)を税関に提示して持ち込み可否の判断を受けます。医療用麻薬・向精神薬についても基本的な手続きは同じです。
持ち込みが許可される薬の種類は中国当局が判断し、また、入国する空港によって必要書類が異なる場合がありますので、処方薬の持ち込みを予定される方は、事前に中国各地の税関(ホットライン電話番号:入国する都市の市外局番+12360)に問い合わせることをおすすめします。

出国制限

中国に滞在中の日本人が民事・経済紛争に絡んで民事訴訟を提起されたりすると、その訴訟が結審するまで、あるいは判決に基づいて支払いやなすべき行為が命じられたような場合には、その支払いや行為が行われるまで、法院(裁判所)から出国禁止措置がとられることがあります。その際、場合によってはパスポートを差し押さえられることもあります。
この制度は、債務者の海外逃亡による執行難の回避を目的としたものであり、法規上は特段外国人だけを対象としたものとは言えませんが、日本の国内法にはない制度のため、たとえば中国でビジネスを展開する上で訴訟案件等が生じた場合は、専門家や弁護士などから法的なアドバイスを受けることをおすすめします。

現地に到着したら

在留届

旅券法第16条により、外国に住所または居所を定めて3か月以上滞在する日本人は、住所または居所を管轄する日本の大使館または総領事館(在外公館)に「在留届」を提出するよう義務付けられています。住所等が決まりましたら、必要事項を記入の上、速やかに最寄りの在外公館へ提出してください(世帯ごとに届出をすることもできます)。
提出はFAXまたは郵送、インターネットで可能です。提出にあたっては、「在留届」用紙の注意事項をよく読んで提出してください。

  • 住所その他届出事項の変更および中国を去る(一時的な旅行を除く)ときはその旨の届出(変更および帰国届)を行ってください。

臨時宿泊登記

外国人は、その滞在地において、24時間以内に現地公安局に対して「臨時宿泊登記」をしなければなりません(「出境入境管理法」)。
ホテルなどの宿泊施設や、フロントデスクがあるホテルやサービス型マンション等では、フロントデスクでチェックインをすれば、この登記を自動的に代行してくれますので、宿泊者本人が手続きする必要はありませんが、親族や友人の自宅に泊めてもらう場合、あるいは日本から来た親族や友人を自宅に泊める場合には登記の必要があります。宿泊者本人と宿泊先の主人とが直接、最寄りの派出所に出向いて「臨時宿泊登記」を行ってください。この登記を行わない場合は、宿泊者および宿の提供者とも法律違反となり、罰金が科される可能性があります。また、居留許可取得手続き、あるいは滞在許可の延長手続きなどをするためには、この登記に基づいて発行される「臨時宿泊証明書」が必要となります。

注意が必要な生活環境

各種取締法規

旅行制限

中国には、外国人が特段の許可を取ることなく自由に行ける「開放地区」と、そうではない「未開放地区」(立入禁止区域)があり、かつては多くの場所が未開放地区でした。
しかし、最近では市や県といった行政区画単位で丸ごと未開放地区である場所はほとんどなくなっていますが、それでもまだごく一部に未開放地区が設けられており、外国人にとってはその存在が非常にわかりにくくなっています。未開放地区へ訪れる場合、事前に公安局に申請して旅行証明書を取得する必要があるので注意してください。具体的な未開放地区はリスト化されていないようですが、2013年8月にも青海省西寧市の未開放地区に手続きを経ずに入った外国人が処分されたとの報道があります。
「未開放地区」には指定されていませんが、チベット自治区へ入域するためには、「入藏証(チベット入境証)」を事前に取得しなければなりません。

写真撮影

軍事関係の施設・設備、国境管理施設などの一部の公的施設等では写真撮影が厳しく制限されており、逮捕に至らなくても当局から一時拘束され、撮影した写真を調べられる事例が少なくありません。また、一般市民や少数民族等による街頭デモなどの政治活動を写真撮影していて、警察官から撮影データの削除を求められたり、フィルムを取り上げられたりした例もあります。
撮影した対象が国家機密に触れた場合は重罪となる場合がありますので、決して興味本位でこれらの施設等を撮影しないようにしてください。
なお、一部の博物館、美術館等では写真撮影が禁止されています。撮影の前によく確認することが肝要です。

麻薬

中国政府は、大麻・麻薬類や覚醒剤等の密輸、販売、運搬、製造、所持、譲渡を厳しく取り締まっており、運び屋などを行った日本人が検挙されるケースも多数発生しています。違反者には厳罰(最高刑は死刑)が科せられ、これまでに7人の日本人に対して死刑が執行されています。
麻薬等違法薬物犯罪に巻き込まれないためには、薬物に関係しているような怪しい人物とは関わらないように留意し、薬物使用等に関する誘いや、怪しい物品の保管や運搬の依頼は断固として断ることが肝要です。

就労許可

中国で就労するためには、労働当局(外国専家局)が発行する就業許可の通知(「工作許可通知」)に基づき、まずは駐日中国大使館・総領事館等で就業ビザ(Zビザ)を取得して中国へ入国し、さらに各地の外国専家局から「外国人工作許可証」の発行を受けた後、公安局で「居留許可証」を取得しなければなりません。
また、90日以内の短期渡航であっても、協力先への技術指導、興行等は短期間の就業にあたり、就業ビザの取得が必要になります。各地方の労働当局や中国の駐日大使館・総領事館等を通じて、個別に確認するようにしてください。
さらに、留学生のアルバイトやインターンシップは、手続きを経れば可能であると規定されているものの、複雑な手続きが必要であり、実際は許可されることはほとんどありません。手続きを経ずにアルバイトをした場合は不法就労となり、5,000元以上2万元以下の罰金(行政罰)が科せられ、行政拘留や国外退去処分を受けることがあります。

居留許可

留学、就労等の目的で長期滞在のためのビザで入国した場合は、入国後30日以内に居住地の公安局に申請して、「居留許可証」を取得する必要があります。同許可証はシール式になっており、パスポートに貼付されます。この居留許可証申請手続きの際には健康証明書が必要です。
また、居留許可証の延長については、地方によって所要日数は異なりますが、中国公安局での手続きにワーキングデーで最大15日(実質3週間)が必要となります。その間、パスポートについては、公安局預かりとなり、航空機や鉄道での移動やホテルでの宿泊が困難となるので注意が必要です。
中国国内で転勤をする等、居留許可の内容に変更が生じる場合には、新たな居住地の公安局で、変更が生じた日から10日以内に、居留許可を改めて申請する必要があります。

売買春

売買春行為(性的サービスを伴うマッサージ等を含む)は違法であり、「治安管理処罰法」の適用を受け、性的サービスの提供を受けた側も処罰の対象となります。検挙された場合、最高15日以内の拘留および5,000元以下の罰金が科せられるほか、国外退去処分を受け、その後中国へ一定の期間入国禁止となる場合もあります。

日本人と中国人との間の子供の滞在

最近増えているトラブルの1つに、日本人と中国人との間の子供が日本の旅券で中国に滞在する際の問題があります。
在中国日本国大使館・総領事館は、日本人と中国人との間の子供について、入国してから居留許可証の取得や滞在期間の延長のために公安局へ赴くと、国籍の問題が複雑化して身動きがとれなくなる恐れがあるため、滞在日数を厳格に守り、決してオーバーステイしないこと、すなわち、滞在期間の延長は考えず、必ず許可期間内に帰国すること、長期滞在を予定するのであれば、事前に日本国内等で然るべきビザを取得してから入国すること等をアドバイスしています。
この問題は、両国の国籍に対する考え方に起因しており、中国の法律は、二重国籍を認めないというのが原則的な立場です。問題を回避するには、日本か中国の単独国籍にすることですが、いずれの側においても国籍を離脱・退籍するのにも所要の手続き、一定の期間が必要となります。現状が変わることは当面見込めない問題ですので、そのような子供のいる場合は、中国に入国する前にビザや居留許可等に関する知識を深め、十分な検討を行うことをおすすめします。

身分証明書の携帯

16歳以上の外国人はパスポートを常に携帯することが「出境入境管理法」で義務づけられています。街頭で警察官に職務質問をされた際などにパスポートを提示できないと、派出所へ連行され事情聴取を受けることもあります。また、年齢を問わずホテル等に宿泊する際にはパスポートの提示が必要ですし、航空機や高速鉄道等を利用する場合でも原則パスポートが必要です。
パスポートを携行していないことだけで既に法律違反に該当してしまうことを十分念頭に置く必要があります。

近年、日本人がパスポートを盗まれる事例が増加しています。万一盗難に遭った場合は、ただちに最寄りの派出所あるいは公安当局(出入国管理部門)に赴き、「事案発生(報案)証明」と「紛失(報失)証明」それぞれ入手するとともに、最寄りの日本国大使館または総領事館の領事窓口までご連絡・ご相談ください。
なお、新たなパスポートや「帰国のための渡航書」の発給を受けた場合、その後あらためて出入国管理部門に出向いて出国ビザや滞在ビザを申請・取得する必要があります。この一連の手続きが終了するまでには概ね1、2週間かかるため、日本への帰国や中国国内の移動ができなくなります。

政治活動

外国人の集会、行進、示威等の政治活動を行うことは厳しく制限されています(「集会遊行示威法」等)。これらの活動に参加し、公安局等主管機関の関係法令等に違反した場合、活動の種類や程度によって処罰を受けます。単にビラを配布しただけでも、その記載内容によっては、違法または犯罪と認定され、厳罰が科せられることもあります。

「スパイ行為」と見なされる行為

中国では、刑法、反スパイ法、軍事施設保護法、測量法(中国語で「測絵法」)等により「国家安全に危害を与える」とされる行為は、場合によっては国家安全部門に長期間拘束され取り調べを受ける上、懲役や罰金刑を科される恐れがあります。2017年4月に北京市政府が市民による「スパイ行為」の通報を奨励する規則を公布する等、最近の中国政府は、「国家安全」に関する立法や対策、宣伝を強化しています。「国家安全に危害を与える」とされる行為は必ずしも明確ではなく、様々な行為が取締りの対象とされており、疑われないよう注意することが必要です。たとえば、中国政府の機密情報の取得や持ち出しは「スパイ行為」とみなされ、厳罰に処される恐れがあります。
また、中国のメディアにバイトやインターンのような身分で所属し、上司の指示を受けて街頭取材や写真撮影を行い、許可を受けていない不審な活動と見なされ、問題になった例も報告されています。自らに悪意はなくても、「調査」と名のる活動や、中国人からの「情報収集」は細心の注意が必要です。

「軍事禁区」や「軍事管理区」と表示された軍事施設は、軍事施設保護法により、許可なく立入ったり撮影すること等が禁止されていますので、特に注意する必要があります。また、許可なく測量調査等を行うことは違法であり、GPSを用いた測量、温泉掘削などの地質調査、生態調査、考古学調査等に従事すると、「国家安全に危害を与えた」として国家安全部(局)に拘束される可能性もあります。
そのほか、統計法では外国人による無許可の統計調査が禁止されており、学術的なサンプル調査(アンケート用紙配布等)を実施する場合などでも、調査行為が法律に抵触することもあるので、共同調査を実施する中国側機関(学校等)と十分な打合わせが必要です。

宗教活動

外国人の宗教活動は厳しく制限されており(「外国人宗教活動管理規定」)、中国国内の寺院、教会等の宗教活動を許された場所以外では宗教活動に参加できません。また、省、自治区、直轄市以上の宗教団体の招聘なしに国内で遊説・説法を行うことも、県級以上の政府宗教管理機関が承認した場所以外で宗教活動を行うことも禁止されています。

「信教の自由」は認められているものの、宗教組織等の設立・組織化および布教・宣伝活動を行った場合、政府により制止・阻止を受けるとともに、公共の場所(天安門広場等)で行うと、強制退去処分を受ける場合があるほか当局に拘束される場合もあります。なお、特に「法輪功」は「邪教」として当局の厳しい取締りの対象とされています。

その他

中国では、銃器類の製造・販売管理が不十分で、特に、国内における貧富の格差の拡大等に伴い、暴力団(黒社会)関係者による銃器を用いた殺人・強盗殺人等の凶悪犯罪が多発する傾向があります。

風俗・習慣・国民性

日本や日中関係を巡って中国人の反日感情が悪化した場合、日本の大使館や総領事館、企業や商店を標的としたデモ等が発生することがあります。町中でそのような事態を見かけた場合には、近づかないようにしてください。
平時においても、中国人の中には日本人に反感を抱く人もいるので、日本人同士で会話する際は、その内容や時と場所を考慮することが必要です。一般的に中国国民は日本人の言動に敏感なところがあり、滞在中は節度ある言動が望まれます。また、「バカ」や「ばかやろう」といった言葉は、相手をののしる言葉として広く浸透しており、思わぬトラブルになることがありますので注意が必要です。
特に2012年には、尖閣諸島を巡って中国国内で中国人の反日感情が高まり、各地で抗議デモが発生し、大使館・総領事館や日系企業が被害に遭った他、日本人が暴行を受けたり、日本人をタクシーには乗せないとか宿泊させない等の事案も発生しました。日本に注目が集まりやすい歴史上の記念日等には特に気をつける必要があります。

少数民族

中国には多数の少数民族が居住しています(55の少数民族があるといわれています)。少数民族居住地域に入る際は、それぞれの民族の習慣・風俗に十分配慮が必要です。また、新疆ウイグル自治区については、民族問題に起因すると思われる事件が多発し、死傷者も出ているので十分な注意が必要です。

辺境旅行

辺境地区への旅行者は増加傾向にありますが、チベット自治区等の高地(区都ラサの標高は3,650m、シガツェは3,850m、チベット・青海(青蔵)鉄道全線の平均海抜は約4,500m、最高地点は5,072m)や雲南省、新疆ウイグル自治区において、日本人旅行者が高山病、心筋梗塞や脳溢血、肺炎を発症して死亡したり、緊急入院したりするケースが見られます。無理な旅行計画は立てず、体調が芳しくないときには十分休息をとり、水分補給を心掛けてください。特に、高齢者は健康面の留意が必要です。

辺境地区は自然環境が厳しく、いったん農村部などへ入り込むと、交通や通信(国外への通話が困難)も不便なため、事前に十分な準備をしておくことが不可欠です。毎年、南部を中心とした国内各地で台風や大雨による洪水や土砂崩れの被害が発生し、多くの被災者が出ています。渡航を予定する際には、気象関係の情報入手にも努めるよう心掛けてください。
また、中国から陸路で他国へ移動する場合、特に新疆ウイグル自治区からパキスタンへの移動を予定している場合は、事前にパキスタンの情勢を十分に把握し、不要不急の渡航中止を含めて慎重にご検討ください。

健康・医療

中国(北京) 医療事情
(ジェイアイ傷害火災調べ 2016年8月時点)

項目 内容 日本(ご参考)
救急車の料金
①公営:
3,100円~31,100円
②民営:
通常利用しない
無料
通常利用しない
初診料 6,200円~18,700円 2,820円
病院部屋代
(1日当たり)
①個室:
9,300円~107,200円
②ICU:
93,400円~355,200円
30,000円~100,000円
80,000円~100,000円
虫垂炎手術の治療費
①総費用:
77,800円~1,556,000円
②平均入院日数:
3~7日
600,000円
4日間
骨折時の治療費
(橈骨末端閉鎖性骨折)
38,900円~311,200円 20,000円
ファミリードクター制度 なし なし
  • 初診から専門医の受診が可能(ただし、総合病院等で紹介状が必要な場合あり)
乳児死亡率
(1,000人当たり)
11人 2人
平均寿命 75歳 84歳
協力:アリアンツ・ワールドワイド・パートナーズ 聖路加国際病院
注意事項
  • 全体
    • 海外では自由診療となるため、治療費は受診する医療機関や治療内容等によって大きく異なります。一覧は目安として下さい。
    • 日本人旅行者が利用することが多い私立の医療機関を中心に調査しているため、その国一般の相場と異なる場合があります。
  • 項目別
    • 1.
      公営の救急車は原則行き先を指定できません。距離加算の記載がない場合は、原則同一市内の料金となります。
    • 2.
      初診時の最短時間(通常10~20分程度)の診察料となります。別途医療通訳費が必要な場合があります。
    • 3.
      部屋の使用料のみとなり、実際に入院する際には、その他に医師の診察料、薬剤費等が必要となります。
    • 4.
      腹膜炎を併発していない手術を想定しており、術式等は医療機関により異なります。
    • 5.
      転倒し、手をついた際に骨折しやすい箇所となります。レントゲン検査、固定処置を行い1回のみの外来診療を想定しています。
      (帰国後に継続治療を行うことを想定していますが、その治療費は含んでおりません)
    • 6.
      当該国の一般的な医療制度を記載しており、医療機関や緊急度合い等により記載と異なる場合があります。
    • 7.
      出典:世界子供白書2015<要約版>-日本ユニセフ協会
    • 8.
      出典:総務省統計局発行、総務省統計研修所編集「世界の統計2016」
  • 日本の医療事情
    • 詳細金額は医療機関の設備や治療内容等により異なりますが、概ねの理解をいただく目的で、一般的な料金を記載しています。
    • 治療費は、海外と比較する目的で健康保険利用の基準である1点10円かつ全額(10割)自己負担として算出しています。健康保険を利用し受診した場合の自己負担額は通常記載よりも低額となります。また、日本で健康保険を利用しない自由診療の場合は、医療機関により点数換算が異なります。
過去に発生した保険請求事故実例(中国)
  • 観光中に意識を失う。くも膜下出血・内頚動脈瘤と診断され13日間入院・手術。家族が駆けつける。医師・看護師が付き添いチャーター機で医療搬送。
    治療・救援費用 保険金支払額:
    20,006,642円
  • 搭乗車が他の車と衝突。腰椎骨折、橈骨・膝蓋骨粉砕骨折、全身他部位損傷と診断され8日間入院・手術。家族が駆けつける。医師・看護師が付き添いチャーター機で医療搬送。
    治療・救援費用 保険金支払額:
    14,158,349円

医療事情

中国系の国公立病院は、規模や役割によって1級~3級にカテゴリー分けされています。各居住地域に設置されている社区衛生服務中心は1級医院のカテゴリーで、日常の診療のほか地域住民の健診や予防接種なども行う地域密着型の病院です。2級医院は主に市内各区を対象に総合的に診療を行う中規模病院で、3級医院は市全体を対象として高度な診療を行う大規模病院です。どの病院にも、西洋医学による治療を行う西医のほかに中国の伝統的医学による治療を行う中医がいて、生薬や針灸による治療も行われています。また、2級および3級の主要な病院には、外国人や富裕層を対象とした特別部門が設置されており、診療料金は一般料金よりも高額に設定されていますが、そのぶん診療スペースは快適でスタッフも充実しています。ただし、英語を話せるスタッフは配置されていますが、日本語が話せるスタッフがいるとは限りません。

中国系病院を受診する場合、日本と大きく違うところは、一般的には最初に窓口で掛号費と呼ばれる受付料を支払い、診察医を指名(医師のランクにより診察料が異なる)します。この時、カルテ作成料として1~5元(17~85円相当)を別途請求されることもあります。また、入院や検査が予定されている場合は、受付時に保証金を預けなければならないことも多く、この金額はまちまちですが、長期入院が必要と判断されると5万元(85万円相当)程度要求する病院もあります。ただし、これらの現金も、保険に加入していれば必要ない場合もありますので、保険加入時にはキャッシュレスサービスが付加している保険を選ぶ方がより安心といえるでしょう。

出産は、できるだけ日本ですることをおすすめします。北京市内の外資系病院では安全な出産も可能ですが、慣習や医療スタッフの知識が日本と大きく違うことがあり、日本人にとって安心できる出産環境とは言い難いのが現状です。また、妊娠・出産に関わる医療費については海外旅行保険の適応外であることが多いため、この点においても事前に十分検討しておいてください。

北京

外国人専用外来を持つ中国系総合病院や、英語や日本語で先進国と同様の医療が受けられる外資系クリニックがあり、その医療レベルも経済成長とともに進歩していますが、それに伴い医療費も年々高騰しており、外資系医療機関では、日本よりはるかに高額の医療費(緊急入院1日10~20万円、日本への移送数百万~1,000万円)を請求されることもしばしばです。ただし、ほとんどすべての医療機関は海外旅行者保険が使用できますので、たとえ短期であっても、これらに加入しておくことを強くおすすめします。一方、地方都市では、外資系医療機関はほとんどなく、まだ十分な医療が受けられるとはいえません。特に農村部では、衛生状態も悪く、本来治療の必要がないような比較的軽い病気でも死亡例の報告がみられます。また地方の場合、総じてそれほど医療費が高くない代わりに、保険が使用できる医療機関も少なくなります。

上海

日本人医師や日本語を話せる中国人医師が診療を行っている日系クリニックがいくつかあります。検査機器もよく整っており、受付から会計まで日本語でやり取りが行われるので、日本とほぼ同じ感覚で受診できます。また、日系以外の外資系クリニックで日本人医師が診療を行っているところもあります。ただし、一般的にこれらの日系・外資系クリニックには入院設備がなく、入院を要するような病状の場合には中国系病院との連携で対処しています。また、診療時間は基本的に日中のみですが、夜間に電話によるアドバイスや応急処置を行っているところもあります。

上海市以外の浙江省、江蘇省、安徽省、江西省の医療機関に関しては、上海市の3級病院に匹敵する病院がごく一部にはありますが、上海市の3級病院の医療レベルには及ばないところが多いのが実情です。また外国人の受診に対して不慣れな所も多く、入院が必要となる場合は、救急疾患以外は上海市の医療機関もしくは日本への帰国を考慮すべきと思われます。

広州、香港

基本的に日本語不可の病院がほとんどなので、中国語や英語での受診に不安がある場合は、加入している海外医療保険会社にまず連絡を取りましょう。病院の紹介から通訳、支払代行、搬送支援など色々なサービスがあります。日本語の話せる医師や日本語通訳のいる私立外国人向けクリニック(入院設備はありません)もありますので、そのようなクリニックを受診し、専門病院を紹介してもらう方法もあります。香港は広州市から電車で2時間弱と近いので、初めから香港の病院を受診するのも一案です。香港身分証明書があれば1日100香港ドル、無ければ1日1,000香港ドル程度で受診できます。英語でも受診できますが、広東語ができることが望ましいです。私立病院は、日本語対応をしているところもありますが、医療費が高額で、入院1日3万~10万香港ドル程度が必要です。

注意を要する病気

下痢症

中国でみられる多くの下痢症は、ウイルスや細菌に汚染された食物を摂取することによる感染性胃腸炎です。北京では特に暑くなる5月から10月に、食中毒、赤痢、腸チフス等の経口伝染病とともに発病者が多くみられます。
ノロウイルスによる感染性胃腸炎や食中毒は、1年を通して発生していますが、特に冬季に流行します。ノロウイルスは手指や食品などを介して、経口で感染し、ヒトの腸管で増殖し、おう吐、下痢、腹痛などを起こします。健康な方は軽症で回復しますが、子供やお年寄りなどでは重症化したり、吐物を誤って気道に詰まらせて死亡したりすることがあります。ノロウイルスについてはワクチンがなく、また、治療は輸液などの対症療法に限られます。中国では5歳以下の子供のノロウイルス検出率は15%と高く、特に注意が必要です。

予防対策としては生水を飲まないこと、露店等で買い食いをしないこと、衛生状況のよい一流ホテル・レストラン以外ではサラダ、果物、牛乳、乳製品、生の魚介類、肉類等も汚染されているものとして対処すること等が挙げられます。しかし、ここ数年、冷蔵設備の普及により北京の衛生・生活事情は著しく改善されているので、過度に心配することはありません。また、多くの下痢症は整腸剤と水分の補給により数日で改善しますが、時には重症化し、専門的治療が必要となることもありますので、激しい嘔吐、下痢や血便が出現する際には医療機関を受診する必要があります。

大気汚染

北京市やその周りの地域を中心に、大気汚染が深刻な問題になっています。大気汚染が原因で病気になる人が増えているといわれており、特に、子供やお年寄りに多く被害が出ているようです。
冬期には大気汚染の悪化や乾燥した冷たい空気刺激なども加わるため、風邪を引くと発熱は治まっても咳・痰、のどの痛みなどが長く続くことがあります。また、気温や湿度の変化の激しい季節の変わり目に、目や気道の粘膜が刺激され、アレルギー様の症状を呈することが多いのも特徴です。大気汚染の対策としては、長時間過ごす室内環境の改善が重要で、部屋の広さと使用用途に合わせた空気清浄機の適切な設置などが望まれます。また、毎時間ごとに公的に発表される大気質指数(AQI)を小まめにチェックして、指数が高い場合には、外出、運動を控えたり、濾過性能の高いマスクを着用して外出するなどの予防策を講じることが重要です。

肝炎

多いのは、汚染された水や食べ物から感染するA型・E型肝炎と、汚染された血液や体液により感染するB型・C型肝炎です。A型・E型肝炎は、都市でも散発的にみられますが、衛生状況の悪い地方では流行することもあります。E型肝炎は中国南部地域に多く、妊婦が感染すると重症化することがしばしばあります。A型肝炎の予防策としてワクチンがありますが、E型肝炎に対するワクチンはありませんので、妊婦の方は特に飲食物の衛生に注意する必要があります。

B・C型肝炎はともに血液・体液を介して感染しますので、主に感染血液の輸血と感染者との性的交渉を避ければ心配はありませんが、中国にはキャリアと呼ばれるウイルス保有者が大変多いので、特に注意が必要です。A型・B型肝炎は、ワクチンが開発されていますので予防接種をおすすめします。中国では、肝炎による死亡数は常に上位を占め、2015年には全ての肝炎で121万8,946例の発症中、474名の死亡例が報告されています。また、ウイルス性肝炎は伝染病扱いで、強制的に隔離入院となることがあります。十分な予防対策を講じてください。

寄生虫

北京を含め大都市では少なくなりましたが、かい虫、ぎょう虫、べん虫等の感染が認められています。これらの寄生虫感染は虫卵に汚染された生野菜の摂取が原因とされます。現在、中国では化学肥料と農薬の使用が一般的になり、寄生虫疾患は減少しています。むしろ残留農薬が問題となっていますので野菜等は良く洗うことが必要です。

中国の湖・河川地域では住血吸虫病が見られます。しかし、中央政府の住血吸虫症撲滅運動により湖、河川地域の環境整備が始まり、住血吸虫患者は減少傾向にありますが、2015年には年間3万4,143例の感染が報告され急増しました。住血吸虫は皮膚から侵入しますので、河川や湖の水にはなるべく触れないようにしましょう。

マラリア

最も発症率の高い地域は中国南部の海南省、雲南省であり、湖北、貴州、四川、広東を加えた6省で全国の84%を占めています。しかし、標高1,500m以上の地域ではマラリアの危険はほとんどなく、上記各省すべての地域がマラリアに汚染されているというわけではありません。2015年には3,116例が報告され、20名の死亡例がありました。旅行先の情報を事前に入手し、防蚊対策など地域に即した予防対策を講じることをすすめます。

デング熱

日本では、2014年夏に国内感染例が初めて報告されましたが、中国・広東省では、例年7月から11月にかけデング熱患者が発生します。特に大流行した2014年の患者数は、過去最多であった1995年の5,300人を超え、中国全土で4万6,864例の報告があり6名の死亡例がありました。翌年、2015年の発症数は中国全土で3,858例、死亡例なしと、例年よりも少なくなりました。発熱、頭痛と皮膚の発赤が主な症状で、続発する出血傾向や循環血漿量の減少といった症状により、生命の危機に瀕することもありうるので、専門医での診断と治療が必要になります。屋外での蚊による吸血を避けるため適切な防蚊対策が必要です。

HIV感染・エイズ、性感染症

中国の法定伝染病のうち死亡数が最も多いエイズの発症数、死亡数は2008年以来、年々増加しています。2015年では5万330例の発症に1万2,755例の死亡が報告されています。感染経路は血液を介するもの(麻薬の静脈注射や売血など)や性的接触による感染が多いようです。なお、中国国内の医療機関でHIV陽性と確定診断されると、政府報告、隔離措置がとられる場合もあります。その他、淋病や梅毒といった病気の患者も多く、いずれの病気も増加傾向にあり、十分に注意が必要です。

結核

日本ではあまり多くありませんが、中国では患者数も非常に多く、未だ死亡原因の上位に位置しており、2015年の肺結核の報告数は86万4,015例でそのうち2,280人が亡くなっています。政府の対策や薬の普及などにより漸減傾向を認めますが、依然として十分な注意が必要です。

鳥インフルエンザ

中国ではA型(H5N1)をはじめとする高病原性インフルエンザのヒトへの感染が発生しており、2015年は発症6例中3名の死亡が報告されています。また、2013年頃からA型(H5N7)のヒトへの感染例が多く発生しており、2015年には、196人の発症、92名の死亡が報告されています。いずれもヒトからヒトへの持続的な感染は確認されていませんが、今後、いつ新型インフルエンザとなってヒト-ヒトの間で感染力を持って大流行するかもしれないという状況は変わっていませんので、引き続き十分な注意が必要です。野鳥や鶏舎、生きた鳥を扱う市場などにはなるべく近づかないようにし、定期的に最新の情報をチェックするよう心がけましょう。

狂犬病

中国では依然として狂犬病による死亡例は多く、北京市内でも多くの人が犬に咬まれたとのニュースがたびたび取り上げられ、感染例も報告されています。発病するとほぼ100%死亡する恐ろしい病気ですが、2015年の感染者数は801例で、死亡数は744例と近年減少傾向にあります。業務や旅程上動物に接する可能性が高い場合や、地方に長く滞在するような場合には、事前にワクチンを打っておくことをおすすめします。狂犬病ウイルスを持っている動物は犬だけではなく、ウイルスに感染したコウモリやほ乳類にも注意が必要です。また、傷口をなめられただけでも感染することがありますので、できるだけ動物には近づかず、もし咬まれたりした場合は、すぐに傷口を流水で洗浄し、できればアルコール消毒し、速やかに医療機関を受診してください。

水痘

水痘とは、いわゆる「みずぼうそう」のことで、水痘帯状疱疹ウイルスというウイルスによって引き起こされる発疹性の病気です。空気感染、飛沫感染、接触感染により広がり、その潜伏期間は感染から2週間程度です。
水痘は主に小児の病気で、9歳以下での発症が90%以上を占めるといわれています。小児の重症化は熱性痙攣、肺炎、気管支炎等の合併症によるものです。成人の水痘もまれにみられますが、成人に水痘が発症した場合は、水痘そのものが重症化するリスクが高いといわれています。

2014年春、北京の在留邦人の間で流行し、数十人が感染しました。日本では、小児に対し水痘ワクチンは任意接種でしたが、2014年10月1日から定期接種となりましたので、渡航前のワクチン接種をおすすめします。

手足口病

手足口病は、口の中や、手足などに水疱性の発疹が出る、ウイルスの感染によって起こる感染症です。子供を中心に、主に夏に流行します。感染経路は、飛沫感染、接触感染、糞口感染(便の中に排泄されたウイルスが口に入って感染することです)が知られています。特に、この病気にかかりやすい年齢層の乳幼児が集団生活をしている保育施設や幼稚園などでは注意が必要です。子供同士は生活距離が近く、濃厚な接触が生じやすい環境であることや、衛生観念がまだ発達していないことから、施設の中で手足口病の患者が発生した場合には、集団感染が起こりやすくなります。また、乳幼児では原因となるウイルスに感染した経験のない者の割合が高いため、感染した子供の多くが発病します。手洗いの慣行や排泄物の処理に注意して、適切な予防を心掛けてください。

SARS(重症急性呼吸器症候群)

コロナウイルス属の一種である、SARSウイルスによって起こる呼吸器感染症です。38度以上の高熱と、呼吸器症状で発症し、悪寒、筋肉痛、頭痛、下痢などを伴うこともあります。最近は新たな患者発生はありませんが、全く危険性がなくなったわけではありません。

予防接種

成人は破傷風、日本脳炎など接種から10年以上経つとワクチンの効果が下がってくるものは、再度接種した方が良いでしょう。日本の任意接種のなかでは、A型肝炎、B型肝炎、水痘、おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)、季節性インフルエンザ、麻疹、腸チフス等は、接種をおすすめします。

小児は日本の定期予防接種は全て済ませてください。その上で髄膜炎菌の予防接種を受けることをおすすめします。中国では小児定期予防接種に関しては、通訳を同伴して母子手帳を持参すると、在庫があれば接種所で接種が受けられます(無料)が、先進国で製造されたワクチンの入手は困難なため、日本で接種してから赴任することをおおすすめします。

乳児健診

中国では生後28日(4週頃)に健診を行い、その後は生後42日(6週頃)、4か月、6か月、9か月、1歳、1歳半、2歳、3歳時に定期の健診がありますが、多くの場合、予防接種時などに健診を受けることが多いようです。中国人の場合、保健処(日本の保健所)以外の市中病院でも、ほぼ無料で受けられますが、外国人の場合は、外資系医療機関を受診した場合、日本円で1回約1万円程度の費用がかかります。また、外資系医療機関では日本式、欧米式スケジュールに合わせて健診を受けることも可能です。

健康上、心掛けること

  • 中国は国土が広いため、気候も様々ですが、北京では、夏は気温40度を越す日もあり、冬は零下10度を下回ることもあります。冬期は雨が少なく、乾燥が著しい気候です。そのため、脱水や皮膚のトラブルを起こしやすく、加湿器等を使用した湿度調整が不可欠といえます。
  • 全国的に大気汚染が深刻で、特に北京では風邪を引いた後に咳・痰が治まらない、喉の痛み、目のかゆみといった症状を訴える人が増加傾向にあるようです。季節によっては大量の黄砂や柳絮と呼ばれる綿毛のような樹木の種子も飛来するため、呼吸器症状やアレルギーが出やすいようです。また、渡航中の大気汚染の悪化に備えて、十分量のマスクを携帯しておきましょう。
  • 北京市内の水道水は、水質検査の結果では飲水可能と発表されていますが、硬水のため下痢症状を起こし得ることや、個々の水道管・貯水タンクからの汚染の可能性を考慮しますと、ミネラルウォーターの使用を原則とし、止むを得ず水道水を使用する場合は煮沸してから飲料水として使用することをすすめます。食器や野菜・果物等の洗浄、調理用、洗面、歯磨き、うがい、洗濯等に水道水を使用するのは問題ありませんが、ホテルやアパートの水道設備によっては、衣類が洗濯によって次第に着色することもあるようです。
  • 食品は、生鮮品、加工品を問わず、依然としてある程度の不安は残りますが、中国の人々にも食の安全への意識が高い人が目立ち始め、添加物等有毒物質対策も次第に強化されてきました。また、有機栽培商品なども多く出回るようになりました。しかし、いずれの商品でも野菜や果物は十分に水洗いし、特に卵は、日本では一般的な洗卵処理がされていないことが多いので、これも使用前に十分水洗いし、肉・魚・卵は十分に火を通してください。野菜も生食は避けた方が無難ですが、果物を生食する場合は、自分で皮を剥き(カットフルーツはおすすめしません)、包丁やまな板に付いた汚れが再び付着しないように注意してください。
  • 大都市の信頼できるホテル、レストランを除いて、加熱された料理以外は食べない方がよいでしょう。また、加熱されたものでも、冷めた料理は食べないようにしてください。また、行商人や露店商人から食べ物を買って食べるのはおすすめできません。
  • 旅行中の発熱、腹痛、頭痛、感冒様症状、蕁麻疹、眼症状等に対応できるように解熱薬、胃腸薬、頭痛薬、感冒薬、抗アレルギー薬、点眼液等の携帯医薬品を用意しておきましょう。慢性疾患の常備薬は日本で処方されたものと同等のものを中国で入手できるとは限らないため、突然の旅程の変更も加味し、日程よりも長い処方量を準備、携帯しておくとよいでしょう。
  • 緊急に現地医療を受けなければならない場合や、緊急移送が必要となる場合を想定して必ず海外旅行傷害保険に加入しておくようにしてください。渡航前には家族や知人に旅程の詳細を知らせ、緊急時の日本の連絡先を旅券などに記載しておくと安心です。
  • 旅行先の医療情報を事前に収集して予防対策を講じ、旅行中の健康維持に留意してください。
  • 家族を同伴する際は、母子手帳を持参することをおすすめします。
海外⽣活不適応について

気候、⽣活習慣、⾷事、治安状況、⼈種、宗教、⾔葉の違いは、適応に相当な努⼒を要します。うまくいかないと不適応症候群となり、精神⾯のみならず胃腸系や循環器系に変調をきたします。きまじめなタイプや完全主義者に陥りやすい傾向があります。適応には時間がかかること、誰でも⼀度は通る道であることを認識してあせらないことが肝⼼です。疲れたときは無理せず、⼗分な休養、時には⻑期休暇が必要です。
特に家族で赴任されている⽅はご家族のメンタルヘルスにも気を配ってあげて、できるだけ不満や愚痴を聞いてあげるようにしてください。

交通事情

一般的な交通事情

車は右側通行(左ハンドル)で、シートベルト着用が義務付けられています。市内の主な交通機関は、路線バス(トロリーバス、ミニバスを含む)、自転車、地下鉄、タクシー、自家用車等です。都市間移動には航空機、列車のほか、長距離高速バス網も近年急速に発達してきています。道路標識は、日本のものと似ていることから比較的わかりやすいといえますが、注意は必要です。歩行者優先という意識はなく、歩行者が横断歩道を渡っていてもどんどん車が通って行きます。また、中国では車両は赤信号でも右折してよいことになっていますので、歩行者信号が青でも右折車には十分注意してください。高速道路等の建設によって、遠隔地への所要時間は短縮される傾向にありますが、主要道路では渋滞が慢性化しています。また、幹線道路以外の路面は、一部陥没している部分もあるので注意が必要です(暗い夜道で、旅行者がフタをしていないマンホールに落ちてけがをした例もあります)。

運転免許証について

中国は「(道路交通に関する)ジュネーブ条約」に加盟していないため、国際運転免許証で国内を運転することは認められていません。中国で運転する場合は、日本の有効な運転免許証に基づいて中国の運転免許証を取得する必要があります。

一般的に中国に滞在する日本人の中で運転する人は非常に少なく、事故処理等も日本とは大きく異なります。もし自分で運転する場合は、中国での駐在経験が豊富で中国語も堪能であることが望まれます。それ以外はおすすめできません。運転免許を取得できるのは18歳以上60歳以下です。運転は70歳までできますが、60歳を超えると毎年身体検査を受ける必要があります。その他、地方により手続き等が異なることがあります。詳細は各市・省の交通管理部門にお問い合わせください。

交通事故について

ひと昔前に比べれば、交通マナーは向上しましたが、国内各地でその度合いにはばらつきがあり、依然として交通ルールを守らない運転者・歩行者が目につきます。速度超過、無理な車線変更や強引な割込みをする車両、歩道近くを走行するオートバイや電気自転車等のほか、歩行者についても信号遵守しない者、車の有無に関係なく横断歩道以外の場所や交差点の真ん中を行き交う者、車の前後から突然飛び出す者などもおり、特に都市部では接触事故が多発しています。また、歩道付近ではバイクや電動自転車等が走行しているため、歩行の際も十分注意が必要です。万一、事故等に遭遇した場合は、まず交通警察(電話:122)に通報してください。事故現場の保全が義務づけられていますので、警察官の到着までは車両は移動させないでください。
なお、被害に遭っても、日本と中国の経済格差および賠償に関する法制度の違いから、事故を起こした相手方から十分な賠償を受けられるという保障はありません。渡航の前に海外旅行保険に加入することをおすすめします。

安全に暮らすために

治安情勢(外務省海外安全ホームページより)

下記は2018年7月現在の状況です。外務省海外安全ホームページ等を活用し、常に最新の状況を確認するようにしましょう。また、滞在中は常に治安情勢の変化に気を配り、新聞、テレビ、現地人等の情報にも注意してください。

最新情報

外務省より下記スポット情報が発出されています。

危険情報
本情報は2018年7月31日現在有効です。
中国の危険情報【危険レベル継続】(内容の更新)
(2017/05/02)
危険レベル
  • 新疆ウイグル自治区
    レベル1:十分注意してください。(継続)
  • チベット自治区
    レベル1:十分注意してください。(継続)
ポイント
  • 新疆ウイグル自治区では、過去に多数の死傷者を出す暴動や無差別殺傷事件が発生しています。今後も不測の事態が発生する可能性があり、引き続き注意が必要です。
  • チベット自治区では、過去に僧侶等によるデモが一部暴徒化し、多数の死傷者が出る事案が発生しています。今後も不測の事態が発生する可能性があり、引き続き注意が必要です。
1. 概況

中国では、外国人が居住している地域や観光スポット等の治安状況は比較的安定しており、一般的な注意をしていれば犯罪に巻き込まれる可能性は低いといえます。ただし、国土が広く、すべての地域で同じように治安が安定しているわけではなく、中国の様々な地域で暴動が発生しているとの報道もあります。滞在・旅行される地域の情報の収集が重要です。
また、一般的な治安は良くても、対日感情が悪化し、日本人や日系企業を狙った抗議行動等が行われる可能性もあるので、日中関係の推移等による対日感情の影響については常に注意が必要です。特に、7月7日の盧溝橋事件発生の日、8月15日の終戦記念日、9月3日の「抗日戦争勝利記念日」、9月18日の満州事変(柳条湖事件)勃発の日、12月13日のいわゆる「南京事件」をはじめ、日本に注目が集まりやすい歴史上の記念日等には特に気をつける必要があります。

新疆ウイグル自治区とチベット自治区について危険情報(レベル1:十分注意して下さい。)を発出しています。新疆ウイグル自治区においては、2014年にウルムチ市の駅前や市場において爆発による無差別殺傷事案が発生するなどしています。チベット自治区やその周辺地域ではチベット族が焼身自殺をする等の事案が発生しており、治安情勢において不安定要因も散見されます。このような地域では引き続き注意が必要です。

2013年10月に北京市の天安門に車が突入し死傷者が出る事件、2014年3月に雲南省昆明市の駅構内で無差別殺傷事件等、新疆ウイグル自治区以外においても民族や宗教に絡む凶悪な事件が発生しています。また、2015年9月に広西チワン族自治区柳州市柳州県で爆弾が爆発し複数名が死亡する事件や、2016年6月に上海浦東国際空港で手製爆弾による爆発が発生し外国人を含む4人が負傷する事件など、社会不満を背景とする個人による凶悪な爆発事件も発生しています。

2016年7月に在キルギス中国大使館において発生したテロによる爆発事案等に伴い、中国政府のテロ対策も強化されており、これに伴い、入国管理等の規制が強化される傾向にあります。また、スパイ行為の疑い、軍事施設の写真撮影や未開放地域への侵入、無許可での測量や地質調査等で身柄を拘束されることがあり得ます。最近、中国では、反スパイ法、国家安全法、反テロリズム法、外国NGO管理法が施行される等、国家安全に対する取締りを特に強化しており、2017年4月、北京市では市民による反スパイ行為の手掛かりの通報を奨励するとの規則が制定されました。日本との体制・制度の違いについても、治安への注意とともに、十分に理解することが必要です。

2. 地域別情勢
  • (1)
    新疆ウイグル自治区
    レベル1:十分注意してください。(継続)

    新疆ウイグル自治区では、2009年に区都ウルムチ等で発生した暴動により多数の死傷者を出しました。その後も、同自治区のカシュガル地区やホータン地区で無差別殺傷事件等が発生しており、2014年にはウルムチ市の駅前や市場(バザール)付近での無差別殺傷事件で多数の死傷者が出たほか、2015年にはアクス地区においてテロ集団による炭鉱襲撃により多数の死傷者が出ています。すべての事件が報道されていない可能性もあり、また、今後も不測の事態が発生する可能性は排除できないことから、引き続き注意を払う必要があります。
    同自治区のうち、アフガニスタンおよびパキスタンとの国境付近は、両国の情勢の影響により、治安が不安定となる可能性があるため注意が必要です。なお、国境地域では、国境が一時的に閉鎖されたり、崖崩れにより国境付近の道路が通行不能になる等の状況も発生しています。特に中国-パキスタンを結ぶいわゆる中パ道路は、途中で5,000mの峠を越す山岳ルートであり、治安だけでなく自然環境も厳しい場所ですので、陸路での移動はおすすめできません。

    以上の状況から、現在新疆ウイグル自治区については「レベル1:十分注意してください。」を発出しています。同地区において不測の事態が発生する可能性は依然として排除されません。また、同自治区が在中国日本国大使館のある北京から遠距離にあることから、事件・事故等、不測の事態が発生した場合、日本人援護を目的とした同大使館員の現地入りには時間がかかる点にも留意してください。
    つきましては、同自治区に渡航・滞在を予定されている方は、現地情勢に関する情報入手に努めるとともに、渡航・滞在の適否を判断し、また旅行日程等を慎重に検討して、現地では不測の事態に巻き込まれないよう十分注意を払ってください。

  • (2)
    チベット自治区
    レベル1:十分注意してください。(継続)

    チベット自治区では、2008年に僧侶等によるデモが相次ぎ、デモ参加者の一部が暴徒化するなどして多数の死傷者を出しましたが、現在、同自治区内に特段危険な状況は認められず、概ね平穏な情勢が保たれています。ただし、僧侶の焼身自殺事案が発生しているとされ、当局は一定の警戒態勢を敷いています。
    同自治区では毎年2、3月頃等、厳重な警戒態勢が敷かれる可能性があります。チベット自治区を旅行する場合は、旅行社等を通じ、あらかじめ「入藏証(チベット自治区入境証)」を取得することでチベット自治区政府の許可を得ておく必要がありますが、当局の判断により一時的に外国人旅行客に対する「入藏証(チベット自治区入境証)」の発給が停止され、入境が制限される可能性があるため注意が必要です。

    チベット自治区は全般的に標高が高く(区都ラサの標高は3,650m、シガツェは3,850m、チベット鉄道全線の平均海抜は約4,500m(最高地点は5,072m)等)、高山病にかかりやすいため、旅行の適否、行程の検討および海外旅行保険への加入も含め事前準備等は入念に行ってください。同自治区は高山・山岳地帯であり、一般的に道路状況は良くありません。2014年8月には観光バスがトラック等と衝突し、崖下に転落して44名が死亡する事故も発生しています。
    つきましては、同自治区に渡航・滞在を予定されている方は、上記情勢に加え、同自治区が在中国日本国大使館のある北京から遠距離にあることから、事件・事故等、不測の事態が発生した場合、日本人援護を目的とした同大使館員の現地入りには時間がかかる点にも留意しつつ、現地情勢に関する最新の情報を入手した上で渡航・滞在の適否あるいは旅行日程等を検討して下さい。事前に旅行社に対し「入藏証」の取得が可能かどうか確認することおよび海外旅行保険に加入することも含め、入念な準備を行って、現地では不測の事態に巻き込まれないよう慎重に行動してください。

3. 渡航・滞在にあたっての注意事項

中国では、社会体制、文化、習慣等が日本と異なることを常に念頭に置いて人々に接することが肝要です。日本や日中関係を巡って対日感情が悪化する場合には特に注意が必要であり、また、平時においても日本人の言動に過敏に反応される可能性もありますので、滞在中は節度ある態度や行動が望まれます。国内情勢の推移によっては、各地でデモ等不測の事態(混乱)が生じる可能性も排除できませんので、滞在中は下記の事項に十分留意して行動し、危険を避けるようにしてください。

  • 外出する際は、行き先の安全を確かめるとともに、行き先では周囲への警戒を怠らない。
  • 衝突、暴動等に巻き込まれないよう、集会、抗議活動(デモ)等が行われている場所、またその可能性のある場所には近づかない。
  • パスポート等身分証明書を携帯し、職務質問を受けたときに備える。
  • 家族や知人に行き先、居場所、連絡先を知らせておくとともに、定期的に日本の親族等と連絡を取る。
  • 身辺に危険を感じた場合には、速やかに安全な場所に避難する。
  • 万一、トラブルに巻き込まれた場合には、速やかに最寄りの日本国大使館・総領事館に支援を求める。

中国では、刑法、反スパイ法、軍事施設保護法、測量法(中国語で「測絵法」)等に基づき「国家安全に危害を与える」とされる行為は、場合によっては長期間拘束された上、刑事罰を科されるおそれがあります。「国家安全に危害を与える」とされる行為は必ずしも明確ではありませんが、「国家機密」の窃取をはじめ、様々な行為が取締りの対象とされる可能性があるので、疑われないよう注意することが必要です。たとえば、軍事施設等(軍事禁区、軍事管理区)は許可なく立ち入ったり、撮影したりすることが禁止されています。また、許可なく測量調査等を行うことは違法であり、GPSを用いた測量や地質調査、考古学調査等を行うと拘束される可能性があります。
そのほか、統計法では外国人による無許可の統計調査が禁止される等、学術調査も場合によっては法律に抵触する可能性があります。さらに、政府関連施設、軍事関連施設、一部の博物館・美術館、あるいはデモ等の政治的活動を撮影(写真・ビデオ撮影)することは原則として禁止されていますので、撮影を行おうとする際は、事前に規制の有無を確認するよう留意してください。特に、中国と周辺国の国境地帯への立入りや写真撮影等の行為が厳しく規制・監視されますので、不必要に国境管理地域に近寄らないよう十分注意してください。

中国政府は、麻薬等違法薬物の密輸、販売、運搬、製造、所持、譲渡等に係わる犯罪に対しては、極めて厳格な取締りや検挙が行われ、違反した場合の法定刑は非常に重く、最高刑には死刑が規定されています。「違法薬物とは知らなかった。」等の言い訳は通用しません。絶対に興味を示さないようにすることはもちろん、繁華街の路地裏など犯罪の温床となるような場所には近づかない、あるいは不審なもの(タバコ、高級茶葉と称される例が多い)を購入しないことが肝要です。また、自分では気付かないうちに「運び屋」として利用される可能性もあるので、特に空港等においては、見知らぬ他人からの荷物は絶対に預からないよう、また、知らない間に手荷物に薬物等を入れられたりしないよう、手荷物の自己管理を徹底することが肝要です。
都市部等において何らかの犯罪被害等に巻き込まれる例があり、旅行の際は、以下の点にも留意しつつ、常に慎重な行動を心掛ける必要があります。

  • 繁華街の路地裏等、犯罪が発生しやすいと考えられる危険地帯へは立ち入らない。
  • 夜間の路上の一人歩きは避ける。
  • いわゆる「白タク」は利用しない。
  • 周囲の雰囲気に溶け込めるような服装を選択する。
  • 人目を引く振る舞い(人前で大金を見せるような行為、人前で誰かを罵倒するといった行為等)は厳に慎む。
  • 不要な大金を持ち歩かない。
  • 言葉巧みに話しかけてくる人物がいても、これに応じない。

毎年、国内各地で台風や大雨等による洪水や土砂崩れの被害が発生し、多くの被災者が出ています。また、中国西部を中心に地震が多発しています。渡航を予定する際には、自然災害にも注意し、関係の情報を入手するようにしてください。
地域や季節によって、中国の各地で深刻な大気汚染が発生しています。在中国各公館のホームページに関連情報を掲載していますので参考にしてください。

近年、鳥インフルエンザA(H7N9)のヒト感染例が各地で発生しています。H7N9以外の鳥インフルエンザの人への感染例・死亡例も報告されていますので、感染源とされる生きた鳥を扱う市場や家きん飼育場への立入りは避け、不用意に家畜・鳥に近寄ったり触れたりしない、外出先から帰ったときは手洗いを励行するなど、衛生管理に十分留意してください。最新の流行状況については、海外安全ホームページや在中国各公館のホームページを参考にしてください。

海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
3か月以上滞在する方は、大使館又は総領事館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず在留届を提出してください。
3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新安全情報や、緊急時の大使館又は総領事館からの連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。

テロについて

概況

中国政府の発表によれば、中国におけるテロ事件は主として新疆ウイグル自治区内で発生しています。新疆ウイグル自治区では、ウイグル族を主体とする少数民族の一部がいくつかの地下組織を結成し、同自治区全域を領土とするイスラム国家「東トルキスタン国」の建設を目的として民族独立運動を行っているといわれています。特に1990年代以降、新疆ウイグル自治区では、無差別殺傷事件、地元の政府・共産党要人の暗殺、行政府庁舎への襲撃等の凶悪事件が頻発するようになったとされ、2014年にはウルムチ市等で多数の一般市民が犠牲となり、2015年には海外の過激組織から指揮を受けたテロ集団が同自治区アクス地区の炭鉱を襲撃し、多数の死傷者が出るなど、同自治区においては引き続きテロとされる事案が発生しているほか、同自治区以外においてもテロ襲撃未遂事件が検挙されています。2016年中は、同自治区ホータン地区における爆破事件により警察幹部等が死傷したとされます。

中国政府は、2003年12月、東トルキスタン・イスラム運動(ETIM)、東トルキスタン解放組織(ETLO)、世界ウイグル青年代表大会、東トルキスタン情報センターの4つの組織をテロ組織として認定し、これらの組織の幹部等11名をテロリストとして認定したと発表しました。さらに、2008年10月および2012年4月、ETIMの幹部等をテロリストとして認定したと発表しました(2008年:8名、2012年:6名)。中国政府によれば、これらの組織のうち、ETIMとETLOについては、国際テロ組織アルカイダとつながりがあるとされています。

各組織の活動状況

中国政府が認定した4つのテロ組織のうち、アルカイダとつながりがあるとされた2つの組織の活動状況は、中国政府の発表や報道によると次のとおりです。
【東トルキスタン・イスラム運動(Eastern Turkistan Islamic Movement、ETIM)】
ETIMは、政教一致の「東トルキスタン国」の独立を目指すテロ組織で、1997年にハサン・マフスームとアブドゥルカディル・ヤプカンが組織しました。1998年から1999年にかけて活発にテロ活動を行っており、2002年9月11日に国連によりテロ組織と認定されました。2013年11月にトルキスタン・イスラム党(TIP)が北京市天安門前で発生した車両突入・炎上事案を「聖戦」と評価し、今後、人民大会堂を含む中国国内の複数の地点で襲撃活動を行うとする声明を出しましたが、中国政府は、TIPとETIMは同一組織であるとしています。また、このTIPは、2014年3月に雲南省昆明市の昆明駅周辺で発生した事案および4月に新疆ウイグル自治区ウルムチ市のウルムチ南駅周辺で発生した事案についても、評価する声明を出すなどしています。また、報道によれば、2015年に密出国しようとしていた者5名がETIMへの参加を企てていたとされます。

東トルキスタン解放組織(Eastern Turkistan Liberation Organization、ETLO)
ETLOは、「東トルキスタン国」の独立を目指すテロ組織で、別名は東トルキスタン民族党。1996年にムハンメテミン・ハズレットによって組織されました(本部はイスタンブール)。中国や中央アジアでテロを行っており、2003年には、メンバーがキルギスで新疆ウイグル自治区に向かうバスを焼き討ちし、中国人16名、キルギス人4名を死亡させました。2005年9月には、同組織に属する「天山獅子隊」を名乗るグループが、今後あらゆる手段を使って中国政府に対する武装闘争を発動すると宣言したことが報じられました。
日本人・日本権益に対する脅威

2013年10月に北京市天安門前で発生した車両突入・炎上事案により日本人も負傷しました。また、TIPは、今後、人民大会堂を含む中国国内の複数の場所で襲撃活動を行うと宣言したとされます。報道によれば、2015年中、遼寧省瀋陽市、浙江省温州市等において当局により襲撃を計画等していたテロリストが検挙されています。

中国において、日本人・日本権益を直接標的としたテロ事件は確認されていませんが、近年、シリア、チュニジアおよびバングラデシュにおいて日本人が殺害されたテロ事件や、パリ、ブリュッセル、イスタンブール、ジャカルタ等でテロ事件が複数発生しています。このように、世界の様々な地域でイスラム過激派組織によるテロがみられるほか、これらの主張に影響を受けた者による一匹狼(ローンウルフ)型等のテロが発生しており、日本人・日本権益が標的となり、テロを含む様々な事件の被害に遭う恐れもあります。このような情勢を十分に認識して、誘拐、脅迫、テロ等に遭わないよう、また、巻き込まれることがないよう、海外安全情報および報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め、日頃から危機管理意識を持つとともに、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

誘拐について

中国国家統計局によれば、全国の公安機関による児童および婦女の誘拐・人身売買事案の立件数については、2015年中9,150件(前年比7,333件減)となっています。なお、2016年中における誘拐・人身売買事案に関する立件数については、未だ公表されていません。
誘拐の主な対象は中国人の富裕層、幼児を含む若年層等であり、外国人を狙った誘拐事件は多くありません。しかし、かつては、日本人を被害者とする誘拐事件も発生しています。

その他一般犯罪の発生状況

治安状況は全体としては安定していると言えますが、近年でも民族問題も絡むと考えられる無差別殺傷事件や、社会不満を背景とした個人による爆発物を使った事件も発生しているため、現地の治安状況の変化には十分注意して下さい。在中国各公館HPで四半期に一度海外安全対策情報を発出していますので、各公館のHPもご利用下さい。
中国政府の統計によると2015年の各種刑事事件の立件数は約717万件で前年比約10%増となっていますが、これは主に詐欺、窃盗等が増加していることによるものであり、殺人、傷害、強盗等の凶悪犯罪は減少しています(在中国各公館HPで四半期に一度海外安全対策情報を発出していますので、各公館のHPもご利用ください)。

日本人の被害状況

日本人が巻き込まれやすいトラブルとしては、繁華街、空港、レストラン、タクシー、長距離バスや列車の車内等において、スリや置き引き被害に遭う例が目立ちます。バッグや手荷物を身近に置いていなかったり、十分な注意を怠ったりしたことが原因となるようです。混雑している空港にいる場合や大型の展示会等への出展で忙殺されている場合等、注意力が散漫になっているときには、そのような「チャンス」を待ち受けているグループがいるので、特に注意が必要です。

以下は、現地の大使館や総領事館等が報告を受けたり、解決のための支援を行ったりした実際の事例です。具体的な被害等を場面ごとに紹介します。

空港到着時
  • 両替時、パスポートやクレジットカード、現金等が入ったバッグを両替所のカウンターに置き、両替商とのやりとりに気をとられている間にバッグを盗まれた。
タクシー
  • 空港のタクシー乗り場があまりの行列と混雑だったので、到着ロビーで声を掛けてきた運転手風の男に誘われ、「白タク」とわかっていながら、料金を多少多く払えばよかろうと思い、乗った。しばらく走ると車が停まり、突然見知らぬ男が助手席に乗り込んできた。同乗を許すと車は再び走り出したが、降車の際、数万円に相当する料金を請求された。高額すぎると苦情を言ったら、無関係と思われた助手席の男が振り向き、睨みながら罵声をあげ始めたため、恐怖を感じ、言われたままの額を払わざるを得なかった。
  • 白タクに乗ったところ、目的地とは全然違う人里離れた暗い場所へ連れて行かれ、車から引きずり降ろされて暴力を振るわれ、身ぐるみ剥がされた。
  • スーツケースをトランクから取り出す前にタクシーが走り去ってしまった。
  • 不当に高い料金を請求された。
  • 支払で100元札を出したところ、「この札は受け取れない。他の札を出してくれ」と言いつつ巧妙にすり替えた偽札を渡される手口を繰り返され、数百元の被害に遭った。
市内観光時
  • レストランでの食事の際、空いていた隣の椅子に貴重品が入ったバッグを置いていたところ、置き引きされた。
  • 上着を椅子の背もたれにかけて食事をしていたところ、内ポケットに入れていた財布を盗まれた。
  • 深夜、飲酒後一人で歩いてホテルへ戻る途中、後ろから近づいてきた複数の男にこん棒のようなもので殴られ、車の中に引きずり込まれ、別の場所に連行された後、監禁され、現金を奪われた上にクレジットカードの暗証番号を教えるよう脅された。
  • 繁華街の路上で、「日本語を勉強しているので教えてくれないか」などと片言の日本語で声をかけられ、一緒に入店した飲食店で高額な料金を請求された。
  • 声をかけられた店が、いかにも怪しげな「バー」ではなく、白昼から営業している「茶館」であり、安心して入ったところ、席につくとワインなどが供され、最後は日本円で数十万円といった高額な料金を請求され、思わずクレジットカードの暗証番号を明かしてしまった。
  • 「マッサージ」店に誘われて入店したところ、店内での「性的サービス」を理由に数十万円を強要された。
  • 町中や有名観光地で「白タク」や無許可営業の三輪車を利用したところ、法外な料金を脅し取られた。
  • 町中で勧誘を受けて観光ツアーに参加したところ、企画していたのは無許可営業の旅行会社で、予定していた観光地に行けず、さらには法外な料金を請求された。
  • 大型の展示会への出展等で業務に忙殺されている際、荷物を置き引きされた。
帰国時
  • 空港の出発ロビーで、係員を装った人物に航空会社へのチェックインを「代行」すると言われ、パスポートやチケットを預けた結果、手続き後に法外な「手数料」を要求された(支払わないとパスポートを返さないと言われた)。
  • 天候不良でフライトの遅延や欠航が相次ぎ大混雑している空港で、注意力が散漫になってスリの被害に遭った。
  • 帰国直前の空港でパスポートを盗難され、帰国日を大幅に延長することになってしまった。

防犯対策

貴重品の分散所持
  • パスポートや財布等の貴重品は分散させる。外出の際は、多額の現金や各種カード、高価な物品をむやみに持ち歩かず、周囲の状況に常に警戒を緩めない。
  • パスポートは肌身離さず携帯し、パスポートや戸籍謄本のコピーなど日本国籍を証明できる書類をパスポートとは別に携帯するように心掛ける。
リュックサック、バッグの携帯方法
  • 肩に掛けたり、背負っているリュックサックのジッパーを開けたり、ナイフで切り裂いて中の貴重品を盗む手口が多発しているため、地下鉄やバス等の車内や歩行中は、バッグ類は前に抱き抱えるようにする。
タクシー
  • 白タクや無許可営業の三輪車には乗らないようにする。
  • タクシーの車内にバッグ等を置き忘れないよう注意する。タクシーの座席に旅券や財布等を落としたまま気づかずに車を降りてしまうケースが多く発生しています。
  • トランクに入れた荷物の持ち去りや手荷物の置き忘れを回避するため、可能な限り荷物を全部下ろすまで料金を払わず、料金支払後には必ず領収書を受け取る(領収書がない場合、立ち去ったタクシーの行方を追跡することがほぼ不可能になる)。
滞在先(ホテル)での注意事項
  • 貴重品は室内またはフロントのセーフティーボックスに保管するよう心掛ける。ホテルによっては、ベッドメーキング等で入室したホテル従業員が貴重品を盗む場合もあるので注意する。ただし、セーフティーボックスも絶対安全というわけではないので、真に貴重なものは、周囲の状況に注意しつつ携行するようにする。
車上狙い対策
  • 車を離れるときには、車外から見えるような場所に物を放置しないように心掛ける。トランクをこじ開けられる事例も発生しているため、貴重品を車内に残さない。
  • 極力路上駐車はせず、管理人が配置された駐車場に置く。駐車場専門の管理者を置いているようなレストランなどでも、管理者を過度に信用しない。
見知らぬ人物に注意
  • ホテル、マンション内において見知らぬ人物が訪ねてきたら、すぐにドアを開けずに、まずフロント、管理人等に連絡し、確認する。
  • 現地で旅行ツアー等に参加する場合には、無許可営業の旅行会社は利用せず、あらかじめ信頼できる旅行会社を通じて手配する。
  • 見知らぬ人物(特に日本語を話せる中国人)に話しかけられても安易に信用せず、常に警戒心を持ち続ける。
不審な電話(振り込め詐欺)に注意
  • 裁判所や検察、警察を名乗り、名指しで電話がかかってきても、相手側の身元が明らかでない場合には、クレジットカードや銀行のキャッシュカードの番号および暗証番号等を明かさない。
  • スマートフォンの普及に伴い、銀行、携帯電話会社、ネットショップ等を装った詐欺被害が急速に増えているので、安易に不審な電話に応対したり、メールやショートメッセージのリンクを開いたりしない。
  • 不審と感じた場合には、相手側の会社等所属先を聴取し、所属先の代表電話をインターネットや番号案内で調べた上で、自分から電話をかけ直す等の対応を心掛ける。
偽札に注意
  • 中国では偽札被害が少なくなく、特にタクシー利用時に多く発生しているので、タクシー乗車の際はあらかじめ小銭を多く準備する、タクシーの車両番号を控える等の対策をとる。

不測の事態が発⽣したときには、家族等の依頼を受け⼤使館より安否確認の連絡をする場合がありますので、滞在先等は必ず家族に連絡しておく等、常に所在を明確にしておくようにしてください。
⾮常事態が発⽣したと思われるような場合や、外出中に不測の事態に遭遇した場合は、⾃宅か職場等の安全な場所に戻り、事態が静まるまで待機してください。また、必ず⽇本国⼤使館に連絡してください。

緊急時の連絡先

安全のために、普段から予防対策を心掛けておくことが重要ですが、いざ事が起こったときのことを想定して、その時に被害を最小限にするための対策を講じておくことも大切です。緊急連絡先はメモしておき、家族それぞれが持つような努力が必要です。

警察・消防・救急

  • 警察:TEL 110
  • 消防署:TEL 119
  • 救急⾞:TEL 120(北京は999も)
  • 交通事故:TEL 122
  • 出典:
    損保ジャパン・SOMPOリスクマネジメント『海外生活を安全におくるために July2018』
    ジェイアイ傷害火災保険株式会社 『海外での医療事情』

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