オーストラリアの生活情報や医療事情

オーストラリアの基礎知識

名称 オーストラリア連邦 日本国(ご参考)
面積 769万2,024㎢ 37万8,000㎢
人口 約2,460万人(2017年6月) 1億2,659万人
首都 キャンベラ 東京(人口1,383.2万人)
通貨
(2018年6月)
豪州ドル(A$)
(1A$=約81.2円)

(1米ドル=約110.54円)
時差 東部、中央部、西部の3つの時間帯に分かれており、クイーンズランド州(QLD)やニューサウスウェールズ州(NSW)、ビクトリア州(VIC)、首都特別地域(ACT)の東部時間帯は1時間早く、ノーザン・テリトリー(NT)や南オーストラリア州(SA)の中央部時間帯は30分早い。逆に西オーストラリア州(WA)の西部時間帯は日本標準時よりも1時間遅い。
サマータイム制度は導入している州とそうでない州がある。
言語 英語 アルタイ語系の日本語
民族 アングロサクソン系等欧州系人が中心 アジア人種の日本民族・朝鮮人・中国人・北海道に少数のアイヌ人
宗教 キリスト教52%、無宗教30% 仏教・神道・キリスト教
気候 内陸部を中心に国土の70%は乾燥気候で、降水量が少なく乾燥している。北部は熱帯に属し北東モンスーンの影響から夏季の12~2月に多雨となるが、4~8月は乾燥が激しい熱帯気候。東部海岸地域は温帯で、東南貿易風の影響で夏季に雨が多い。この国の南端は、地中海性気候が見られる。 南部は温帯気候、北部は冷帯気候。モンスーンの影響が強く、6~8月は南東モンスーンにより多量の雨がもたらされる。11~3月は大陸からの北西モンスーンにより、北部は厳しい寒さとなり、日本海に面した地域には多量の雪が降る。
代表的な
都市の気温
キャンベラ:
20.5℃(1月)
5.5℃(7月)
ケアンズ:
26.5℃(1月)
15.5℃(7月)
パース:
23.5℃(1月)
13℃(7月)
(平均気温)
東京:
0℃/9℃(1月)
22℃/29℃(7月)
(最低気温/最高気温)
電化製品
電圧:
240V
プラグタイプ:
O
電圧:
100V
プラグタイプ:
A
在留邦人数 97,223名(2017年10月現在)

出国・入国するときの注意事項

下記は2018年6月現在の情報です。最新情報については、外務省・在日オーストラリア大使館等のウェブサイトを参照してください。

査証(ビザ)

オーストラリアへの入国には査証が必要です。ただし、第三国へ向かう確約航空券を所持して8時間以内の通過滞在で、かつ、空港内のトランジット・ラウンジに留まる限り査証は必要ありません。観光査証は90日間ですが、審査によって6か月間または12か月間の滞在期間が許可されます。なお、3か月以内の観光等の短期滞在予定者は、従来の査証に替えて、1996年より導入されているETA(Electronic Travel Authority:電子入国認可システム)による入国が可能です。このシステムは、航空会社や主要な旅行代理店または直接インターネットで申請できますので、航空会社や主要な旅行代理店に問い合わせるか、またはETAホームページをご確認の上、事前に登録してください。

外貨申告

出入国時に、1万オーストラリア・ドル以上に相当する外貨を、現金で持ち込み、または持ち出す場合は税関等に申告する必要があります。これに違反すると厳しく罰せられます。

通関

2012年9月1日からタバコの免税枠が減りました。18歳以上の場合、オーストラリアに50本のタバコまたは50グラムの葉巻またはタバコ製品を免税で持ち込むことができます。免税枠を超えますと、超えた品物だけでなくすべての品物に対して、税金がかかりますのでご注意ください。

検疫

オーストラリアは、伝染病あるいは農牧畜産品に対する病害虫の侵入を防ぐために、動植物類や肉類、乳製品、果物類の持ち込みには非常に厳しく対応しています。原則として、それらの持ち込みは禁止されており、虚偽の申請に対しては厳しい罰金が科せられます。さらに、果物や野菜の図柄入りの段ボール箱は、実際の内容物とは関係なくすべて点検された後、段ボール箱は没収、処分されます。また、検疫については州によって、種子、果物及び肉類等の持ち込みが禁止されていることもあるので注意が必要です。

西オーストラリア(WA)州の検疫体制

西オーストラリア州は、他州と比べて独特の動植物が生息し、病原菌や病害虫に汚染されていないことから、他州と比較して厳しい検疫を実施しています。パース国際空港では、入国する旅行者荷物に対して100%エックス線投影機による検疫検査を実施しており、虚偽申告には厳しい対応を行っています。動植物・食物を持ち込むときは、量・種類にかかわらず必ず申告し検疫検査官の指示に従うことが重要です。また、国内の移動で西オーストラリア州へ入ってくる際にも、以下の検疫チェックポイントで検査を実施しています。

  • 西オーストラリア州/南オーストラリア州の州境検問
  • 西オーストラリア州/北部準州の州境検問
  • パース国内線空港
  • インディアンパシフィック鉄道
  • カナナラ空港
  • ブルーム空港
  • カルグーリー空港
  • カラーサ空港

現地に到着したら

在留届

旅券法第16条により、外国に住所または居所を定めて3か月以上滞在する日本人は、住所または居所を管轄する日本の大使館または総領事館(在外公館)に「在留届」を提出するよう義務付けられています。住所等が決まりましたら、必要事項を記入の上、速やかに最寄りの在外公館へ提出してください(世帯ごとに届出をすることもできます)。
提出はFAXまたは郵送、インターネットで可能です。提出にあたっては、「在留届」用紙の注意事項をよく読んで提出してください。

  • 住所その他届出事項の変更およびオーストラリアを去る(一時的な旅行を除く)ときはその旨の届出(変更および帰国届)を行ってください。

在留届の提出義務のない3か月未満の短期渡航者(海外旅行者・出張者など)についても、現地での滞在予定を登録できるシステムとして、2014年7月より外務省海外旅行登録「たびレジ」の運用を開始しています。登録者は、滞在先の最新の海外安全情報や緊急事態発生時の連絡メール、また、いざというときの緊急連絡などの受け取りが可能です。

注意が必要な生活環境

各種取締法規

旅行制限

一般的なルートの観光には特に旅行制限はありません。オーストラリア奥地(アウトバック)を旅行する場合には、遭難等の危険性もあるので、十分な装備をするとともに、旅行日程を知人、または現地の警察等に届けておくことをお勧めします。

写真撮影

軍関係施設の撮影は禁止されています。一般には、その他の場所では写真撮影は可能ですが、施設内等での撮影の際に心配であれば、担当の係員等に確認することが賢明です。

麻薬

オーストラリア国内ではコカイン・覚せい剤等の薬物が若者を中心に広く乱用されており、外国からの密輸入に加えて国内での違法栽培も跡を絶ちません。違法薬物の製造・栽培及び製造過程に参加すること、制限された物質を他人へ供給すること、並びに、それらを所持・使用することは禁止されており、これに違反した場合は、厳しい刑罰(懲役や罰金等)が科せられます。
なお、路上における飲酒運転取締りと同様に、麻薬服用運転取締りが豪州全土で行われております。

ニューサウスウェールズ州(NSW)の違法薬物取締り

シドニー空港では、海外からの密輸入阻止を重点に水際での取締りが厳しく行われており、空港税関には、持ち込み禁止物を不正に所持している疑いがある入国者に対して、脱衣による所持品検査または医師による身体検査を行う権限が与えられています。ニューサウスウェールズ州の麻薬等取締法によれば、違法薬物を他人に供給した場合は罰金55万オーストラリア・ドルまたは終身刑、所持違反の場合は罰金2,200オーストラリア・ドルまたは懲役2年となっています。

過去には、シドニー空港に到着した日本人が大量のヘロインを所持していたとして、違法薬物供給目的所持の容疑で逮捕され、懲役11年6か月の実刑判決を受けています。最近も覚醒剤を密輸しようとした者が空港で逮捕され、現在服役中という事例もあります。日本以上に薬物が蔓延している現状を踏まえ、違法薬物には手を出さないことを肝に銘じ、絶対に誘いに乗ってはいけません。シドニー市内の歓楽街キングスクロスでは、メインストリートを一歩外れると、日常的に薬物売買が行われています。地元警察も集中的な取締りを行っていますが、なかなか後を絶たない状況です。

北部準州(NT)

大都市であるシドニーと同じように、麻薬類の問題も報告されており、東南アジア方面から密輸される麻薬の受入拠点となっているとの報告もなされています。空港や港では、密輸阻止のため水際での取締りが厳しく行われています。

ビクトリア(VIC)州の麻薬取締り

大麻、コカイン、覚醒剤(メタンフェタミン・アンフェタミン等)、エクスタシーが蔓延しており、メルボルン空港では、密輸入阻止のため、水際での取締りが非常に厳しく行われています。当然、日本と同様に薬物の使用・所持・製造等は、違法行為であり処罰されます。

メルボルン市内及びその周辺では、密造場所の摘発など警察による厳しい取締りが継続的に行われていますが、路上やナイトクラブでの密売が横行しており、これら薬物犯罪に巻き込まれないよう十分な注意が必要です。

クイーンズランド(QLD)州

日本と同様に薬物の製造・所持・使用は違法ですが、若者を中心に覚せい剤や大麻が蔓延し、大きな社会問題となっています。QLD州警察発表の犯罪統計によると、2014年7月から2015年6月までの1年間の薬物犯罪検挙件数は8万217件で、前年と比較して20%以上増えています。警察当局は取締りを強化していますが、繁華街やナイトクラブでの密売、使用が横行しており、薬物に起因する事件は後を絶ちません。薬物はいったん摂取すると依存性が強く、中毒症状を起こし病院に運ばれたり、最悪の場合、死に至る恐れもあることから、軽い気持ちで手を出すことは絶対に避けるとともに、薬物犯罪に巻き込まれないよう十分ご注意ください。

西オーストラリア(WA)州

1981年制定の薬物の悪用条例では、個人使用のために、30グラム以上の大麻を所持した場合、最高で懲役2年、または罰金2,000オーストラリア・ドル、または両方の刑罰が科せられます。また、販売ないし供給する目的で麻薬類を所持した場合はさらに厳しい刑罰となり、最高で懲役25年、または罰金10万オーストラリア・ドル、または両方の刑罰が科せられます。

就労許可

就労等、特定の活動を行うことを目的として入国するためには、日本を出発する前に在日オーストラリア大使館または総領事館、領事館、あるいは豪州国内現地管轄事務所に郵送で手続きをして「一時居住ビザ」の発給を受けることが必要です。

観光・短期滞在査証またはETAで入国した場合は、就労することは禁じられており、不法就労は厳しく取り締まられます。違反者は拘置され、裁判の上、強制国外退去となります。

なお、日本とオーストラリアの間には、ワーキング・ホリデー制度が実施されています。本制度は、原則として18~30歳までの青少年の相互交流と相互理解の促進を目的として実施されているもので、滞在期間12か月までの数次入国査証が発給されます。また、条件を満たせば12か月間の延長または更新ができます。制度の主旨はあくまでも長期の休暇を利用して観光することにありますが、旅行資金を補助する手段として一時的(1雇用主の下で6か月を越えないこと)に就労することが許されています。詳細は在日オーストラリア大使館等に照会してください。

喫煙

オーストラリアでは、公衆の集まる施設内等での喫煙は限定された特別な場所以外は禁止されています。喫煙禁止場所の範囲や、禁止場所での喫煙に対する刑罰は州によって異なりますので注意が必要です。

子の連れ去り

オーストラリアでは、18歳未満の子に対する親権は基本的に両親の双方が保有しますが、家庭裁判所において子の養育に係る家裁命令(Parenting Order)が審理中、または、親権が家庭裁判所により既に他方の親に与えられている場合は、日本人親が他方の親の書面による同意を得ず、また家裁命令に従わずに、自分の子を連れて無断で日本に帰国すると犯罪となり、最大3年までの禁固刑となる可能性があります。また、オーストラリアと刑事司法上の共助関係を有する第三国へ子と共に入国する際にも、子を誘拐した犯罪被疑者として逮捕される可能性もありますのでご注意ください。

アウトドアスポーツ・自然体験

遊泳

日本人旅行者の海水浴やサーフィン、ダイビング中の事故が増えています。遊泳する際は、必ず遊泳禁止の標識が出ていないことを確認し、地元の人が多数遊泳していて海岸の監視員がいる場所を選んでください。中高年の方の、遊泳中の心臓等の疾患による病死も多く発生しています。心肺等に既往症がある方は、特に注意が必要です。本人ばかりでなく家族等周りの人がお互いの健康に注意しあうようにしてください。

ダイビングは必ず2人以上で行い、ダイビングスポットの潮流等の状況を知っているベテランダイバー、あるいはガイドと潜るようにしてください。ダイビング中に仲間とはぐれた場合、潮流に流された場合等は必ず速やかに海面に浮上してください。過去に発生した事故でも、浮上せずに潜ったまま仲間を探していたために起きた死亡事故が多くあります。

クイーンズランド(QLD)州

遊泳する際は、遊泳禁止の標識が出ていないことを確認し、遊泳が許可され、監視員を配置している場所を選んでください。また、遊泳やダイビングは、必ず複数人で行うようにし、特にダイビングはベテランダイバーやガイドと行うようにしてください。

州南部の海岸は、風が強く波が高い場所が多く、波が比較的穏やかな場所や入り江等でも、潮流が早い場所や急に深くなる所が多いため、思わぬ所で事故が発生しています。また、ある程度泳ぎに自信を持っている方が事故に遭われるケースが多いことから、油断することのないよう注意してください。

なお、毒性のあるクラゲや魚介類が多く生息しているほか、サメも頻繁に目撃されており、実際に襲われて怪我をする被害も発生していることから、遊泳時には十分注意してください。

北部準州(NT)

ダーウィン近郊の海岸では、3~4月の時期になると、沖合に生息する毒クラゲ(刺されると死亡の可能性有り)が海岸浅瀬の小魚、エビ等をねらって浜辺に戻ってくるため、注意が必要です。

毒クラゲ同様注意を要するのは、クロコダイル(ワニ)であり、海水にも淡水にも生息しているので、安易に泳ごうとすると、テリトリーを犯されたクロコダイルは素早く人間を襲うこともあり、毎年、死亡者が出ています。州中央部から北部の海岸では、ボックス・ジェリーフィッシュと呼ばれる猛毒を持つクラゲが生息しており、刺された場合、その毒性により大人でもショック死する場合があります。通常の海岸では、このクラゲが発生した場合は看板等で注意報が出されます。10月~5月までは特にこのクラゲが多く発生しますので、この間はビーチでの遊泳を避けた方が無難です。

ストーンフィッシュ、ブルーリングド・オクトパス、コウン・シエル等の毒を持った魚介類が生息しています。ダイビングやシュノーケリング等で海に入る際には、インストラクターや現地の海の事情をよく知った人から、事前の情報を十分入手してください。また、海中でむやみに生物に触れないようにしてください。

鮫の来襲を知らせる「シャーク・ベル」が鳴ったときは、直ちに海岸に上がってください。タ方、監視員がいなくなった後や、波の静かな時、曇天の時等には、特にサメに対する注意が必要です。

西オーストラリア(WA)州
ビーチは、日本と比較して波が高く水温が低いという特徴があります。海水浴やボディボードは、遊泳エリア(下半分が黄色で上半分が赤色の旗が掲げられた旗竿2本の間)で行うようお勧めします。また、近年サメにおそわれ、ケガあるいは亡くなる事例が頻発しており、監視員のいない場所での遊泳には注意が必要です。
ブッシュウォーキング

ブッシュウォーキングを体験しようとする場合、一人歩きは道に迷ったり、事故に遭ったりする可能性があり危険なので、ツアーに参加するか、経験が豊富な人と行動をともにすることが賢明です。また、自身の安全を図るため、宿舎や地元警察等に目的地や日程等を届けるのも一案です。

オーストラリアでは自然と動物を大切にしているので、山野は野生動物と自然の宝庫となっていますが、そのため留意しなくてはいけないことがあります。例えば、西オーストラリア、北部準州及び北クイーンズランドの奥地(アウトバック)には、野生のワニが生息しています。なかでも塩水性のワニは人間を襲う危険性があるので、特に釣りや遊泳等の際は、禁止標識の有無の確認及び監視員(レンジャー)の指示を厳守することが必要です。

また、クイーンズランド州では、猛毒を持つ毒蛇が生息していますので、ブッシュウォーキング等をする時はジーンズや長めのソックスを履き、音を立てながら歩く等の注意が必要です。オーストラリア全域に、レッド・バックと呼ばれる毒グモが生息していますが、このクモは致死性の猛毒を持っているので、背中に赤く細いストライプが縦に一本入った小さく黒いクモを見たら、近づかないことが必要です。なお、もし毒蛇にかまれたり、毒グモに刺された場合は、救急サービス(電話:000)に血清が用意されているので、直ぐに連絡を取ることが必要です。

奥地への旅行

夏場(11月~3月)に内陸の奥地(アウトバック)を自動車、バイク等で旅行する場合は、水やガソリン等の十分な準備が必要となります。猛暑のため脱水症状を起こす、また、都市と都市の間にガソリンスタンドがないため燃料を補給できず、途中で燃料切れを起こすといった事例があります。

その他の活動

オーストラリアではラフティング(ゴムボートによる川下り)、ハングライダー、バンジージャンプ等危険を伴うスポーツを手軽に体験できますが、事故に伴う補償は期待できないので、リスクは自分の責任という覚悟が必要です。

その他

政治活動

宣伝ビラや印刷物を配り、また署名集めを行う等の政治に関連した活動は慎むことが賢明です。また、道路上(歩道を含む)のデモは、各州により規制が異なるものの、概ね各州とも7~14日前に警察当局の許可を得る必要があります。許可を得ないで行うデモは違法となっています。

賭博行為

許可された場所以外の公共の場所で賭博行為を行うことは禁じられており、罰金刑が科せられます。

違法な国内への持ち込み及び国外への持ち出し

児童ポルノ等の違法物の持ち込みにより逮捕される事例が発生しています。持ち込み荷物については責任を持って確認してください。また日本とオーストラリアにおける法律の違いにも十分注意してください。
また、パース近郊でよく見られるトカゲ(マツカサ・トカゲの類)を捕獲し、生息地から持ち出し、密輸出しようとして逮捕される事例が発生しています。トカゲに限らず、動植物の持ち出し禁止違反には重い罰金や懲役刑が科されます。

風俗・習慣・国民性

オーストラリアでは、メイトシップと呼ばれる平等主義が1つの社会規範となっています。そうした無階級性や社会的平等意識がたいへんに強い国民であることに留意する必要があります。

健康・医療

オーストラリア(ゴールドコースト) 医療事情
(ジェイアイ傷害火災調べ 2016年8月時点)

項目 内容 日本(ご参考)
救急車の料金
①公営:
35,800円+走行加算150円/Km
②民営:
通常利用しない
無料
通常利用しない
初診料 12,000円 2,820円
病院部屋代
(1日当たり)
①個室:
88,000円
②ICU:
320,000円
30,000円~100,000円
80,000円~100,000円
虫垂炎手術の治療費
①総費用:
800,000円
②平均入院日数:
3日
600,000円
4日間
骨折時の治療費
(橈骨末端閉鎖性骨折)
48,000円 20,000円
ファミリードクター制度 あり
  • 緊急時を除き、(歯科等一部を除き)全科診察可能な医師の診察を受け、その後必要に応じ専門医へ紹介
なし
  • 初診から専門医の受診が可能(ただし、総合病院等で紹介状が必要な場合あり)
乳児死亡率
(1,000人当たり)
3人 2人
平均寿命 83歳 84歳
協力:International Medical Centre 聖路加国際病院
注意事項
  • 全体
    • 海外では自由診療となるため、治療費は受診する医療機関や治療内容等によって大きく異なります。一覧は目安として下さい。
    • 日本人旅行者が利用することが多い私立の医療機関を中心に調査しているため、その国一般の相場と異なる場合があります。
  • 項目別
    • 1.
      公営の救急車は原則行き先を指定できません。距離加算の記載がない場合は、原則同一市内の料金となります。
    • 2.
      初診時の最短時間(通常10~20分程度)の診察料となります。別途医療通訳費が必要な場合があります。
    • 3.
      部屋の使用料のみとなり、実際に入院する際には、その他に医師の診察料、薬剤費等が必要となります。
    • 4.
      腹膜炎を併発していない手術を想定しており、術式等は医療機関により異なります。
    • 5.
      転倒し、手をついた際に骨折しやすい箇所となります。レントゲン検査、固定処置を行い1回のみの外来診療を想定しています。
      (帰国後に継続治療を行うことを想定していますが、その治療費は含んでおりません)
    • 6.
      当該国の一般的な医療制度を記載しており、医療機関や緊急度合い等により記載と異なる場合があります。
    • 7.
      出典:世界子供白書2015<要約版>-日本ユニセフ協会
    • 8.
      出典:総務省統計局発行、総務省統計研修所編集「世界の統計2016」
  • 日本の医療事情
    • 詳細金額は医療機関の設備や治療内容等により異なりますが、概ねの理解をいただく目的で、一般的な料金を記載しています。
    • 治療費は、海外と比較する目的で健康保険利用の基準である1点10円かつ全額(10割)自己負担として算出しています。健康保険を利用し受診した場合の自己負担額は通常記載よりも低額となります。また、日本で健康保険を利用しない自由診療の場合は、医療機関により点数換算が異なります。
過去に発生した保険請求事故実例(オーストラリア)
  • 強い寒気を感じ受診。熱中症・肺炎と診断され18日間入院。家族が駆けつける。
    治療・救援費用 保険金支払額:
    6,713,367円
  • ホームステイ先の庭で遊んでいて木から落下。手首・肘骨折と診断され10日間入院・手術。家族が駆けつける。
    治療・救援費用 保険金支払額:
    6,107,586円

医療事情

オーストラリアは先進国であり、衛生状況、風土病、特殊な感染症など、日本からの渡航者にとって特別な注意を要する状況はありません。また、医療機関内はどこも清潔で、受付や看護師等医療従事者も親切に接してくれます。しかし、医療システムは、日本を含めた他国と大きな相違があります。渡航中に体調不良が生じた場合や、治療中の病気を持ったまま渡航し、医療を受ける際には、オーストラリアの制度に従い医療機関を受診することになります。

医療を受けるには、まず、GP(General Practitioner/総合診療医)の受診が必要です。風邪や腹痛、外傷、妊娠等々すべてGP受診から医療が始まります。日本で既に専門性の高い病気の診断を受け、治療・投薬や経過観察の指針が定まっている方であっても、同様です。血液検査やレントゲンも同様で、患者が血液検査を希望しても、GPがその必要性を認め、血液等検査機関(Pathology)やレントゲン等画像診断施設(Imaging)に依頼状を作成してもらわないと検査が受けられません。GPが入院や手術、専門性の高い治療が必要と判断すると、病院(一部開業の専門医もいます)に紹介され、専門的な医療を受けることができます。
例外として、救急の病状については、公立病院の一部門である救急部(ED/Emergency Department 24時間体制)を患者が自ら、あるいは救急車で受診が可能です。

他方で、薬剤師に一定の権限が与えられています。GPを受診しなくても、薬剤師のいる薬局(Chemistry)で、病状を相談すると、薬剤師処方薬という範疇の薬を勧めてくれます。風邪薬(咳止めを含む)、解熱剤、鎮痛剤、抗アレルギー薬、消化器薬、ステロイド剤を含まない皮膚用の薬などです。なお、抗菌薬や心臓の薬、向精神薬、麻薬成分の含まれる医薬品の購入には医師作成の処方箋が必須です。

注意を要する病気

特にかかりやすい病気というようなものはありませんが、オーストラリア首都特別州/キャンベラは、乾燥が強いため、これに伴う皮膚の疾病が多い傾向にあります。また、統計上オーストラリア人には皮膚癌が多くなっています。原因として、紫外線が強いためといわれています。長期滞在日本人や永住者が、日本に住む方に比べて特別皮膚癌が多いとのデータはありませんが、日差しから皮膚を守るようにしてください。

予防接種

渡航に当たり必要な予防接種は成人は特にありません。小児で長期滞在する場合は、オーストラリアの接種スケジュールに従って、接種していないものを受けてください。

健康上、心掛けること

天候の変化が激しく、乾燥していることから、夏(12月~2月)は熱中症や脱水、冬(6月~8月)は風邪に注意が必要です。冬季は南半球流行型インフルエンザが流行ることもあります。また、9月~10月頃には、花粉症(芝花粉)に悩まされる人もいます。GPあるいは薬局に相談してください。

ニューサウスウェールズ(NSW)州

シドニーでは大都市としては、日照時間が長く紫外線も強いので、長時間戸外で過ごす場合(特に屋外スポーツに参加する場合)は、帽子やサングラスが必要で、日焼け止めクリームの利用も効果的です。また、冬季(5~7月)には、日中と朝晩、日向と日陰の温度差が大きいので注意が必要です。

北部準州(NT)

北の海岸地域は、熱帯気候で12月から3月が雨季になっており、激しい雨が降り続くこともあります。一方、内陸地域は、年間を通じて降雨量が少なく、どこまでも赤土の砂漠が広がっています。エアーズ・ロック等の内陸部では夏季は気温が摂氏40度を超す高温になり、大気も非常に乾燥しているため、散策中の観光客が熱射病や脱水症状により亡くなるケースもあります。訪れる際にはこまめに水分補給をするなど、自己の健康管理には十分に留意する必要があります。

ビクトリア(VIC)州

メルボルンでは「1日のうちに四季がある」といわれるぐらい天候の変化が激しく、特に、夏季(12~2月)は気温の日較差が大きいので注意が必要です。また、乾燥しているため風邪をひきやすいので、注意が必要です。

クイーンズランド(QLD)州

日照時間が長く、紫外線も強いため、皮膚がんや白内障の予防が必要です。昼間の外出には帽子を被ったり、サングラスを着用したり、日焼け止めクリームを塗る等直射日光をさえぎる工夫をし、遊泳時も水から上がったらシャツ等を着て、紫外線から身を守るようにすることが必要です。

西オーストラリア(WA)州

夏季(12~2月)は日照時間が長く、紫外線が強いので、昼間の外出には帽子やサングラスを着用したり、日焼け止めクリームを塗る等、直射日光をさえぎる工夫が必要です。

海外⽣活不適応について

気候、⽣活習慣、⾷事、治安状況、⼈種、宗教、⾔葉の違いは、適応に相当な努⼒を要します。うまくいかないと不適応症候群となり、精神⾯のみならず胃腸系や循環器系に変調をきたします。きまじめなタイプや完全主義者に陥りやすい傾向があります。適応には時間がかかること、誰でも⼀度は通る道であることを認識してあせらないことが肝⼼です。疲れたときは無理せず、⼗分な休養、時には⻑期休暇が必要です。
特に家族で赴任されている⽅はご家族のメンタルヘルスにも気を配ってあげて、できるだけ不満や愚痴を聞いてあげるようにしてください。

交通事情

一般的な交通事情

車両は日本と同様に左側通行で、交通法規も日本とほぼ同様です。しかしながら、日本に比べ制限速度が高速であり、また、州によっては独特の交通ルールがあり、それを十分に熟知せず、慣れないまま車を運転することは事故の原因となります。

市街地以外は「ラウンド・アバウト」と呼ばれる信号機のないロータリー式交差点が多く、進入の際には徐行または一時停止をして、全て右回りで進入、離脱します。自分から見て右側の車両に優先権があります。

オーストラリアの特徴として、夜間、カンガルー等の夜行性動物が道路を横断したり、車のライトに向かって飛び出してきたりすることから、夜間の運転、特に市街地外での運転には注意が必要です。

運転免許証について

オーストラリアは運転に関する法律や規則が各州によって異なります。
旅行者がオーストラリアで運転するためには、日本の自動車運転免許証と国際運転免許証を携帯するか、オーストラリア政府が認定した翻訳機関(NAATI)による日本の運転免許証の英訳を取得する必要があります。詳細、ならびにオーストラリアの運転免許取得についてはオーストラリア運輸局のウェブサイト内の各州の運転免許発行機関(Australian Transport Authorities)をご参照ください。

車を運転する場合の注意事項

首都特別地域(ACT)

キャンベラの道路は比較的広く、交通量も出勤時間帯(午前8時前後)及び帰宅時間帯(午後5時前後)を除きそれほど多くなく、渋滞もほとんどありません。市街地は信号機を多用していますが、郊外ではラウンド・アバウトの交差点が多く見られます。
制限速度は、ハイウェイで時速100キロメートル、主要幹線道路で時速80キロメートル、一般道路で時速60キロメートル(一部で時速50キロメートル)と日本に比べやや高速です。
キャンベラ内の主要幹線道路以外は照明設備が少なく、また、場所によっては未設置の道路も少なくなく、夜間等視界が良くない道路もありますので注意を要します。

シートベルトは前後部座席ともに着用が義務付けられており、また、運転中の携帯電話の使用も禁止されています。

ニューサウスウェールズ(NSW)州

シドニー市内中心部は交通量が多く、大型車両等が頻繁に通行していますが、道路の幅が狭く、場所によって急カーブや直進専用道路が左折(または右折)専用道路に変更となる場合がありますので、運転する場合には十分な注意が必要です。
制限速度は日本に比べ高く設定されており、市内で時速60キロメートル、郊外では110キロメートルキロに設定されている道路もあります。また、道路の幅が狭く、急カーブや舗装状態の悪い道路、街灯のない道路も多いため、特に夜間の運転には注意が必要です。交通取締りは非常に厳しく、市の中心部では駐車違反、また郊外では速度違反及び飲酒運転の取締りが厳しく実施されています。

シートベルトは前後部座席ともに着用が義務付けられており、また運転中の携帯電話の使用も禁止されています。歩行者用信号の時間が短いため、歩行者の信号無視が多く、また、道路横断中の事故が多く発生しています。

また、鉄道については、シドニーでは、日本のように電車の乗り越し精算制度がないため、乗車時に目的地までの適正な乗車券を購入する必要があります。過去に乗り越ししたところ、反則切符を切られ、裁判所への出廷を余儀なくされた事例があります。

北部準州(NT)

北部準州の北部地域では、12月から3月は雨季に入ります。毎年、ダーウィン周辺の幹線道路では洪水により通行止めになる箇所が多く、通行止めの標識に気づかないと洪水に巻き込まれてしまう危険があり、注意が必要です。

町から町までの距離が遠く、ガソリンスタンドの数も少ないため、早目早目の給油を心掛けなければなりません。また、広大な土地であるためスピードを出しすぎてしまい、毎年、旅行者がレンタカーで旅行中に交通事故に遭うというケースが発生しています。夜間は街灯や町の明かりなどは一切なく真っ暗であり、突然カンガルーなどの野生動物が道路に飛び出してくるなど、通常とは異なる危険があり、動物を避けようとして急ハンドルをしたために、過去には日本人観光客も死亡事故を起こしています。

ビクトリア(VIC)州

メルボルンの中心部では、トラム(路面電車)に関する交通ルールとして「フックターン(二段階右折)」をしなければならない交差点があります。フックターンをしなければならない交差点には標識(白地に黒)が出ているので注意が必要です。

トラムが安全地帯のない停留所で客の乗降のため停止しているときは、車両はその後方で停止しなければなりません。通常はトラムの側面に後方から視認できるようなサインが表示されるのでこのサインが出ている間はトラムの側方を通過してはいけません。

南オーストラリア(SA)州

市内の幹線道路のほか、アリススプリングスからダーウィンに通じるスチュアートハイウェイでは重大事故が多発しています。また、州北部のアウトバックでは、人家やガソリンスタンドもない所が多いので、十分な量の水やガソリン、衛星電話等の準備と装備が必要です。

サイクリング旅行での夜間の走行は非常に危険です。夜間は交通量がまばらで、車両も高速走行しており、運転手の注意力が散漫になっていることから、交通事故に遭う危険性が極めて高く、夜間走行は避けた方が無難です。やむを得ず夜間に走行する場合は、夜光チョッキ、反射資器材を装着し、他の走行車両から十分に視認できる装備で走行してください。

タスマニア(TAS)州

冬季の山間部では路面凍結によるスリップ事故が多発しています。また、その他のシーズンの一般道においても、路面上の土等のために滑りやすいので自動車の運転には特に注意が必要です。

クイーンズランド(QLD)州

ブリスベン市内では一方通行、郊外ではラウンド・アバウトが多いのが特徴です。
乗車している全員のシートベルト着用、チャイルドシートの使用が義務付けられており、これらの義務に違反すると反則金が科せられます。また、同州には日本のような厳密な車両検査制度がなく、レンタカー会社の車でも、整備不良車があるので、運転前の点検を励行してください。
道路標識の制限速度が高い場所が多い割に、路面状態は決して良くありません。速度を超過して走行する車両が多いため、特に、信号機のない横断歩道を横断する場合は注意が必要です。
また、交差点には固定式のスピードカメラが多く設置されているほか、スピードガンを使用しての速度違反の取締りを強化しており、日頃から制限速度を遵守することが肝要です。

牛、馬等の家畜、カンガルーやポッサム等の大小野生動物が道路上に侵入してくる場合も多くあります。また、家屋をそのまま大型のトレーラーに積載して反対車線にはみ出したまま長距離を運搬している場合もあります。このように日本では想像もしない物が路上を走っていたり、横切ったりすることがあるので、走行中、異常な物を発見した場合は、直ちに速度を落としてください。見通しの悪い夜間は、特に注意が必要です。

西オーストラリア(WA)州

郊外の道路は最高時速110キロメートルの制限速度が設定されていますが、片側1車線で中央分離帯やガードレールが設備されておらず、トラック等とのすれ違いの際、左のタイヤが未舗装部分に脱輪し、舗装部分との抵抗差により、横転事故が多発しています。また、夜間運転時、カンガルー等との衝突事故が発生しています。

安全に暮らすために

治安情勢(外務省海外安全ホームページより)

下記は2018年6月現在の状況です。外務省海外安全ホームページ等を活用し、常に最新の状況を確認するようにしましょう。また、滞在中は常に治安情勢の変化に気を配り、新聞、テレビ、現地人等の情報にも注意してください。

最新情報

現在、オーストラリアへの渡航・滞在についてのスポット情報、危険情報は出ていませんが、外務省海外安全ホームページを参照の上、安全対策に心掛けてください。

テロについて

概況

豪州政府が公表しているテロ警戒レベルは、全体で5段階のうち上から3番目の「起こりそうである(PROBABLE)」となっています。
治安当局は年間を通じて、シドニーやメルボルンにおいて、テロ容疑者の摘発を累次行い、2016年には国内で7件のテロ攻撃を未然に摘発しましたが、1件が実際に発生しました。同年9月には、ISIL(イラクとレベントのイスラム国)がウェブ雑誌「ルーミーヤ(Rumiyah)」上において、いわゆるローン・ウルフ(一匹狼)に対して、豪州の象徴的な場所で豪州人を刺す、撃つ、毒を盛る、車で轢くなどして殺害するよう呼び掛けました。

2017年6月5日、メルボルンで男がサービス・アパート入口で男性を射殺し、女性1人を人質に取った上で同アパートに立て籠もり、駆けつけた警察と銃撃戦の末、射殺されました。ターンブル豪首相は、この事件をテロ攻撃であるとし、さらなるテロへの警戒を呼び掛けています。

豪州政府は、引き続きテロ容疑者の摘発を推進し、連邦議会議事堂や警察等政府関係施設の警備を強化するとともに、若者の過激化防止対策に力を入れています。最近欧州でテロが頻発していることに伴い、大規模なイベント等における警戒態勢を見直す等の動きも見られます。

ISILのウェブ雑誌上に挙げられた具体的地名は以下の通りです。

シドニー:
バンクスタウン(Bankstown)、ボンダイ(Bondi)、シドニー・クリケット・グランド(SCG)及びオペラハウス
メルボルン:
ブランスウィック(Brunswick)、ブロードメドウズ(Broadmeadows)及びメルボルン・クリケット・グランド(MCG)

上述の通り、連邦・各州当局では最近のテロ情勢を踏まえ、各地域の大規模なイベント等における警戒態勢を見直す等の動きが見られます。このような状況を考慮し、不測の事態に巻き込まれないよう、最新の関連情報の入手に努める、テロ・誘拐等の標的となりやすい場所(※)を訪れる際には、周囲の状況に注意を払い、不審な人物や状況を察知したら速やかにその場を離れる等、安全確保に十分注意を払う、といった対応に努める必要があります。

  • リゾート施設、各種イベント会場、観光施設、レストラン、ホテル、ショッピングモール、スーパーマーケット、劇場、コンサート会場等人が多く集まる施設、教会・モスク等宗教関係施設、公共交通機関、政府関連施設(特に軍、警察、治安関係施設)等
日本人・日本権益に対する脅威

これまでに、豪州において日本人・日本権益を直接標的としたテロ事件は確認されていませんが、近年、シリア、チュニジア及びバングラデシュにおいて日本人が殺害されたテロ事件や、英国、フランス、ドイツ、ベルギー、トルコ、インドネシア、フィリピン等、日本人の渡航者が多い国でもテロ事件が多数発生しています。このように、世界の様々な地域でイスラム過激派組織によるテロがみられるほか、これらの主張に影響を受けた者による一匹狼(ローンウルフ)型等のテロが発生しており、日本人・日本権益が標的となり、テロを含む様々な事件の被害に遭う恐れもあります。
このような情勢を十分に認識して、誘拐、脅迫、テロ等に遭わないよう、また、巻き込まれることがないよう、海外安全情報及び報道等により最新の治安・テロ情勢等の関連情報の入手に努め、日頃から危機管理意識を持つとともに、状況に応じて適切で十分な安全対策を講じるよう心掛けてください。

誘拐について

豪州国内では、犯罪統計上は毎年500~600人程度(2014年中は550人、2015年中は523人、2016年分は未集計)が誘拐・略取(kidnapping/abduction)事件の被害者となっていますが、近年においては、社会的関心を引くような重大事案の発生はほとんど見られておりません。
しかしながら、特に夜間の一人歩きや目立つ服装・行動をしない、用心を怠らない、行動を予知されない、周囲の不審者・不審物に注意を払うなど、万が一に備えた予防策を講じることが大切です。

その他一般犯罪の発生状況

オーストラリアは比較的治安の良い国と思われがちですが、日本と比較すると犯罪が多く発生しています。特に近年は、麻薬に関連した犯罪(例えば、麻薬購入に必要な金銭目的の犯罪や麻薬中毒者による暴力犯罪等)が増加傾向にあるので、慎重な行動が求められます。

日本人旅行者にはオーストラリアでの自然体験を目的とする方が少なくありませんが、そのような旅行者が現地の事情を知らなかったために事故に遭う事例が見られます。また、オーストラリアの人々は、自然と動物をとても大切にしており、保護の対象となっている昆虫や爬虫類等を軽い気持ちでオーストラリア国外に持ち出そうとして罪に問われる事例も報告されています。そのような事態を避けるためには、現地事情についての十分な知識と準備が必要です。

日本人の被害状況

首都特別地域(ACT)

ACTは豪州全体と比較して、犯罪発生率は全般的に低い数値となっておりますが、日本と比較しますと、罪種により犯罪発生率が日本のおよそ3倍から50倍近くを推移しており、決して安全であるとはいえません。特に暴行傷害、家宅侵入次いで自動車盗難(車上荒らし含む)の発生率が高くなっています。また、性的暴行傷害や強盗、自動車盗難は夜間の発生が極めて多いため、夜の外出時は特に注意が必要です。

日本人被害例
  • アパート駐車場で約10台の車が車上荒らしに遭い、日本人の車も助手席窓ガラスが外枠沿いに切り取られ車内にあったカーナビなど身の回り品が窃取されていた。(午前8時頃に認知)
  • セキュリティ対策を施したアパート3階部分において留守中に日本人宅のドアがこじ開けられ、室内を荒らされた上、貴金属やOA機器が盗まれた。(外出から帰宅した際に認知)
ニューサウスウェールズ(NSW)州

NSW州犯罪統計局の最新の発表によれば、NSW州内の17の主要罪種の年間発生件数についてすべてが横這いまたは減少傾向にあるとされています。しかし、犯罪発生率は日本と比べて極めて高く、特に暴行・傷害事件は日本の数十倍の発生率となっています。

主要17罪種以外では、禁止薬物の使用・所持等の犯罪が増加、特に覚醒剤の所持・使用については、2015年末までの2年間の統計で約25%増加しています。

地域別の各種犯罪の発生件数は、シドニー及びその近郊のエリアでの犯罪発生件数が他のNSW州の地域に比べて格段に高く、シドニー圏内では、キングスクロス地区・チャイナタウン地区等の繁華街を中心としたシドニーCBD(中心商業地区)とシドニーから西南の郊外にかけての郊外地区で各種犯罪発生件数が際だって高くなっています。

また、依然として日本人観光客が被害となる盗難、ひったくり、置き引き等の事件が多発しています。特に、観光客の集まるロックス、オペラハウス、ダーリングハーバー周辺でのすりや置き引きが多発しているため、人混みの中では決して自分の荷物から目を離さないでください。キングスクロスやセントラル駅周辺等、深夜営業のパブが多い繁華街では、週末の深夜帯には若者たちによる飲酒にからんだ暴力事件が多発しています。不必要に深夜まで出歩き、トラブルに巻き込まれることのないようにしてください。
また、バックパッカー向けホテルや複数で同居するシェアルームでの盗難や、契約に際しての詐欺まがいのトラブルも多く発生しています。

日本人被害例
  • 午前0時頃、シドニー中心部の自宅に帰宅途中、オートロックのエントランス・ドアを開けたところ、跡をつけて中に入ってきた男に持っていたカバンを強奪された。
  • 午後11時頃、シドニー郊外のホームステイ先に帰宅途中、追いかけてきた男性に旅券等入りのカバンを強奪された。
  • シドニー市内のレストランで食事をしていたところ、隣の席に置いていた旅券入りカバンを盗まれた。
  • 深夜時間帯にシドニー市内のパブで飲酒中、床においていたカバンが盗まれた。
  • シドニー市郊外の自宅において、留守中に裏口のドアの鍵が壊されて、室内から旅券と貴重品を盗まれた。
  • シドニー郊外の自宅において、留守中にリビングの窓を壊されて、大型テレビを盗まれた。
  • バックパッカー用ホテルに宿泊していたところ、シャワーを浴びている間に、施錠を忘れた貴重品ロッカーに入れていた財布の現金を盗まれた。
北部準州(NT)

北部準州における犯罪の発生件数は、過去5年間殺人等の凶悪犯や暴行・傷害事件、窃盗事件共にほぼ横這い状態です。この地域における犯罪の特徴は、アボリジニコミュニティ内での飲酒の上での暴行・傷害事件が主であり、観光客等に影響が及ぶことはほとんどありませんが、無用なトラブルを避けるため、不必要な夜間の外出は避けてください。
エアーズ・ロックは毎年数多くの日本人観光客が訪れますが、治安も良く目立ったトラブルはありません。

ビクトリア(VIC)州

治安状況は一定の水準を保ち安定しています。犯罪の発生は、都市圏であるメルボルンに集中している状況です。体感治安は日本と同程度で、スラム街等の特定の危険地区もありませんが、人口10万人当たりの犯罪発生率を日本と比較した場合、ほとんどの罪種で日本を上回っていることから、夜間を中心に注意が必要です。
2001年以降減少傾向であった犯罪発生件数は2010年~2011年度に増加に転じ、その後も引き続き増加傾向が続いています。
州警察の犯罪統計(2016年3月)によると、犯罪発生件数は、前年と比較すると12.4%増加しており、スリや置き引きなどの窃盗被害に加え、薬物使用・所持の犯罪も増加傾向にあり、留意する必要があります。

日本人被害例
日本人が被害者となる事件で最も多いのは、置き引きやスリなどの窃盗被害です。中でもレストランやカフェで食事中にカバンを盗まれるケースが多いようです。また、トラムの中や買い物中にカバンに入れておいた財布を盗まれるスリ被害や、メルボルン郊外で空き巣被害の報告が増加傾向にあります。その他、ワーキング・ホリデーの若者を中心に賃金や家賃のトラブルが絶えません。
最近では、インターネットを介した振り込み詐欺被害が多く報告されていますので、安易な送金をしないよう注意が必要です。
南オーストラリア(SA)州

治安は安定していますが、州都アデレードとその周辺では、路上強盗、自動車盗、店舗への押し込み強盗、ATMでのひったくり等の発生がみられます。
特に夜間、人通りの少ない場所は避ける等、一般的な注意が必要です。また、アデレードの繁華街であるHindleySt.及びその周辺は、週末の夜間になると多くの人が集まることから飲酒によるトラブルや粗暴な行為などがみられることから注意が必要です。

日本人被害例
過去の日本人被害の事件としては、女子留学生が行きずりの男に殺害された事件や、アデレード市内中心部で昼間、公園で読書中の男子留学生が2人組の男に頭を殴られ、カバンを奪われる強盗事件など凶悪犯罪の被害も発生しています。また、全体的にアデレードは夜間の人通りが少ないことから、夜遅くの一人歩きは注意が必要です。
タスマニア(TAS)州

タスマニア州においては、1996年のポートアーサーでの銃乱射事件以降、これまでに重大な事件の発生は少なく治安は安定しています。ホバート等の人口の多い街では、ショッピングセンターなどの駐車場での車上荒らし、ひったくり、侵入窃盗、夜間の市街地での器物損壊などの発生がみられます。また、過去に日本人の死亡交通事故が発生しており、自動車の運転には十分な注意が必要です。

日本人被害例
日本人女性に対する強制わいせつや強姦未遂等が発生しているほか、日本人男性に対する傷害事件やひったくり事件が発生していることから注意が必要です。最近では、自宅で休息中に施錠していない玄関から侵入された暴行・強盗事件が発生しているので、在宅中でも施錠が必要です。
クイーンズランド(QLD)州

クイーンズランド州の治安は良いとされていますが、同州警察本部が発表した犯罪件数(2015年11月までの1年間に認知した件数)を基に、QLD州と日本の人口10万人当たりの犯罪発生率を比較した場合、殺人は約1.25倍、強盗は約24.2倍、強姦は約34.4倍、窃盗は約5.8倍、暴行傷害は約16.6倍の割合で発生しており、日本の犯罪発生率と比較すると高いことが分かります。

日本人被害例

2015年5月下旬の夜間、ブリスベン市中心部の公園で日本人が複数の男に取り囲まれ、顔面を殴られた上、所持品を強奪される強盗事件が発生しました。後日、少年らが逮捕されておりますが、夜間の不要不急の外出や1人歩きは極力控えるなど注意が必要です。

侵入窃盗、車上狙い、すり、ひったくり、置き引き等、あらゆる形態での窃盗被害が発生しており、旅券や現金等を盗まれる日本人の方も少なくありません。特に、飲食店で食事を取りに席を離れた際、椅子の背もたれ等に掛けていたバッグを盗まれるケースやナイトクラブ等ですり、置き引きに遭う被害が増えていますので、複数人で利用する場合は必ず誰かの目が届く位置に貴重品を置くとともに、一人の場合は必ず携行するよう心掛けてください。また、ゴールドコースト地区では、ビーチでの置き引き被害も目立っています。貴重品は極力ビーチに持って行かないようにするとともに、やむを得ず持って行く場合には、交替で監視するなど十分注意してください。

西オーストラリア(WA)州

路上強盗、家屋侵入(空き巣)、車上荒らしが発生しています。路上強盗は、以前は鉄道駅からの帰宅途中や、繁華街周辺で主に夜間発生していましたが、日中の路上やショッピングモール等、いつでもどこでも発生する傾向にあります。車上荒らしは、公園、サーフィンや海水浴中、観光地、遊園地などで多発しています。最近では繁華街における飲酒や薬物絡みの暴行傷害事件が多発していますので、巻き込まれないよう注意が必要です。

ほかにはシェアハウスのボンド(敷金)返却を巡るトラブルも頻発しています。シェアハウス入居の際は、オーナーとの間で文書による契約を交わすこと、及び支払ったボンドの領収書を発行してもらうこと、そしてそれらを保管しておくことが大切です。
また、ドメスティックバイオレンス(DV)の被害も増加しています。万一、配偶者やパートナーからのDVを受けた場合は早めに関係機関へ相談してください。

日本人被害例
  • 午後8時頃、日本人女子学生8名が、パース中心部北部のバス停でバスを待っていたところ、内1名の所持していたカバンを若者2人強奪された。
  • 午後1時頃、ロッキンハム地区のペロンビーチ駐車場内に駐車後、ビーチを30分程歩いて戻ったところ、車の後部窓ガラスが割られ、車内の荷物を盗まれていた。
  • フリーマントル地区のアパートで就寝中にドアがこじ開けられ、室内を荒らされた上、貴金属やOA機器を盗まれた。

防犯対策

実際に頻発している犯罪や、発生する可能性が高いと思われる犯罪別に注意事項を以下に列挙しました。

空港、ホテル等における置き引き
  • チェックインやチェックアウト、荷物の入れ換えの際等に携行品に対する注意や警戒を怠らない。
  • カバン等を床やカウンター上に置いたまま、手続きに没頭しない。
繁華街の路上や人込みでのスリ、ひったくり等
  • 外出の際は、できるだけパスポート(旅券)及び航空券、多額の現金や貴重品を持ち歩かない。
  • やむを得ずパスポートや航空券等を持ち歩く場合も数か所に分散して身に着ける。
  • なるべく車道から離れて歩き、携帯品等は車道側に持たない。
  • バッグ等は体の前面で片手あるいは両手を添えて保持する。
  • 人前で不用意に財布を出し入れしない。
  • 不意に話しかけられても、持ち物から注意をそらさない。
  • クレジットカードで支払をする際は、伝票の金額を必ず確認してから署名し、領収書を必ず受け取って決済が終わるまで保管する。
飲食店での置き引き
  • 食事を取りに行く際、同行者がいる場合は必ず誰かが席に残る。
  • やむを得ず一人で食事を取りに行く場合でも、席を離れる際は必ず貴重品を持って移動する。
  • 食事中でも、椅子の背もたれに貴重品や財布の入った上着やバッグ等を掛けたままにしない。
ビーチでの置き引き等
  • 所持品を浜辺や車の中に置いたままで海水浴をしない。
  • 特に、車でサーフィンや海水浴に行く際には、車内の見えるところにカバン等を放置したまま車を離れない。
ゴルフ場での盗難
  • ゴルフプレー中、ゴルフバッグのサイドポケットには貴重品を入れない。カートにおいてあるバッグから目を離したすきに盗まれるケースが発生している。
車上荒らし
  • 車内(トランクの中も含む)は安全と考えるのは間違いであると認識し、特に、車外から見える場所にカバンや荷物を放置して車から離れない。
  • 路上駐車は、たとえパーキングメーターのある場所でもできる限り避ける。路上駐車は、誰かが車に近寄り、車から物を運び出していても、一見して不審とは見られないため危険。
  • 給油ステーション等で、ほんの数十秒車を離れた間に盗難が起こった例もあるので注意する。
車の盗難
  • 車を駐車する際は、出入りが限定された、管理人が常駐する駐車場を可能な限り利用する。
  • 管理人が常駐する駐車場に駐車する場合も、できる限り管理人室から見える場所に駐車する。
  • 警報装置やハンドルロック等の追加的な防犯手段の導入も検討する。
女性に対する暴行
  • 夜間の一人歩きは避ける。短い距離でも、タクシー等の移動手段を考える。
  • たとえ昼間でも、人通りのない場所への立入りは、十分注意する。
  • 知り合いに対してでも、拒絶する場合ははっきり「No」と意思表示する。(甘言につられて住宅や室内に連れ込まれ性的被害に遭った事例もあります。)
ヒッチハイクでの強盗
  • 見知らぬ人の車に同乗しない。
  • 見知らぬ人を同乗させない。
長距離バスや列車内での犯罪
  • 車内では、貴重品を放置しない。
  • 夜行便を利用する場合、所持品の管理には特に注意する。眠れないからといって睡眠薬やアルコールを摂取することは危険。友人等の同行者がいる場合は睡眠を交互にとり、常にどちらかが荷物の見張りをすることも必要。
ホテルでの盗難等
  • 貴重品は室内にある金庫あるいはホテルのセーフティボックスに保管する。但し、ホテルのセーフティボックスに保管中の盗難も皆無ではなく、ホテルの管理体制に問題があると思われる場合は、自ら管理せざるを得ない場合もあります。
  • 部屋に残すスーツケース等は、必ず複数の鍵をかける。
  • ロビーや人前で自分の部屋番号や行動予定をあまり話さない。
  • 客室内にいるときは、必ずドアを施錠してドアチェーンを掛けておき、来訪者があった場合は、まずドアを閉めたまま対応し、次にドアチェーンを掛けたまま扉を半開きにし、相手を確認する。
  • 外から帰ってきた際は、不審な者が尾行していないか、あるいは部屋の付近に見知らぬ人がいないか注意し、不審な人物がいる場合は部屋へは入らずにフロントに連絡する。
バックパッカー向けの宿泊施設での盗難
  • 比較的廉価な宿泊施設では、貴重品はいかなる時も身に着ける。
  • 貴重品は、たとえシャワー中でもシャワー室内の手の届く範囲で常時見える場所に置いておく。
  • 部屋を空ける際はほんの数分でも必ず鍵を掛け、貴重品は肌身離さずに持ち歩く。
  • ドミトリー形式で他人と相部屋になる場合は、特に所持品や貴重品の保管に注意する。

不測の事態が発⽣したときには、家族等の依頼を受け⼤使館より安否確認の連絡をする場合がありますので、滞在先等は必ず家族に連絡しておく等、常に所在を明確にしておくようにしてください。
⾮常事態が発⽣したと思われるような場合や、外出中に不測の事態に遭遇した場合は、⾃宅か職場等の安全な場所に戻り、事態が静まるまで待機してください。また、必ず⽇本国⼤使館に連絡してください。

緊急時の連絡先

安全のために、普段から予防対策を心掛けておくことが重要ですが、いざ事が起こったときのことを想定して、その時に被害を最小限にするための対策を講じておくことも大切です。緊急連絡先はメモしておき、家族それぞれが持つような努力が必要です。

警察・消防・救急

  • 警察(警察・救急・⽕災):TEL 000(国内共通)
  • 警察:TEL 131-444、時間外(AFP Hotline)1800-813-784
  • 出典:
    損保ジャパン・SOMPOリスクマネジメント『海外生活を安全におくるために June2018』
    ジェイアイ傷害火災保険株式会社 『海外での医療事情』

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